今回ご紹介する言葉は、カタカナ語の「オートクチュール」です。
「オートクチュール」の意味や使い方、語源、類義語、「オートクチュール」の加盟店の例、「オートクチュール」の創設、「オートクチュール」の条件についてわかりやすく解説します。
☆「オートクチュール」をざっくり言うと……
英語表記 | オートクチュール(haute couture) |
---|---|
意味 | パリ・クチュール組合加盟店のオーダーメイドの高級服やその店 |
語源 | 「高級仕立て服」という意味のフランス語 “haute couture” から |
類義語 | ブティック、高級洋服店、特注品、特別性 |
「パリ・クチュール組合」」の加盟店の例 | シャネル、クリスチャン・ディオール、ジバンシー、ゴルチエ・パリなど |
「パリ・クチュール組合」」の創設 | シャルル・フレデリック・ウォルトによって1868年に創設。 |
「オートクチュール」の条件 | 外注を行わないなどの生産・販売に関する条件 |
このページの目次
「オートクチュール」とは?
「オートクチュール」の意味を詳しく
「オートクチュール」とは、パリ・クチュール組合加盟店のオーダーメイドの高級服やその店のことです。
パリ・クチュール組合の正式名称は “La Chambre Syndicale de la Couture Parisienne” (ラ・シャンブル・サンディカル・ド・ラ・クチュール・パリジェンヌ)です。また、「オートクチュール」はフランス語で “haute couture” と表記します。
単なる「オーダーメイド品」とは異なり、「パリ・クチュール組合」に加盟しているという部分が重要になります。
そのため、日本などでパリ・クチュール組合に所属せずに「オートクチュール」を名乗っている製品は、仮縫いや手縫いなど製造工程に「オートクチュール」の手法を取り入れているだけのことが多いです。
これは正式な「オートクチュール」とは言えないので注意しましょう。
「オートクチュール」の使い方
- 彼のスーツはオートクチュールらしい。
- オートクチュールで買い物をすることが夢だ。
- オートクチュールは高貴な身分の象徴であった。
➊は、「高級な衣服」という意味で使われています。➋では、「オートクチュールの服を販売する店舗」という意味で使われています。➌はどちらの意味でも読み取ることができます。
「オートクチュール」の語源
「オートクチュール」の語源はフランス語の “haute couture” です。
フランス語で “haute (オート)” は「高い」「高級」という意味の “haut (オー)” の女性形の形容詞です。 “couture (クチュール)” は「縫製」や「仕立て服」の意味で、合わせて「高級仕立て服」という意味の言葉になります。
「オートクチュール」の類義語
「オートクチュール」には以下のような類義語があります。
- ブティック:女性用の衣服・装身具などを売る小規模な専門店
- 高級洋服店
- 特注品
- 特別性
「パリ・クチュール組合」の加盟店の例
「パリ・クチュール組合」には、有名な高級服店が多く加盟しています。
- シャネル(Chanel)
- クリスチャン・ディオール(Christian Dior)
- ジバンシー(Givenchy)
- ゴルチエ・パリ(Jean Paul Gaultier)
- フランク・ソルビエ(Franck Sorbier)
このほかにも、「過去には加盟していたが現在は加盟していない」有名店も多くあります。
現在では、これらの有名店も完全オーダーメイドではなく、規格化された商品を売っている場合がほとんどです。
「パリ・クチュール組合」の創設
日本で「パリ・クチュール組合」といわれているこの組織は、通称「サンディカ協会」とも言われており、1868年に設立されました。
20世紀の始めまでは、パリには多くの高級仕立て店が乱立していました。さらに、「オートクチュール」の規格も曖昧でした。
イギリスからやってきたデザイナーのシャルル・フレデリック・ウォルトはこれらの状況を見て、これらの高級仕立て店をサンディカ協会(パリ・オートクチュール組合)として組織化したのです。
「オートクチュール」の条件
「オートクチュール」として認められるには、いくつかの条件をクリアする必要があります。
- 年に2回,指定された期間の中でマヌカンを使って 60点以上の作品を発表すること
- その店が作った衣装を販売すること
- 規格化量産を行わないこと
- 外注作業を行わないこと
➊にある「マヌカン」とは、衣装陳列人形のことです。また、➌の「規格化量産」は「製品の品質・形状・寸法などを規格に合わせて統一して、量産すること」の意味です。
まとめ
以上、この記事では「オートクチュール」について解説しました。
英語表記 | オートクチュール(haute couture) |
---|---|
意味 | パリ・クチュール組合加盟店のオーダーメイドの高級服やその店 |
語源 | 「高級仕立て服」という意味のフランス語 “haute couture” から |
類義語 | ブティック、高級洋服店、特注品、特別性 |
「パリ・クチュール組合」」の加盟店の例 | シャネル、クリスチャン・ディオール、ジバンシー、ゴルチエ・パリなど |
「パリ・クチュール組合」」の創設 | シャルル・フレデリック・ウォルトによって1868年に創設。 |
「オートクチュール」の条件 | 外注を行わないなどの生産・販売に関する条件 |
「オートクチュール」は日常生活の中でも聞くことのある言葉だったと思います。
単なる「高級服」というイメージの人も多かったのではないでしょうか。
この機会に使いこなせるようになりましょう。