どれも同じだと思ってない?「硬水」と「軟水」と「鉱水」の違い

違いのギモン

私たちは普段もたくさんの水を飲んで生活していますよね。水を飲むことは生きていくのに不可欠だとすら言えます。しかし、その種類についてよく知っている人は少ないのではないでしょうか。例えば、みなさんは「硬水」と「軟水」と「鉱水」の違いが説明できますでしょうか。

そう言われるとわからない、という人も多いと思います。そこで、今回は意外と知られていない「硬水」と「軟水」と「鉱水」の違いについて解説していきたいと思います。

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結論:ミネラルが多いのが硬水、少ないのが軟水、地下からくみ上げた水が鉱水

まず、硬水と軟水は入っているミネラルの量が違って、多いのが硬水で、少ないのが軟水です。

また、鉱水は地下水からくみ上げたミネラル分が含まれている水のことです。

「硬水」をもっと詳しく

硬水とは、含まれているミネラルの量が多い水のことを指します。そして、水に含まれているミネラル分は主にマグネシウムとカルシウムです。

ちなみに、ミネラル分の基準は場所により異なりますが、WHO(世界保健機関)の基準では水1Lあたりに含まれているミネラル分が120mgを超えているものを指します。また、日本の一般的な基準ではこれが100mgを超えているのが硬水です。

なお、ミネラル分は水1Lに含まれているカルシウム量を2.5倍したものに、マグネシウム量を4倍して算出します。

ちなみに、量が2.5倍されたり4倍されたりしているのは、水中に含まれるカルシウムやマグネシウムを炭酸カルシウムという物質に置き換えて計算しているからです。なぜ2.5倍や4倍になってしまうのかは化学の専門的な話になってしまうのでここでは省きます。

 

そして、硬水の特徴は、飲むと口当たりが重く、苦みを感じることです。ちなみに、硬水という名前は、口当たりが重いことが「硬い」という感覚に近いものだから、という理由でつけられています。

また、硬水の中にもミネラル分の少ないものと多いものとがありますが、ミネラル分があまりにも多いと、ぬるっとした舌触りになり、マズいと感じるようになります。

 

そして、ヨーロッパなど海外の水は硬水のことが多いです。なぜなら、大陸では雨などで地面に染み込んで地下水になった水が平地に出るまでに時間がかかり、周りからミネラルがしみだす時間が長いからです。

また、石灰質の地層ではミネラルが溶け出しやすいため、平地に出るまでの時間が短くても硬水になることが多いです。

そんな硬水ですが、ミネラルが多いことにより、さまざまなメリットとデメリットがあります。次はそれについて紹介していきたいと思います。

硬水のメリット

便秘改善効果

まず、硬水には便秘を改善してくれるという効果があります。なぜなら、硬水に多く含まれているマグネシウムは下剤に使われることもあるくらい排便を促す作用があるからです。具体的には、胃や腸などの消化器系の器官に影響を与えて、便通を促します。

そして、便通が改善されると代謝が上がるため、硬水にはダイエット効果も存在すると言えます。そのため、ダイエットをしたい人が飲むことが多いです。

洋風の煮込み料理に適する

硬水のミネラルに含まれるマグネシウムやカルシウムには肉の臭みを消し、アクを出しやすくする働きがあります

ただし、和風の料理の場合には和風のうまみ成分であるアミノ酸やたんぱく質もアクになってしまうため硬水は向いていません。

動脈硬化予防効果

ミネラルは血液をさらさらにするため、心筋梗塞や脳梗塞の原因となる動脈硬化を予防することできます。

けいれんや足のつりの予防

激しい運動などをしていると足や腕などがけいれんしてきたり、つったりすることがありますが、これの原因の1つはミネラル分の不足です。そのため、ミネラルが豊富に含まれている硬水を飲めば、これらの症状を予防することができます。

