こうして見分ける!「ヒヨドリ」と「ムクドリ」の7つの違い

違いのギモン

「ヒヨドリ」と「ムクドリ」は街中で見かけることの多い鳥であるため、私たちにとって身近な動物であるといえます。

しかし、両者はよく似ているため、見分けがつかないと感じる方も多いのではないでしょうか。そこで、この記事では、「ヒヨドリ」と「ムクドリ」の7つの違いについて解説します。

スポンサードリンク

【1】分類の違い


「ヒヨドリ」と「ムクドリ」はどちらもスズメ科に属する動物です。しかし、細かい分類に違いがあります。

「ヒヨドリ」はスズメ科のなかのヒヨドリ目(もく)、「ムクドリ」はスズメ科のなかのムクドリ目(もく)なのです。

【2】見た目の違い


「ヒヨドリ」の体の大きさは約28cm です。尾が長いことも特徴的です。

また、体は全体的に灰色で、くちばしと足が黒っぽい色をしています。

一方、「ムクドリ」の体は24cm ほどの大きさであるため、「ヒヨドリ」に比べてやや小さいということがいえます。また、「ムクドリ」は、顔の部分が白っぽく、くちばしと足が黄色いという特徴もあります。

このように、「ヒヨドリ」と「ムクドリ」は、体の大きさと色が異なるのです。

スポンサードリンク

【3】鳴き声の違い


鳴き声を聞くことも、両者を区別するための有効な方法です。

「ヒヨドリ」は “ヒーヨ、ヒーヨ” と鳴きますが、「ムクドリ」は “ギャー、ギャー” という鳴き声を発します。

【4】食べる物の違い


「ヒヨドリ」と「ムクドリ」は、基本的には果実を食べます。繁殖期は栄養を蓄えるために昆虫も多く食べます。

このように、食べるものに関しては、両者のあいだに大きな違いはありません。

ただし、「ヒヨドリ」は「ムクドリ」に比べて、甘いものをより好む習性をもちます。たとえば、「ヒヨドリ」は花の蜜も食べることがあるのです。

スポンサードリンク

【5】飛び方の違い


「ヒヨドリ」は群れを作らず、単体で飛びます。

また、ヒヨドリの飛び方は特徴的です。数回羽ばたいて、失速するとまた羽ばたくのです。

一方、「ムクドリ」は群れになって飛びます。群れは100~1000羽と大所帯ですが、仲間同士がぶつからず、絶妙な距離を保ちながら飛ぶことができます。

つまり両者は、飛ぶ際の個体数と飛び方に違いがあるのです。

【6】寿命の違い


「ヒヨドリ」の寿命は4, 5年です。しかし、「ムクドリ」は7年ほど生きます。

このことから、「ヒヨドリ」よりも「ムクドリ」のほうが長く生きるということがわかります。

ただし、動物園の環境は野生の環境よりも整っているため、両者とも8年ほど生きます。

スポンサードリンク

【7】繁殖の違い


「ヒヨドリ」の繁殖時期は5~9月です。卵の殻は薄いピンク色で、こげ茶色の斑点(はんてん)模様がついています。

誕生した雛(ひな)はまるまると太っていて、口の中が赤色っぽいという特徴をもちます。

一方、「ムクドリ」の繁殖時期は3~7月です。卵の殻は薄い青緑色です。

誕生した雛はやせていて、口の中は黄色っぽいのです。

補足:「ヒヨドリ」と「ムクドリ」の共通点


ここまで、「ヒヨドリ」と「ムクドリ」の違いを解説しました。

ただし、両者には共通点もあります。以下、詳しく解説します。

①どちらも野鳥

「ヒヨドリ」と「ムクドリ」はどちらも野鳥です。

“鳥獣保護法(ちょうじゅうほごほう)” という法律で、野生の動物は飼育してはならないということが定められています。ですから、野鳥である「ヒヨドリ」と「ムクドリ」はどちらもペットとして飼うことはできません

しかし、動物園では「ヒヨドリ」や「ムクドリ」が飼育される場合があります。

なお、「ヒヨドリ」は平安時代、貴族のペットとして親しまれていた時期がありました。これは、「ヒヨドリ」が人間の顔を判別する習性をもち、飼い主になつきやすい鳥であるためでした。

②人間との関係性

「ヒヨドリ」と「ムクドリ」は、本来は森林や農村に生息する鳥です。

しかし、自然が減少した現代では、「ヒヨドリ」と「ムクドリ」は生息地を失いつつあります。このため、両者は市街地や都市でも生息するようになりました。

 

市街地や都市に棲む「ヒヨドリ」「ムクドリ」は人間にとって迷惑な行為をする傾向があるため、 “害鳥(がいちょう)” とされています。

たとえば、「ヒヨドリ」は甘いものを食べるのを好むため、農園や庭にある果実を食い荒らしてしまいます。

また、「ムクドリ」は、建物の排水溝などに巣を作ることがあります。さらに、「ムクドリ」は100~1000匹の群れになって行動し、一斉に鳴き声をあげるため、騒音被害にもなっています。

 

このため、各自治体では、「ヒヨドリ」や「ムクドリ」から被害を受けないようにするために様々な工夫が行われています。

たとえば、水を噴射する装置や、ワシやフクロウの鳴き声を流す装置が設置されている場所があります。これは、「ヒヨドリ」と「ムクドリ」がともに水を嫌い、ワシやフクロウを天敵とするためです。

また、特殊な音波を流して両者を追い払うという方法もあります。

さらに、両者は駆除の対象にもなっているため、場合によっては狩猟免許をもつ個人や団体が「ヒヨドリ」や「ムクドリ」を狩ることもあります。

まとめ

以上、この記事では「ヒヨドリ」と「ムクドリ」の7つの違いについて解説しました。あらためて、両者の相違点を表でおさらいしましょう。

ヒヨドリムクドリ
分類スズメ科ヒヨドリ目スズメ科ムクドリ目
見た目約28cm、くちばしと足が黒い約24cm、くちばしと足が黄色い
鳴き声 “ヒーヨ、ヒーヨ” と鳴く “ギャー、ギャー” と鳴く
食べる物花の蜜、果実、昆虫など果実、昆虫など
飛び方単体で飛ぶ群れになって飛ぶ
寿命4, 5年約7年
繁殖5~9月、薄ピンク色にこげ茶色の斑点がついた卵3~7月、薄い青緑色の卵

一見同じ動物のように見える「ヒヨドリ」と「ムクドリ」ですが、意外にも明快な区別があることがわかりましたね。

今まで「ヒヨドリ」だと思って見ていた鳥が「ムクドリ」だったということがあるかもしれません。街で「ヒヨドリ」や「ムクドリ」を見かけたら、7つの違いを照らし合わせてじっくりと観察してみましょう。

スポンサードリンク