「玩味」の意味とは?吟味との違いは?類義語まで例文付きで解説

言葉

今回ご紹介する言葉は、熟語の「玩味(がんみ)」です。

言葉の意味、使い方、類義語、四字熟語、「吟味」との違いについてわかりやすく解説します。

☆「玩味」をざっくり言うと……

読み方玩味(がんみ)
意味意味をよく考え味わうこと、食物をよくかんで味わうこと
類義語観賞、熟読、賞味、味見など
四字熟語熟読玩味
吟味との違い「吟味」は「調べる」「確かめる」こと

「玩味」の意味をスッキリ理解!

玩味(がんみ):食物をよくかんで味わうこと、意味をよく考え味わうこと

「玩味」の意味を詳しく

「玩味」には、以下のふたつの意味をがあります。

  1. 食物をよくかんで味わうこと
  2. 意味をよく考え味わうこと
ちなみに「含味」とは漢字が異なるだけで同じ意味の言葉です。

それぞれの意味について解説します。

意味①:「食物をよくかんで味わうこと」

「食物をよくかんで味わうこと」は実際の食事に対して使われます。

「意味をよく考え味わうこと」は「食物をよくかんで味わうこと」を言葉や文章などに適用させて生まれた意味です。

意味②:「意味をよく考え味わうこと」

「意味をよく考え味わうこと」は、主に文章や言葉の内容に対して使われます。

「味わう」は比喩のような表現で、「理解するだけではなく感性をもって受け取る」ということを意味します。

「玩味」の使い方

  1. 一年に一回のフレンチコースだから、よく玩味した。
  2. こないだ読んだ小説はとても難しかったため、玩味しきれたとはいいがたい。
  3. この映画はとても気に入っているため、何回も観て玩味している。

上記の例文のように、「玩味」は食事の際もしくは文章をはじめとする創作物に対して使用されます。

①は「食物をよくかんで味わうこと」の意味で「玩味」が使われています。

②は「意味をよく考え味わうこと」の意味で「玩味」が使われています。

③の「玩味」は映画に対して使われています。このように、文章だけではなく、映画や音楽などにも使えます。

「玩味」の類義語

「玩味」には以下のような類義語があります。

  • 観賞
    「意味をよく考えて味わうこと」とほぼ同じ意味ですが、映画や劇などの動きのあるものに対して使用する言葉です。
  • 熟読
    「意味をよく考えて味わうこと」とほぼ同じ意味ですが、小説や報告書などの文章に対して使用する言葉です。
  • 味見
    「味加減を知るために少しだけ味わうこと」です。目的が「味を知ること」という点で「玩味」とは意味が異なります。
  • 賞味
    「食物のおいしさを味わうこと」です。「玩味」より前向きなニュアンスが強いです。

「熟読玩味」の意味を解説

「玩味」が使われた四字熟語に「熟読玩味」があります。

意味は「文章をよく読み、じっくり考えて味わうこと」です。

似た意味の熟語を重ねて意味を強調している四字熟語です。

しかし、「熟読」は「文章を読む」ことを意味するため、「熟読玩味」も「文章をよく読み、じっくり考えて味わうこと」という意味になります。

「玩味」と「吟味(ぎんみ)」との違いを解説

「玩味」と似た言葉に「吟味」があります。発音も近しく、意味を混同する人が多いため、ここで違いを明確にしましょう。

「吟味」の意味を以下にまとめました。

  1. 物事を念入りに調べること、また念入りに調べて選ぶこと
  2. 罪状を調べただすこと
  3. 詩歌を吟(ぎん)じて、その趣(おもむ)きを味わうこと

①の意味が「玩味」と似ています。「玩味」は「味わう」ことを意味するのに対し、「吟味」は「調べる」「確かめる」ことを意味します。

②は江戸時代から使用されている意味です。裁判での証言者たちの言い分の真偽を調べるときに使われた言葉です。

③の「吟じる」とは詩歌を詠むことを指し、それを味わうという意味で「吟味」となっています。

まとめ

以上、この記事では「玩味」について解説しました。

読み方玩味(がんみ)
意味意味をよく考え味わうこと、食物をよくかんで味わうこと
類義語観賞、熟読、賞味、味見など
四字熟語熟読玩味
吟味との違い「吟味」は「調べる」「確かめる」こと

「玩味」は固い言葉ですが、相手に味わったことを伝えられる言葉です。日常生活でも使ってみて下さい。

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シェスカ
公的文章に詳しい大学院生。 学術論文や特許の執筆を得意としています。 スッキリではその知識を活かし、専門用語の解説を担当しています。