「悲喜交交」の意味とは?読み方は?類語から英語まで例文付きで解説

言葉

今回ご紹介する言葉は、四字熟語の「悲喜交々(ひきこもごも)」です。

言葉の意味・使い方・類義語・英語訳についてわかりやすく解説します。

☆「悲喜交交」をざっくり言うと……

読み方悲喜交々(ひきこもごも)
意味心のなかに、悲しみと喜びの両方が入り混じること
類義語悲喜交集、悲喜交錯
英語訳bitterswee, having mingled feeling of joy and sorrow など

「悲喜交々」の意味をスッキリ理解!

悲喜交々(ひきこもごも):心のなかに、悲しみと喜びの両方が入り混じること

「悲喜交々」の意味を詳しく

まず、「悲喜交々」という四字熟語のなかで、「悲」と「喜」の2文字に注目しましょう。それぞれ、文字通り「悲しみ」と「喜び」を表します。

「交々」は、漢文で古くから使われていた言葉です。もともとは「此も此も」と表記されていました。「交々」には、「次々と」「交互に」という意味があります。

つまり、「悲喜交々」とは、「悲しみや喜びが次々と沸き起こること」なのです

「悲喜交々」の使い方

以下の例文について考えてみましょう。

例文
「来月から一人暮らしが始まる。これからは通学時間が短くなって便利になるけれど、実家を出ることで家族とあまり会えなくなるため、私の心のなかは悲喜交々である。」

一人暮らしをすることで、学校に短時間で到着できるようになるというメリットが生まれます。しかし、実家に暮らしているときよりも、家族と顔をあわせる機会が減ってしまうというデメリットも生じます。

つまり、この人物は、一人暮らしを始めるにあたって喜びと悲しみの両方を感じているのです。

ですから、この文は「喜びと悲しみの両方が入り混じること」を表す「悲喜交々」を使った正しい例文といえます。

「悲喜交々」の誤用

「悲喜交々」を使う場面は、あくまでも1人の心の中に喜びと悲しみが存在しているときだけですから、注意しましょう。

たとえば、「選挙に当選した人と、落選した人がいて、党内は悲喜交々である。」という文は、「悲喜交々」の正しい用例ではありません。なぜなら、この文での「悲喜交々」は、複数の人々の心情を表しているためです。

「悲喜交々」の類義語

「悲喜交々」には、以下のような類義語があります。

  • 悲喜交集(ひきこうしゅう)
  • 悲喜交錯(ひきこうさく)

どちらも「悲喜交々」と同じように、「心のなかに、悲しみと喜びの両方が入り混じること」という意味をもちます。

「悲喜交々」の英語訳

「悲喜交々」を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • bittersweet
    (楽しいけれど、辛さもある)
  • having mingled feeling of joy and sorrow
    (喜びと悲しみが混ざった気持ちを抱く)
  • joy and sorrow alternating in one’s heart
    (心の中で交互に生じる、喜びと悲しみ)

いずれの表現も、ポジティブな感情とネガティブな感情の両方が沸き起こることを表しています。ですから、「心のなかに、悲しみと喜びの両方が入り混じること」という意味をもつ「悲喜交々」の正しい英訳ということがわかります。

まとめ

以上、この記事では「悲喜交々」について解説しました。

読み方悲喜交々(ひきこもごも)
意味心のなかに、悲しみと喜びの両方が入り混じること
類義語悲喜交集、悲喜交錯
英語訳bitterswee, having mingled feeling of joy and sorrow など

「喜びを感じると同時に、悲しみも感じる」という複雑な経験は、誰もが一度は経験したことがあるのではないでしょうか。

「悲喜交々」は、私たちの人生を表現するためには必要不可欠な四字熟語であるといえますね。