「行間を読む」とは?意味や使い方を例文付きでわかりやすく解説

言葉

「行間を読む」とは「文章には書かれていない筆者の意図を汲み取る」という意味です。

京都の居酒屋で「ぶぶ漬けおあがりますか?」と言われたら、本当はどんな意味か知っていますか?

ぶぶ漬けとはお酒の締めとして食べるお茶漬けのことで、実は遠回しに「そろそろ帰ってください」と伝えているのです。

「行間を読む」とはこのような表現を正しく読み取ることを意味します。

 

この記事では「行間を読む」の意味や使い方をわかりやすく解説します。

「行間を読む」の意味

行間ぎょうかん

文章には書かれていない筆者の意図を汲み取る

「行間を読む」は、文章には直接表現されていないけれど、筆者が伝えたいことを想像して汲み取るという意味です。

文章だけではなく会話においても、言葉では明確に表現していないけれど、話し手が伝えたいことを汲み取ることを表します。

「行間」とは「文章の行と行の間のこと」という意味です。

「行間を読む」ことで、読書をより楽しんだり会話をスムーズに進めたりすることができます。

「行間を読む」の使い方

「行間を読む」のよく使われる言い回しには以下のようなものがあります。

  • 行間を読む〇〇
  • 行間を読まない
  • 行間を読めない
  • 行間を読ませる

〇〇には名詞が使われます。

例文を見てみましょう。

例文
  1. 言われたことをそのまま受け止めるだけではなく、相手が何を言わんとしているのか行間を読むことが大切だ。
  2. いつも的外れな返答をしてしまうので、行間を読む力を養うことにした。
  3. 日本では間接的に物事を伝えることがよいものとされているので、行間を読む文化が根付いている。
  4. メールに明記はされていなかったが、行間を読むと取引先はどうやら新しい事業を展開するつもりのようだ。
  5. 行間を読まないと理解できない小説は、作者の自己満足で終わってしまうことが多い。
  6. 読書に慣れていない人はたいてい行間を読めないので、わかりやすく書く必要がある。
  7. 芥川賞を受賞した作品を読んでみたが、行間を読ませる文章で私にはさっぱり理解できなかった。

