今回ご紹介する言葉はことわざの「腹八分目(はらはちぶんめ)に医者いらず」です。
言葉の意味・使い方・類義語・対義語・英語訳についてわかりやすく解説します。
☆「腹八分目に医者いらず」をざっくり言うと……
読み方 | 腹八分目(はらはちぶんめ)に医者いらず |
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意味 | お腹がいっぱいになるまで食べず、腹八分目までに抑えれば健康に良いこと |
類義語 | 小食は長生きのしるしなど |
対義語 | 大食は命の取り越し |
英語訳 | Light suppers make long life.(軽めの夕食は長寿の源。) |
このページの目次
「腹八分目に医者いらず」の意味をスッキリ理解!
「腹八分目に医者いらず」の意味を詳しく
「腹八分目に医者いらず」とは、満腹になるまで食べずに、腹八分目までに抑えて食べることは身体に良いということを指します。この腹八分目というのは、お腹がいっぱいの状態を10だとしたとき、8ぐらいの状態です。80パーセントと同じ意味です。
しかし、なぜ満腹まで食べることは身体に良くないことだとされているのでしょうか。その理由を解説します。
腹八分目で長生きができる!?
1980年代に食事量を制限する実験が、世界各地で行われました。その中の一つで、小動物を対象として食事量を制限したグループと制限をせず好きなだけ食べさせるグループを比較する実験があります。
その実験の結果、食事量を制限したグループは、しなかったグループよりも平均寿命が1.6倍長くなることがわかりました。
このような実験は、人間を対象とした、様々な病気との関連性を調べるものへと発展しました。その結果、腹八分目を心がけることによって心筋梗塞や高血圧、脳卒中、がん、生活習慣病などの予防にも良いことも判明しました。
腹八分目に抑えるためのコツ
このように、腹八分目までに抑えることによる利点はたくさんあります。しかし、食べたいものを我慢することは難しいことだと思うので、腹八分目に抑えるためのコツを紹介します。
よく噛んで食べる
小さい頃に、両親からよく噛んで食べなさいと言われてきた人も多いのではないでしょうか。一口ごとに30回噛むと良いと言われていますが、まずは回数にこだわらず、普段よりも少し多めに噛むことを意識しながら食べてみてください。
よく噛むことによって満腹中枢(ちゅうすう)が刺激され、少ない食事量でも満腹感を得ることができます。
食事の合間に箸を置く
早食いをしてしまう人たちの共通点の一つは、食事中に一度も箸を置かずに食べ続けていることです。箸を持ったままでいると、つい次から次へとに食べ物を口に運んでしまいます。箸を置くことで、噛むことにも集中できるので、食事中に意識してみてください。
「腹八分目に医者いらず」の使い方
- 父は昔から腹八分目に医者いらずの精神を貫いているので、ぽっこりお腹とは無縁である。
- 暴飲暴食を続けていたら、生活習慣病になってしまった。腹八分目に医者いらずと忠告をしてくれた友達の言うことを聞いてればよかったと後悔している。
「腹八分目に医者いらず」の類義語
「腹八分目に医者いらず」には以下の類義語があります。
- 小食は長生きのしるし:飲食を控えめにしていると、長生きができること
- 節制は最良の薬:身体に良くないことを慎んで生活するのが一番健康に良いこと
「腹八分目に医者いらず」の対義語
「腹八分目に医者いらず」には以下の対義語があります。
- 大食は命の取り越し:食べずぎは命を縮めること
「腹八分目に医者いらず」の英語訳
「腹八分目に医者いらず」を英語に訳すと以下のような表現になります。
- Light suppers make long life.
(軽めの夕食は長寿の源。) - Feed by measure and defy the physician.
(適度に食べて医者を無視せよ。) - Measure is medicine.
(程よさは薬である。) - Much meat, much disease.
(食べ物が多ければ病気も多い。)
まとめ
以上、この記事では「腹八分目(はらはちぶんめ)に医者いらず」について解説しました。
読み方 | 腹八分目(はらはちぶんめ)に医者いらず |
---|---|
意味 | お腹がいっぱいになるまで食べず、腹八分目までに抑えれば健康に良いこと |
類義語 | 小食は長生きのしるしなど |
対義語 | 大食は命の取り越し |
英語訳 | Light suppers make long life.(軽めの夕食は長寿の源。) |
人間誰しも、好きな食べ物をたらふく食べたい欲求があると思います。しかし、それでは栄養が偏ってしまったり、食べ過ぎで病気にかかってしまうこともあります。
少し我慢すれば「腹八分目に医者いらず」となり、身体に良いこと尽くしなので、ぜひ実践してみてください。