どう使い分ける?「範疇」と「範囲」の違いを詳しく解説

違いのギモン

普段何気なく使っている「範疇(はんちゅう)」や「範囲(はんい)」という言葉がありますが、意味が似ている両者の違いをご存知ですか?

この記事では「範疇」と「範囲」の違いについて解説していきます。

結論:似た性質のまとまりが「範疇」、特定の部分を示したものが「範囲」

範疇:似ている要素を持つ事柄が属する範囲
範囲:特定の性質に限らず、広さや時間など、ある一定の広がりのこと

「範疇」の定義と使い方

範疇は、同じような要素や性質を持つグループを表し、カテゴリー、ジャンル、また種別などと言い換えることもできます。

では、それぞれの漢字の意味を見てみましょう。

  1. 範 : 区切られた枠
  2. 疇 : 同類、たぐい

肝となる字は、「疇」です。「範囲」とは違い、対象とされるものは必ず同類のものです。

つまり、同類のものが集まっている枠内のことを「範疇」と言うのです。

「範疇」の使い方の例

  1. 最近私が勉強している英語は趣味の範疇を出ないが、彼は本気で極めようとしている。
  2. それは、私がすべき業務の範疇外である。
  3. 風邪は引き始めの対処が肝心だというのは、常識の範疇だ。
①では、英語の勉強が、私にとっては趣味と呼べるにとどまるさまを「範疇を出ない」と表現しています。

②では、自分がこなすべき業務の域を出ているさまを「範疇外」と述べています。

③では、風邪の引き始めにおける対処をきちんとすることは、常識だと言っています。「常識の範疇」とは、要するに「当たり前のこと」を意味します。

「範囲」の定義と使い方


「範疇」と「範囲」はどちらも区切られた枠を表し、非常によく似た言葉ですね。

しかし、「範囲」は、性質は関係なくある一定の広がりのみを表します。

たとえば、「半径5メートルの範囲」や「開始から終了までの時間範囲」などといった表現があります。その枠の中に含まれるものの性質はバラバラでも、同じ「範囲内」と言えるのです。

「範疇」は同じものが集まる分類を指すため、形のないものに用いられます。一方、「範囲」は、物理的な広さなど、目に見えるものに対しても用いることができます。

「範囲」の使い方の例

  1. 試験の出題範囲が提示された。
  2. 白線で区切られた範囲内を掃除してください。
  3. できる範囲でお願いします。
①の「出題範囲」とは、試験で出題される内容の枠がどのくらいかを意味します。たとえば、教科書のページ数など、数で表せる広さが「出題範囲」に当たります。

②の「範囲」は、場所の広さを表し、その中におさまる部分が「範囲内」です。

③の「できる範囲」とは、内容に関わらず、「その人ができることすべて」を意味します。「できる限り」と言い換えることもできます。

「範疇」の英語表記は?

「範疇」の英語訳
  • category
  • genre
  • family
  • class

上記4つの中で、最も用いられる頻度が高いのは category です。

例文
His play style is new. it doesn’t
fall into any category.
(彼のプレースタイルは新しい。どの範疇にも属さない。)

「範囲」の英語表記は?

「範囲」の英語訳
  • area
  • scope
  • range
日本語でもエリアはよく使われるように、場所や広さを示すことが多い言葉です。

scopeは、活動や視野のおよぶ範囲を意味します。

rangeは、知識や経験が及ぶ範囲や、物事の種類を表すときに用います。

まとめ

以上、この記事では、「範疇」と「範囲」の違いについて解説しました。

  • 範疇:同じ性質や要素を持ったグループ。
  • 範囲:広さや時間など、ある特定の広がり。

会話の中では、使いわけが曖昧なことも多いですが、実はこのように違いがあります。これを機に、使いわけてみてはいかがでしょうか。