自宅警備員とは「他人と関わらずに自宅にずっといる人」という意味です。
自宅警備員は一見、職業を表す言葉のように見えますが、実は引きこもり状態を表すネットスラングです。
自宅警備員という響きから、職業を表す言葉だと思っていた人も多いでしょう。
この記事では、使い方や語源を徹底解説します。
☆「自宅警備員」をざっくり言うと……
読み方 | 自宅警備員(じたくけいびいん) |
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意味 | 他人と関わらずに自宅にずっといる人 |
由来 | 自宅にずっといる状況を「自宅の常駐警備をしている」と例えた表現 |
類義語 | ニート 引きこもりなど |
英語訳 | private gardman(自宅警備員) |
このページの目次
「自宅警備員」の意味
他人と関わらずに自宅にずっといる人
例:大学卒業後は定職に就かずに自宅警備員をしている。
具体的には定職についておらず、さらに人との交流が少なく自宅で過ごす時間が長い人のことを表します。
ニートや引きこもりなどの状況をコミカルに、冗談を交えて表現した言葉です。
自宅警備員という響きから、職業かと思われることも多いですが、実際に警備の仕事をしているわけではなく、給与を得ているわけでもありません。
「自宅警備員」の使い方
「自宅警備員」の使い方のポイントには以下の2つがあります。
- 実在するかのように使う
- 自虐的に使う
それぞれのポイントを、例文と共に詳しく見ていきましょう。
ポイント➀:実在するかのように使う
自宅警備員を使う際は、あたかも自宅警備員という職業が本当に存在するかのように語られることが多いです。
あたかも自宅警備員が本当の職業のように言われています。
しかし先述したように、自宅警備員は職業ではないため、上記の発言者は、ただ自宅に引きこもっているだけということになります。
ポイント➁:自虐的に使う
自宅警備員という言葉は、引きこもりやニートの人が自虐的に自身のことを表す際に使うことが多いです。
完全に引きこもりやニートではなくても、友達がおらず一人でいることが多かったり、休日に家にいることが多かったりする人が自身のことを「自宅警備員」と自虐することもあります。
「自宅警備員」の由来
自宅警備員は、「仕事や趣味で外出せずに自宅にずっといる状況」を「自宅の常駐警備をしている」と捉えた冗談から生まれた言葉です。
自宅警備員は、匿名掲示板2ちゃんねるで生まれたという説が有力ですが、最初に使われた場面は明確には判明していません。
2000年代後半にはネット上で頻繁に使われるようになっており、2007年12月に未来検索ブラジルによって開催された「ネット流行語大賞」では7位にランクインしています。
「自宅警備員」の類義語
自宅警備員には以下のような類義語があります。
- ニート
就学しておらず、就労しておらず、職業訓練を行っていない人 - 引きこもり
仕事や学校に行けず家に籠り、家族以外とほとんど交流がない人 - ホームガーディアン
自宅警備員の直訳で他人と関わらずに自宅にずっといる人のこと - 一級在宅士
一級建築士をもじった言葉で、他人と関わらずに自宅にずっといる人のこと - 代表戸締役社長
代表取締役をもじった言葉で、他人と関わらずに自宅にずっといる人のこと - 職務放棄員
他人と関わらずに自宅にずっといる人のこと - 閉鎖空間の神人(しんじん)
他人と関わらずに自宅にずっといる人のこと - 内交官
外交官をもじった言葉で、他人と関わらずに自宅にずっといる人のこと
「自宅警備員」の英語訳
自宅警備員を的確に表現できる英語訳は存在しません。
自宅警備員の意味でもある、引きこもりやニートの状態は以下のような英語で表すことができます。
- homebody
(引き込もり) - NEET
(ニート)
しかし、上記の表現だと単に「家にいる状態」を表しているに過ぎません。
自宅警備員という、「引きこもり状態を職業かのように表現する」というユーモラスな部分を訳せていないのです。
このユーモアを表現するためには、以下のような英語に訳す必要があります。
- private gardman
(自宅警備員)
しかし、この表現は英語圏で使われているわけではないので、英語圏の人たちが意味をくみ取ることができるかは確証がありません。
「自宅警備員」の仕事内容
自宅警備員は、自宅にずっといる状況のことを冗談で「警備員」と表現しているに過ぎません。
そのため、具体的な仕事内容や給与などは存在しないのですが、ネット上ではあたかも本当に存在する職業として語られることが多いです。
ネット上で、自宅警備員の仕事内容と言われているものには、以下のようなものがあります。
- インターネットの検閲
- ネット掲示板の巡回・チェック
- コンビニエンスストアまでの道のりのパトロール
- 自宅の警備
引きこもりの人が日常的に行う、ネットサーフィンや散歩、近所のコンビニまでの買い出しなどをあたかも仕事内容のように表現しています。
また、自宅警備員という仕事には、以下のような特徴があると言われています。
- 日勤より夜勤を選ぶ者が多い
- 過酷な仕事内容である
- 休日がない
- 給与が安い
「自宅警備員」の特徴
自宅警備員には、以下のような特徴があります。
- 人付き合いが苦手
- 実家が裕福
それぞれの特徴について詳しく解説します。
特徴➀:人付き合いが苦手
自宅警備員の人には「人付き合いが苦手」という特徴があります。
内気な性格や人付き合いが苦手という特徴から、定職につくことができず、自宅警備員担っている人が多いのです。
特徴➁:実家が裕福
自宅警備員の人には「実家が裕福」という特徴があります。
内気で人付き合いが苦手だからと言って、全員が自宅警備員になれるわけではありません。
働かなくても、インターネットを楽しみながら生活するためには、親などの周りの人からの支援が必要です。
そのため、自宅警備員の人には、実家が裕福な場合が多いのです。
「自宅警備」におすすめの装備
自宅警備員の方々におすすめの装備を紹介します。
- ゲーム機
- 高機能パソコン用デスクセット
- 電気ポット
- ミニ冷蔵庫
- コロコロ
- マッサージ器具
上記のような「長い間自宅にいても飽きないための道具」「自分の部屋から出なくても済むための道具」「引きこもっていても健康に暮らす道具」がおすすめです。
「自宅警備員」のまとめ
以上、この記事では自宅警備員について解説しました。
読み方 | 自宅警備員(じたくけいびいん) |
---|---|
意味 | 他人と関わらずに自宅にずっといる人 |
由来 | 自宅にずっといる状況を「自宅の常駐警備をしている」と例えた表現 |
類義語 | ニート 引きこもりなど |
英語訳 | private gardman(自宅警備員) |
自宅警備員は引きこもり状態をポジティブにとらえた、ユーモラスな言葉だとわかりましたね!