何が違う?「大学」「短期大学」「専門学校」の違い

違いのギモン

現在日本では、約 7 割の人が高校を卒業後、「大学」「短期大学」「専門学校」のいずれかに進学します。平成 27 年度の文部科学省の調査によると、高校を卒業した人のおよそ 54.4% が大学または短期大学に、6.7% の人が専門学校へ進学しました。

これらの学校の違いと言うと、在籍年数や学費の差を想像する人が多いと思いますが、実は他にも様々な違いがあるので項目別に紹介していきます。

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結論:取得できる学位・称号と学習内容の幅が違う

「大学」「短期大学」「専門学校」は、それぞれ取得できる学位・称号や学習できる内容が異なります。

特に、学位・称号は卒業後の選択肢に大きく影響するため、将来の夢に合わせて学校を選択することが重要です。

 

「大学」は、「学士」の学位を取得でき、幅広い教養を学ぶことができる教育機関です。

そして「短期大学」は、「短期大学士」の学位を取得でき、短期間で幅広い教養を学ぶことができます。

最後に「専門学校」は、「専門士」または「高度専門士」の称号を得ることができ、職業に密接した教育を受けることができます。

「大学」をもっと詳しく


大学は、学術的・理論的な学問を学ぶと共に、幅広い教育を身につけることができる教育機関です。授業は実践より理論重視です。

卒業に必要な単位のうち、一般教養科目が約 4 割を占めており、学部・学科に関する学問のみでなく様々な分野の基礎知識を学ぶことが可能です。

近頃では、専攻外の学問を入門レベル以上に学ぶことができる「他学部履修制度」を取り入れている大学も多く、カリキュラムは生徒の要望に合わせて多様化しています。

 

現在、日本には大学が 782 校あり、卒業年数は 4 年です。ただ、医学・歯学・獣医学・薬学系などは、 6 年が一般的です。

卒業単位数は学部によって異なりますが、最低でも 124 単位が必要です。医学と歯学は 188 単位以上、一部の薬学に関する学科は 186 単位以上、獣医学に関する学科は 182 単位以上が必要です。

入試方法は主に、「一般入試(※1)」「推薦入試(※2)」「AO 入試(※3)」で行なっていて、最近ではセンター試験を利用する私立大学が増えています。

また、大学には広範囲の学問領域において教育・研究する「総合大学」と、1 つの学問領域において教育・研究する「単科大学」の 2 種類があります。

 

そして、卒業した者には「学士」の学位が与えられます。卒業後の進路で多いのは「就職」と、より興味のある分野への理解を深めることを目的とする「大学院への進学」です。

就職先に関しては、学習した分野に限らず様々な業種に就くことが可能です。必ずしも希望の職種に就けるとは限りませんが、幅広い選択肢があります。

  • 一般入試(※1):大学独自の試験のみを受験
  • 推薦入試(※2):高校や大学から推薦されて受験する試験
  • AO 入試(※3):総合的な人物評価を行って選抜する試験

大学のメリットとデメリット

大学のメリット

大学のメリットは主に以下の 3 つです。

  1. 自分で時間割を作成できる
  2. 自主性や強調性が身につく
  3. 初任給が高い傾向にある

❶の時間割の作成は、学部や学科による必修科目はあるものの、目的やライフスタイルに合わせて決めることができます。

❷の自主性や協調性は、ゼミやサークルの活動などで身につけることができます。

❸の初任給は、短期大学や専門学校の卒業者と比べて、大学卒業者の方が高い傾向にあるということです。

大学のデメリット

大学のデメリットは、主に以下の2つです。

  1. 自己管理能力が必要
  2. 費用が高い

❶の自己管理能力は、自由に時間の使い方を決めることができる反面、自己管理に失敗して留年してしまう人も、たくさんいます。

❷の費用については、文部科学省の発表によると私立大学は 4 年間で約 450 万円かかります。

ただし、大学には国や地方団体が運営する「国公立大学」と学校法人または株式会社が運営している「私立大学」があり、国立大学の学費は私立大学の約 3 分の 2 に抑えることができます。そのため入学試験の倍率が高いのが現状です。

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「短期大学」をもっと詳しく

短期大学は、幅広い教養を身につけるとともに、職業や実際生活に役立つ能力を育成する教育機関です。一般科目の割合は大学と同じく約 4 割で、生徒数が少ないため細やかな指導を受けることができます。

