「返答」「返事」「回答」の違いとは?メールでの具体例まで解説

違いのギモン

名前を呼ばれた時や、質問をされた時に答えることを、「返答」「返事」「回答」といいます。どれも似たような意味に思えますが、どのように違うのでしょう?

今回はその意味や用途の違いについて説明していきます。

結論:使うシーンの違い

どれも質問に対して答えるという意味では同じですが、使うシーンが違います。

「返答」は問いや呼びかけに対する答えのことで、ややフォーマルです。

「返事」は問いや呼びかけに対する答えのことで、ややカジュアルです。

「回答」は質問に対し答えることで、公的な文面にも使われます。

「返答」をもっと詳しく


「返答」は、問いや呼びかけなどに答えること、あるいはその答えのことをいいます。

漢字の通り、相手からの問いに対し「答え」を「返す」という意味です。

たとえば、学校の先生からの呼びかけや、上司からの質問に答えることは、「返答」となります。

 

また、「返答」は主に相手からの口頭での問いに対して答えるときに使われます。

口頭ではない、手紙やメールなどの文面においては「返信」という言葉がよく使われますね。

 

「返答」という言葉は、ビジネスシーンにおいてもよく使われる言葉です。

会社などの公式な場面で使用するときは、この言葉に「ご」を加え「ご返答」という丁寧語にして使います。

相手側に返答を要求する場合は、続ける言葉にも配慮し、「ご返答をお待ちしております」などとするとより丁寧な文章になるでしょう。

「返事」をもっと詳しく

「返事」は質問や呼びかけに対して答えることをいいます。

たとえば、名前を呼ばれてそれに答えるときやもらった手紙を返すとき、依頼や招待に対して答えるときなどです。

 

「返答」「回答」「返事」の3つの中で最も使われる頻度が多く、日常会話など比較的カジュアルな場で多く使われます。

丁寧語にする場合は、「お返事」あるいは「ご返事」とします。

どちらも正しい日本語ですが、「お返事」の方が自然で、頻繁に使われています。

 

意味の上では「ご返答」と大きくは変わりませんが、「ご返答」に比べると「お返事」の方がよりフランクな言い方になります。

よって、ビジネスシーンの丁寧な場面においては「ご返答」というのが無難でしょう。

「返事」の具体例

・お忙しい中、お返事をいただきありがとうございます

→基本的にはカジュアルな場面で使うのが適しているといえますが、ビジネスシーンで使用する場合にはこのようにします。

「回答」をもっと詳しく

「回答」とは質問や要求などに具体的に答えること、あるいはその答えのことをいいます。

口頭で答える場合も文字で答える場合も含みます。「回」は「まわる、かえす」、「答」は「応答する」という意味があります。

また、批判や告発などの公式な文書においても使われる言葉であり、マイナスな意味を含む場合も多いです。

よって、「回答」は比較的公的で、改まった場面で使われることも多い言葉だといえます。

「回答」の具体例

・公的な機関や政府に対して情報の開示や損害賠償を求める際に、公的な文書で要求する

→このような時に使う文書を回答書ともいいます。

まとめ

以上、この記事では、「返答」「返事」「回答」の違いについて解説しました。

  • 返答:問いや呼びかけに対する答えのことで、ややフォーマル
  • 返事:問いや呼びかけに対する答えのことで、ややカジュアル
  • 回答:質問に対し答えることで、公的な文面にも使われる

質問や問いかけに対して答えたり、答えを求めたりする時に使う「返事」「返答」「回答」。

同じような意味に思えますが、状況により使い方が変わることがわかりました。相手への配慮を忘れず、適切に使用することが大切ですね。