「合唱」と「斉唱」の違いとは?わかりやすく解説

違いのギモン

小学校や中学校で「合唱」を経験したことがある人は多いのではないでしょうか。

しかし、「合唱」とよく似た「斉唱」との違いを理解している人は少ないでしょう。

この記事では、そんな「合唱」と「斉唱」の違いをわかりやすく解説します。

結論:違いは「ハモり」があるかどうか

「合唱」は、いくつかのパートに分かれて大人数でハモって歌うことです。

「斉唱」は、全員が同じパートで大人数で歌うことです。

「パートに分かれて歌う」とは、高い音程、低い音程などに分かれて歌うことで、ハモることです。パートの例として、「ソプラノ」や「アルト」などがあります。

「合唱」をもっと詳しく

「合唱」とは「ソプラノ」や「アルト」といったパートに分かれて、大人数で歌を歌うことです。小学校で経験したことがある人も多いのではないでしょうか。

パートの種類

合唱における「パート」をご紹介します。パートは声の高さや男女によって分類され、以下のようなものがあります。

男性女性
高音テノールソプラノ
中音バリトンメゾソプラノ
低音バスアルト

基本的にはこの6つのパートに分かれますが、「第一テノール」、「第二テノール」のようにさらに細かく別れることもあります。

「合唱」の種類

合唱にはいくつかの分類があります。

女子だけの合唱を「女声合唱」、男子だけのものを「男声合唱」、男女混合のものを「混声合唱」と呼びます。ちなみに、変声期前の子どもの合唱を「児童合唱」と呼びます。

また、パートが2つのものを「二部合唱」、3つのものを「三部合唱」、4つのものを「四部合唱」と呼びます。

特に、以下のような形態の合唱が多いです。

パート補足
女声三部合唱ソプラノ、メゾソプラノ、アルトピアノによる伴奏が多い
男声四部合唱第一テノール、第二テノール、バリトン、バス第一テノールが主旋律を担当し、伴奏がないことが多い。
混声四部合唱ソプラノ、アルト、テノール、バス非常にハモりの安定した構成

合唱曲の例

日本の合唱曲の例として、ここ数年の「NHK全国学校音楽コンクール」の課題曲をご紹介します。

年度高校の部中学校の部小学校の部
2015メイプルシロッププレゼント地球をつつむ歌声
2016次元結 -ゆい-ぼくらのエコー
2017君が君に歌う歌願い事の持ち腐れいまだよ
2018ポジティブ太郎〜いつでも始まり〜Gifts出発
2019僕が僕を見ている君の隣にいたいからわたしは こねこ

みなさんは知っている曲はありましたか?

他にもお馴染みの合唱曲として、卒業式で定番の『旅立ちの日に』などがあります。

「斉唱」をもっと詳しく

「斉唱」はパートに分かれず、大人数で同じ音程で歌を歌うことです。「国歌斉唱」が一番耳にするのではないでしょうか。パートに分かれないのでハモりは生まれません。

また、男女が違うオクターブで歌う場合も、パートが分かれていない場合は「斉唱」と呼びます。

「独唱」と「重唱」とは

「合唱」や「斉唱」の他にも、「独唱」「重唱」といった歌唱形態があります。

 

「独唱」とは「合唱」や「斉唱」とは反対に、1人で歌うことを指します。

ちなみに、森山直太朗さんの有名な曲に「さくら(独唱)」がありますが、なぜわぜわざ「独唱」の文字が入っているかご存知でしょうか。

なぜかというと、「さくら(独唱)」のCDに「さくら(合唱)」、「さくら(伴奏)」という曲が収録されており、差別化をするために「独唱」という言葉が加えられています。

 

「重唱」とは、複数の人が全員別々のパートで歌うことです。つまり、「ソプラノ」、「メゾソプラノ」、「アルト」の3人だけで歌うような場合を指します。

まとめ

以上、この記事では、「合唱」と「斉唱」の違いについて解説しました。

  • 合唱:いくつかのパートに分かれ、大人数で歌を歌うこと
  • 斉唱:大人数で全員同じ音程で歌を歌うこと
「合唱」と「斉唱」の違いはわかりましたか?

ぜひ、周りの人たちにも教えてみてください。