日本語には似たような意味を持つが、きちんと使い分けが存在する言葉がたくさんありますよね。そして、その2つの言葉の読み方が同じだとますます混乱してしまいます。そんな言葉の1つに「降りる」と「下りる」があると思います。
みなさんはこの2つの言葉の違いをご存知でしょうか。意外と答えられない人が多いのではないでしょうか。
そこで、今回は「降りる」と「下りる」の違いについて解説していきたいと思います。
結論:降りるは外れる、下りるは下に移動する
一方、「下りる」は自らの意志で下に移動するという意味です。
「降りる」をもっと詳しく
「降りる」の一番基本的な意味は、乗っていたものからおりるというものです。そして、みなさんもご存知の通り、「乗る」の反対語です。
そのため、基本的には、乗るものには降りるを使うことができます。例えば、電車、バスなどは「降りる」を使いますよね。
ただ、乗り物からおりる時には「下りる」を使うこともできます。詳しくは「下りる」の項で解説します。
また、「降りる」は外れることだと考えることもできるでしょう。例えば、高速からおりる時には高速から外れるので、「降りる」を使います。
「降りる」にはそのほかにも意味があります。
まず、地位を退くという意味です。例えば、「課長職から降りた」などのように使います。これは広い意味では「外れる」ことだと考えることもできるでしょう。
次に、何かに加わることをやめるという意味です。例えば、「その勝負からは降りた」などのように用います。これは、「乗っていたものからおりた」という意味を抽象的に使った表現ですよね。
そして、霜や露などが地面に現れるという意味でも使われます。
「下りる」をもっと詳しく
「下りる」とは自らの意志で下に移動するという意味です。上るの反対語だと考えれば分かりやすいでしょう。
例えば、階段をおりる時には下に移動しているので「下りる」を使います。ちなみに、自分の意志で移動しているという点も重要で、自分の意志で下に移動しているわけではない場合は、落ちるという表現を使います。
また、電車やバスなど、乗り物からおりる時には「下りる」も使うことができます。なぜなら、乗り物からおりる時には少し下に移動していることが多いからです。
また、「下りる」にはほかにもいくつか意味があります。
まず、下がってなくなるという意味です。これは、「肩の荷が下りた」などのように使います。
次に、認められるという意味でも使われます。これは、「許可が下りる」などのように使います。これは、許可を出すのが目上の人で、許可というものが下がってきたイメージだからです。
そして、閉まるという意味でも使われます。例えば、「シャッターが下りる」などのように使います。
まとめ
以上、この記事では、「降りる」と「下りる」の違いについて解説しました。
- 降りる:乗っていたものからおりる
- 下りる:自らの意志で下に移動する
このように、「降りる」と「下りる」にはきちんと使い分けがあります。間違えて恥ずかしい思いをしないようにしたいものですね。