現在日本には 359 校あり、就業年数は 2 年、医療系は 3 年です。卒業単位数は 2 年制が 62 単位以上、3 年制が 93 単位以上が必要です。

主な入試方法は、一般入試・推薦入試・AO 入試です。特に推薦入試で入学する割合が多く、最近ではセンター試験利用入試を導入している学校も増えています。

卒業時に得ることができる学位は「短期大学士」です。卒業後の主な進路は、専攻していた系統・分野の専門職または一般職への就職か、大学への編入です。

短期大学のメリットとデメリット

短期大学のメリット

短期大学のメリットは主に以下の 3 つです。

  1. 早く社会に出て経験を積める
  2. 学費が抑えることができる
  3. 就職に融通が効くこともある

❷の短期大学の学費は、大学の約半分に抑えることができます。

そして❸の就職についてですが、学校によっては地域と密接な関係を持っています。そのため、就職に融通が効くこともあります。

短期大学のデメリット

短期大学のデメリットは主に以下の 2 つです。

  1. 大学より忙しい
  2. 就職の幅が狭い

❶は2年間で、教養科目と専門科目の単位の取得に加え、就職活動をしなければならないため、大学より忙しくなってしまいます。

❷の就職については、専門分野以外の職業に就く事が難しいのが現状です。

「専門学校」をもっと詳しく

専門学校は、実践的かつ実務的な教育を受けることができる教育機関です。職業と密接した教育を行い、即戦力を育成します。そのため、卒業単位の 8 割が専門教育です。代表的な職業は、美容師や調理師、保育士などです。

日本には 2811 校あり、主に実施されているのは一般入試と推薦入試ですが、近年は AO 入試を導入する専門学校が増加しています。

就業年数が 2 年以上かつ授業時間数が 1700 時間以上の課程を卒業した場合は「専門士」就業年数が 4 年以上かつ授業時間が 3400 時間以上の場合は「高度専門士」の称号を得ることができます。高度専門士は大学の学部卒業生と同等とみなされるため、大学院への進学が可能です。

卒業後の主な進路は、専攻した分野と関わりの深い職業に就くか、大学や大学院に進学します。

専門学校のメリットとデメリット

専門学校のメリット

専門学校のメリットは主に以下の 5 つです。

  1. 技術や知識を集中的に学ぶことができる
  2. 同じ夢を持つ仲間と学ぶことができる
  3. 働きながら通うことができる
  4. 就職後に役立つ情報を得ることができる
  5. 優れた国家資格対策がある

❸は夜間の部を設けている学校が多いため、金銭的に厳しい場合でも日中に働きながら通うことができます。

❹は、講師が第一線で活躍している場合が多いので、様々な情報を得ることができます。

専門学校のデメリット

専門学校のデメリットは主に以下の2つです。

  1. 目指す職業を変更することが難しい
  2. 学費が 4 年制大学より高いことがある

❷ですが、専門設備で学ぶ学科は、学費が高額の場合もあります。

認可校と無認可校

認可校は、都道府県知事の認可を受けた専門学校のことを指します。
認可校であると以下の特典がつきます。

  1. 学割が使用できる
  2. 公的な奨学金の利用
  3. 国家資格状の特典
  4. 学校倒産時などに行政上の救済処置が指導される
  5. 学歴として履歴書に記入できる
  6. 職業紹介事業の届出が可能

❷は、日本学生機構などの公的な奨学金を指します。

❸の国家資格については、無試験での取得や受験資格の付与、一部免除などの制度がある学校もあります。

❹の行政上の措置とは、学校の倒産時などに、他の学校を探すなどの指導を受けることができます。

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まとめ

以上、この記事では、「大学」「短期大学」「専門学校」の違いについて解説しました。

もう一度下記の表で確認しましょう。

大学短期大学専門学校
学習内容幅広い教養と学問的知識幅広い教養と職業的知識専門的知識
在学年数4 年または 6 年2 年または 3 年1 ~ 4 年
学位・称号学士短期大学士専門士または高度専門士
就職幅広い業種専攻した業種専攻した業種
学費高い少し安い様々

「大学」「短期大学」「専門学校」にはこの様な違いがあります。進路は一生に関わることなので、自分の目標や夢に合わせて慎重に選ぶことが大切です。

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