子どもは大人と違った目線を持っていますから、思わぬ質問をしてくることがありますよね。
そして、素朴な質問なのに、結構答えられないことも多いものです。
「幽霊」と「妖怪」の違いがその例として挙げられるでしょう。
最近、妖怪のアニメなどがはやったことなどから、「幽霊」と「妖怪」の違いについて聞かれたことがある人もいると思います。
そして、その中で答えられた人はなかなかいないのではないでしょうか。
そこで、今回は「幽霊」と「妖怪」の違いについて解説していきたいと思います。
結論:明確な違いはない
そして、「幽霊」とはこの世に未練やうらみがあって成仏できない死者が因縁のある人や場所で姿を現すとされるものです。
一方、「妖怪」とは人知を超えた奇怪な現象や不気味な物体のことです。
一般的には、生きているのが「妖怪」で、死んでいるのが「幽霊」とされています。
「幽霊」をもっと詳しく
幽霊とはこの世に未練やうらみがあって成仏できない死者が因縁のある人や場所で姿を現すとされるものです。
代表的な例としては皿を数える幽霊として有名なお菊さんや四谷怪談の中に出てくるお岩さんなどがあげられます。
そして、上記の例からもわかる通り、幽霊の姿として死装束をまとった足のない女性が描かれることがおおいです。
ちなみに、死装束とは死者に着せる衣装のことです。
そして、普通は人の魂が現れたものを言い、「幽霊」という言葉は動物にはあまり用いられないでしょう。
また、比ゆ的に実在するかのように見せかけたものを意味している場合もあります。
例えば、「幽霊部員」や「幽霊社員」などです。
そして、幽霊になるような人は非業(ひごう)な死を遂げていたり、この世でやり残したことがある場合が多いでしょう。
そのため、望みや願いを聞いてやり、執着を解消して安心させてやれば、成仏して姿を消すようです。
ちなみに、幽霊は妖怪と違って死んでいるという特徴があります。
ただ、これには例外があって、生霊は生きているのに幽霊です。
また、幽霊は丑三つ時(うしみつどき)に現れることが多いでしょう。
ちなみに、丑三つ時とは深夜2時ごろのことです。
「妖怪」をもっと詳しく
妖怪とは人知を超えた奇怪な現象や不気味な物体のことです。
妖怪の例としては、「鬼」「天狗(てんぐ)」「河童」「一つ目小僧」「ろくろ首」などがあげられるでしょう。
そして、必ずしも人の霊などが変化したものではなく、奇怪な存在全般のことを「妖怪」と呼びます。
また、妖怪には誰でも見境なくおどかすという特徴があります。
しかし、おどかすだけならまだ可愛いもので、妖怪の中には人をさらったり取って食ったりしてしまうものもいます。
そんな妖怪にはある程度決まった場所に現れるという特徴があります。
例えば、海坊主なら海に現れますし、天狗だったら山に現れます。
また、ほとんどの幽霊が死んでいるのに対して、妖怪は生きています。
ちなみに、妖怪は日暮れの時や夜明け前の時などによく現れると言われています。
このうち、日暮れ時のことを「黄昏時(たそがれどき)」、夜明け前の時間を「彼は誰時(かわたれどき)」と呼んだりします。
ちなみに、妖怪という言葉の歴史は意外にも浅く、明治以降によく使われるようになった言葉だと言われています。
まとめ
以上、この記事では、「幽霊」と「妖怪」の違いについて解説しました。
- 幽霊:この世に未練やうらみがある死者が因縁のある人や場所で姿を現すとされるもの
- 妖怪:人知を超えた奇怪な現象や不気味な物体のこと
「幽霊」と「妖怪」の違いは以上のようになっています。結構、意外な違いも多かったのではないでしょうか。