硬水のデメリット

結石リスクの上昇

腎臓の機能に問題がある人はカルシウムが体内でうまくろ過しきれなくなってしまうため、硬水に含まれるカルシウムが固まって結石になってしまうリスクが高まります。

おなかがゆるくなる

硬水には便通をよくする効果があると解説しましたが、胃腸が弱い人が硬水を摂取するとこれが効きすぎてしまい、おなかがゆるくなってしまうことがあります。

素材の味を生かした料理には向かない

マグネシウムには独特のにおいと苦みがあるため、素材の味を生かした料理の場合には味付けの邪魔になってしまいます。

その他にも、香りを楽しむ紅茶やコーヒーなどの飲料を作る時などには向かないでしょう。

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「軟水」をもっと詳しく

軟水とは含まれているミネラル分が少ない水のことを指します。そして、その基準はWHOのものでは120mg以下で、日本の一般的な基準では100mg以下です。

そして、軟水は口当たりがまろやかで、さっぱりとした風味です。これは軟らかいという感覚と結び付けられるため、軟水という名前になっています。

また、日本で飲まれている水道水や、国産のミネラルウォーターのほとんどは軟水です。そのため、日本人には飲み慣れている軟水のほうが向いていると言えます。逆に、海外に行って硬水を飲むとおなかを壊してしまう場合もあります。

ちなみに、日本の水道水が軟水になる理由は、日本が島国だからです。島国では雨などが地下水になってから平地に出てくるまでの時間が短く、ミネラル分が地下水に溶けだす時間が短いのです。

次に、軟水とメリットとデメリットを紹介したいと思います。

軟水のメリット

日本料理に適する

軟水は基本的に無味無臭なので、素材の味を楽しんだり長時間煮込んだりすることが多い日本料理に適しています。逆に、日本は昔から軟水の国であったので、軟水に合うような料理が発達したとも言えるでしょう。

小さい子でも安心

赤ちゃんや小さい子はまだ胃腸の機能が十分に発達していないため、硬水だとおなかを壊してしまう可能性が高いです。そのため、ミネラルの量が少なくおなかにやさしい軟水が向いていると言えます。

赤ちゃん用の粉ミルクを作る時などには必ず軟水を使いましょう。

肌や髪にやさしい

軟水で肌や髪を洗えばほぼ心配はいりません。しかし、硬水で体を洗うとマグネシウムイオンやカルシウムイオンの影響で肌が突っ張ったり、髪がパサパサしてしまったりします。日本人の肌や髪がきれいと言われているのは軟水で髪や体を洗っているからなのかもしれません。

泡が立ちやすい

軟水だとせっけんや洗剤の泡立ちがいいでしょう。逆に硬水だとマグネシウムやカルシウムがせっけんなどの成分と化学反応を起こして水に溶けない物質を作ってしまうため、泡立ちが悪くなってしまいます。

軟水のデメリット

ミネラル補給はしにくい

当たり前の話ですが、軟水はミネラル分が少ない水であるため、ミネラル補給には向いていません。

「鉱水」をもっと詳しく

鉱水とはポンプなどで地下からくみ上げた水のうちで、ミネラルなどの成分が含まれているものを指します。これは、簡単に言ってしまうとミネラルウォーターのことです。

そして、これは硬水や軟水とは別の区分方法であるため、硬水も軟水も地下からくみ上げたものであれば鉱水であると言えます。

ちなみに、地下水ではなく自然に湧き出た水の場合は鉱泉水と呼ばれます。また、さらに鉱泉水のうちでも水温が25℃以上のものは温泉水と呼ばれます。

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まとめ

以上、この記事では、「硬水」と「軟水」と「鉱水」の違いについて解説しました。

  • 硬水:ミネラル分が多い水のこと
  • 軟水:ミネラル分が少ない水のこと
  • 鉱水:ポンプなどで地下からくみ上げた水のうちで、ミネラルなどの成分が含まれているもの

ひとくくりに水といっても、こんなに違いがあったんですね。特に軟水と硬水は日常でも区別に気を付けたほうがいいでしょう。

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