「行間を読む」ことができる人の特徴

「行間を読む」ことができる人の特徴には以下のようなものがあります。

  1. 知識が豊富
  2. 経験が豊富
  3. 周りをよく観察している

それぞれ詳しく見ていきましょう。

特徴①知識が豊富

「行間を読む」ことができる人は、知識が豊富であることが多いです

世間の常識はもちろん、学術的な知識から豆知識まで豊富だと、どんな状況においても予想をたてやすくなります。

しかし、知識ばかり豊富でも活用しなければ意味がありませんから、実行に移してみることが大切です。

特徴②経験が豊富

「行間を読む」ことができる人は、さまざまな経験があることが多いです

よい経験も悪い経験も経てきたからこそ、どんな状況でも「行間を読む」ことができるのです。

裏を返せば、経験を積めば少しずつ行間が読めるようになっていきます。

特徴③周りをよく観察している

「行間を読む」ことができる人は、常に以下のような周りのことをよく観察しています

観察するもの
  • 周りの人の性格
  • 周りの人の好き嫌い
  • 周りの環境

周りを観察することで、「Aさんは心配性な性格だから、前日にもう一度メールを送ったほうがよいだろう」という気遣いができます。

また、「Bさんが使っている電車が遅れていたから会議には遅れてくるだろう」などと予測して行動することができます。

「行間を読む」ことのメリット

「行間を読む」ことのメリットには以下のようなものがあります。

  1. 人間関係が円滑になる
  2. 応用力が向上する
  3. 周りから信頼される

それぞれ詳しく見ていきましょう。

メリット①人間関係が円滑になる

「行間を読む」ことで、職場や恋愛における人間関係が円滑になることもあります

「行間を読む」人は、相手の話を聞いたうえで、相手が本当に伝えようとしていることを踏まえて行動します。

そのため、周りから認められることが多いです。

また、自分が話すときにも、相手の性格などによって使う言葉を変えるなど工夫することができます。

メリット②応用力が向上する

「行間を読む」ことは、さまざまな場面で応用力の向上につながります

前述した人間関係はもちろん、国語の問題を解いたり、顧客からのクレームに対応したりする場面でも、「行間を読む」ことで柔軟に対応することができるようになります。

メリット③周りから信頼される

「行間を読む」ことは、最終的に周りから信頼されることに結びつきます

相手の言わんとすることがすぐに理解でき、自分の言葉も理解しやすいとなれば周りからはコミュニケーションが取りやすい人だと認識されるからです。

そのためには、相手の性格を理解したり場数を踏んだりすることも必要です。

「行間を読む」ことのデメリット

「行間を読む」ことのデメリットは以下のようなものがあります。

  1. 認識がずれることがある
  2. 本当の気持ちが言えなくなる
  3. 精神的に疲れる

それぞれ詳しく見ていきましょう。

デメリット①認識がずれることがある

「行間を読む」ことで、必ずしも正しい解釈ができるとは限りません

本の内容であれば自分の勘違いで終わることができますが、人との会話で行間を読み間違えると、相手の伝えたいことと認識がずれてしまうことがあります。

その結果、トラブルを引き起こす可能性もあるので注意しましょう。

デメリット②本当の気持ちが言えなくなる

「行間を読む」ことで、自分の本当の気持ちが言えなくなってしまうことがあります

自分が話すときにも「行間を読まれるのではないか」と思って、何も言うことができなくなってしまう可能性があるのです。

デメリット③精神的に疲れる

「行間を読む」ことは、精神的な疲れを引き起こします

「行間を読む」ためには頭を使うので、人との会話が面倒になってしまったり、人の気持ちが伝わり過ぎてネガティブな感情まで伝染してしまったりする可能性があります。

「行間を読む」の類義語

「行間を読む」には以下のような類義語があります。

  • 空気を読む
    その場の雰囲気から状況を推察する。その上で、どうするのが最もよいかを考えて行動する
  • 忖度(そんたく)する
    相手の心情を想像して配慮する
  • 裏を読む
    表面には表されていない隠された意味を読み取る
  • 深読みをする
    相手の言動や文章、物事の事情などを、必要以上に読み取る
  • 推測する
    相手の心中や状況を推しはかって想像すること
  • 推察する
    相手の心中や状況を推しはかって想像する
  • 推量する
    物事の状態や相手の心中を推しはかって想像する
  • 汲み取る(くみとる)
    相手の心中や状況を推しはかって想像する
  • 感じ取る
    相手の様子などからある感じを受けとる
  • 察知する
    物事の状態や変化を知る
  • 解釈する
    相手の言動や文章、物事の事情などを解きほぐして明らかにする
  • 予想する
    物事の結果などをあらかじめ考える
  • 見当をつける
    大体の予想をたてる

「行間を読む」と「空気を読む」の違い

「行間を読む」と「空気を読む」は、以下のように3つの違いがあります。

行間を読む空気を読む
意味文章には書かれていない筆者の意図を汲み取るその場の雰囲気から状況を推察する。その上で、どうするのが最もよいかを考えて行動する
情報源文章や会話場の雰囲気や相手の表情
使う頻度低い高い

まず、具体的な行動を伴うかが異なります。

「行間を読む」は意図を理解するだけですが、「空気を読む」は具体的な行動を伴います。

次に、「空気を読む」よりも「行間を読む」のほうが読み取るための情報が少ないため、難しいとされます。

最後に、「行間を読む」よりも「空気を読む」のほうが一般的によく使われます。

「行間を読む」と「忖度する」の違い

「行間を読む」と「忖度する」は、以下のように2つの違いがあります。

行間を読む忖度する
意味文章には書かれていない筆者の意図を汲み取る相手の心情を想像して配慮する
対象文章や会話主に相手の気持ち

まず、配慮する気持ちがあるかが異なります。

「行間を読む」は配慮する気持ちがありませんが、「忖度する」は配慮する気持ちがあります。

次に、対象が異なります。

「行間を読む」対象は文章や会話ですが、「忖度する」対象は主に相手の気持ちです。

「行間を読む」の英語訳

「行間を読む」を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • read between the lines
    (相手の心情を推し量る)

例文を見てみましょう。

例文
  • Reading between the lines, she is not as excited as she looks.
    (彼女の気持ちを考慮すると、彼女は思ったより喜んではないだろう。)

ちなみに、 “read between the lines” は暗号を読む方法が由来だとされています。

英語圏で使われている暗号に、以下のようなものがあります。

  1. 数行あるメッセージを1行飛ばしで読むと、新しいメッセージが生まれる
  2. 2行目だけ、全体の内容と異なり独立したメッセージがある

ただし、上記のうちどちらの暗号が由来かは定かではありません。

「行間を読む」のまとめ

以上、この記事では「行間を読む」について解説しました。

読み方行間を読む(ぎょうかんをよむ)
意味文章には書かれていない筆者の意図を汲み取る
類義語空気を読む
忖度する
裏を読む など
英語訳read between the lines(相手の心情を推し量る)

本を読み終わったら、行間を読みながらもう一度ページをめくってみると面白そうですね。

ABOUT US

間山智賀
間山智賀
自称、誤字キラー。 Web記事でも誤字脱字を見逃しません。言葉が大好きです。 大学では言葉遊びについて研究していました。マイブームは日本語ラップを聴くこと。