「上げる」と「挙げる」と「揚げる」の違いとは?意味から使い方まで

違いのギモン

「上げる」と「挙げる」と「揚げる」は、普段私たちが何気なく使っていますよね。

しかし、この3つの言葉の違いについて考えたことは、ありますか。この記事では、「上げる」と「挙げる」と「揚げる」の違いについて解説します。

結論:違いは、高くする対象

「上げる」と「挙げる」と「揚げる」の違いは、高くする対象です。

「上げる」を使った場合には、位置や程度、価値を高くすることですが、「挙げる」を使うと、上下関係は関係なく、成績や評価を高くすることで、「揚げる」は、高く掲げることです。

「上げる」をもっと詳しく


「上げる」は位置や程度、価値を高くすることで、たとえば、「金の値段が上がる」の場合、金というものの価値が高くなったという意味です。

「上げる」の漢字を使った熟語には、上昇、向上、途上がありますが、上昇や向上は、ものや程度が今よりも高くなるという意味で、途上は、目的地に向かって進んでいる最中という意味があります。

「上げる」の使い方の例

・荷物を2階まで引き上げる。

→荷物を高い位置に持っていくことで、物理的な上昇なので、「上げる」を使います。

・売り上げを上げる。

→売り上げの程度を今よりも高くすることなので、「上げる」を使います。

「挙げる」をもっと詳しく


「挙げる」は、上下関係は関係なく、成績や評価を高くするときに使い、そのほかにも、分かりやすいように示すという意味でも使われます。

たとえば、「手を挙げる」は、手を何かの合図として、分かりやすいように示しているため、「挙げる」を使います。

「挙げる」の漢字を使った熟語には、快挙や挙手がありますが、快挙は見事な行為という意味で、高い評価の行為と考えるので、「挙げる」の漢字が使われています。

「挙げる」の使い方の例

・その選手は、得点を挙げた。

→成果を出すという意味なので、「挙げる」を使います。

・先生は、マーケティングについて車の例を挙げて説明をした。

→例を分かりやすいように示すという意味なので、「挙げる」を使います。

「揚げる」をもっと詳しく


「揚げる」は、高く掲げることで、そのほかにも、元の場所に戻るという意味もあります。たとえば、「凧(たこ)を揚げる」の場合、地上から凧を高い位置に掲げることなので、「揚げる」を使います。

「揚げる」の漢字を使った熟語には、掲揚(けいよう)がありますが、これは旗などを地上から高い位置に掲げているので、「揚」を使っています。

「揚げる」の使い方の例

・国歌斉唱のため、国旗が揚げられた。

→高いところに掲げるという意味なので、「揚げる」を使います。

・自分の国へ引き揚げた。

→元の場所に戻るという意味なので、「揚げる」を使います。

まとめ

以上、この記事では、「上げる」「挙げる」「揚げる」の違いについて解説しました。

  • 上げる:位置や程度、価値を高くすること
  • 挙げる:上下関係は関係なく、成績や評価を高くすること
  • 揚げる:高く掲げること

同じ意味でも使い方によって意味が違ってきますね。