故事成語「呉越同舟」の意味と使い方:例文付き

言葉

今回ご紹介する言葉は、故事成語の「呉越同舟(ごえつどうしゅう)」です。

「呉越同舟」の意味、例文、由来、類義語、英語訳についてわかりやすく解説します。

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「呉越同舟」の意味をスッキリ理解!

呉越同舟(ごえつどうしゅう):敵対する人同士や仲の悪い者同士でも同じ困難や利害のために協力することのたとえ

「呉越同舟」の意味を詳しく

「呉越同舟」とは、敵対する人同士や仲の悪い者同士でも同じ困難や利害のために協力することのたとえです。

ちなみに、「呉越同船(ごえつどうせん)」と表記するのは間違いなので注意が必要です。

なぜなら、「舟」は船の中でも小さく、嵐などに出くわすと簡単にひっくり返ってしまうものを指しているからです。

もし「船」としてしまうと、人やモノをのせて水上を走行する乗り物全般を指すことになってしまいます。

 

また、「呉越同舟」を「敵対する者同士が同じ場所に居合わせてしまう困った状況」という意味で用いるのは、厳密には間違いです。

ただ、この使い方も一般的になってきているため、だんだん間違いとは言えなくなってきています。

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「呉越同舟」の例文

  1. ライバル同士が共通の敵のために協力する呉越同舟のような展開は燃える。
  2. 課長と社長は仲が悪いが、呉越同舟ということで、会社の危機には協力する。
  3. 呉越同舟という言葉があるだろう。これはあなたと私も協力すべき事態だ。

「呉越同舟」の由来

「呉越同舟」の出典は『孫子(そんし)』の「九地(きゅうち)」という章です。

この章の中に「呉人、越人と相悪むなり。其の舟を同じくして済りて風に遭うに当たれば、その相救うや左右の手の如し」という言葉が出てきます。

この言葉は「呉と越は宿敵同士としてしばしば争いを繰り広げたが、同じ舟に乗って川を渡っているときに強い風が吹いて舟が転覆しそうになったら、互いが左右の手のようになって助け合う」という意味を表しています。

詳しく見ていきましょう。

 

中国の春秋(しゅんじゅう)時代に呉(ご)という国と、越(えつ)という国がありました。

そして、この2つの国は宿敵同士であり、38年ほどの間争い続けました。

上記の言葉は孔子のものなのですが、彼はそのような宿敵同士でも共通の危機に立ち向かうためには協力するだろうと説明しているのです。

ちなみに、この話はたとえ話なのですが、孔子はここで、「競争に勝つためには組織に危機感を持たせよ」ということを伝えようとしています。

『孫子』

『孫子』は中国の春秋時代の軍事思想家、孫武によって書かれたとされる兵法書です。

兵法書の中ではもっとも有名なもののひとつです。

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「呉越同舟」の類義語

「呉越同舟」には以下のような類義語があります。

  • 同舟相救う(どうしゅうあいすくう)
  • 共同戦線
  • 大同団結(だいどうだんけつ)
  • 同舟共済(どうしゅうきょうさい)

「呉越同舟」の英語訳

「呉越同舟」を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • while the thunder lasted, two bad men were friends.
    (雷が鳴っている間、二人の悪人たちは友人だった)
  • Woes unite foes.
    (災いは敵同士を団結させる)
  • Bitter enemies in the same boat.
    (同じボートの上にいる宿敵)
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まとめ

以上、この記事では「呉越同舟」について解説しました。

読み方 呉越同舟(ごえつどうしゅう)
意味 敵対する人同士や仲の悪い者同士でも同じ困難や利害のために協力することのたとえ
由来 『孫子』に出てくる「呉人、越人と相悪むなり。其の舟を同じくして済りて風に遭うに当たれば、その相救うや左右の手の如し」という言葉から
類義語 同舟相救う、大同団結、同舟共済、など
英語訳 while the thunder lasted, two bad men were friends.
(雷が鳴っている間、二人の悪人たちは友人だった)

「呉越同舟」は有名な言葉なので聞いたことがあるという人も多かったのではないでしょうか。

そして、とても教訓に満ちた言葉でもあります。

この言葉をしっかりと覚えておきたいですね。

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