日本語には紛らわしい単語がたくさんあります。
例えば、「廃墟(はいきょ)」と「廃屋(はいおく)」は同じ意味だと思っている人が多いですが、これは間違いです。
この2つの言葉にはきちんと違いがあります。
ですが、違いを説明できる人はなかなかいないと思います。
そこで、今回は「廃墟」と「廃屋」の違いについて解説していきたいと思います。
結論:「廃屋」は「廃墟」の一種
一方、「廃屋」とは、住民がおらず、適切な維持管理が行われていない民家のことです。
つまり、「廃屋」は「廃墟」の一種なのです。
「廃墟」をもっと詳しく
廃墟とは、放置されて荒れ果てた状態になった建造物や施設や集落などの総称です。
そのため、長期間使用されてなかったり、廃止されたりしている施設でも、適切な維持管理がされていたら廃墟は呼ばれません。
例えば、歴史的・文化的価値がある建造物は維持管理されていて、遺跡として扱われている場合も多いです。
また、更地になっている場合でも廃墟とは呼ばれません。
そして、廃墟には廃屋のほかにも、廃校(学校)、廃工場(工場)、廃病院(病院)、廃村(集落)、廃道(使われなくなって朽ち果てた道路)などが含まれます。
ちなみに、跡地を利用するのも、建物を維持管理するのも難しい場合に、廃墟になることが多いでしょう。
そのため、土地が狭い首都圏にはあまりありませんが、土地が広い北海道などには廃墟がたくさんあります。
また、建築を発注した企業が倒産したり、公共事業が途中で中止になったりして建築途中のまま放置され、廃墟になる場合もあります。
そして、最近は廃墟を探索する廃墟マニアが増えてきています。
例えば、廃墟のひとつである軍艦島は有名な観光名所になっています。
「廃屋」をもっと詳しく
廃屋とは、住民がおらず、適切な維持管理が行われていない民家のことです。
「廃家(はいか)」と呼ばれる場合もあります。
そして、廃墟の中でも特に放置されて荒れ果てた状態になった家屋や民家のみを「廃屋」と呼びます。
まとめ
以上、この記事では、「廃墟」と「廃屋」の違いについて解説しました。
- 廃墟:放置されて荒れ果てた状態になった建造物や施設や集落などの総称
- 廃屋:住民がおらず、適切な維持管理が行われていない民家のこと
「廃屋」は「廃墟」の一種だったんですね。
今度からは区別して使っていきたいものです。