「ふらふら」「ぶらぶら」「ぷらぷら」、濁音と半濁音が加えられるだけで意味と与えられる印象は大きく違います。今回は、どのような目的・意図でこれらを使い分けるのか、わかりやすく解説します。
結論:「ふらふら」は不安定、「ぶらぶら」は一定方向、「ぷらぷら」は軽いもの
「ぶらぶら」は一定方向に揺れ動くことを表します。
「ぷらぷら」は「ぶらぶら」に近い意味ですが、より軽いものを表します。
「ふらふら」をもっと詳しく
「ふらふら」とは、動き、態度、体調などが不規則に定まらない様子をさしています。綱渡りをしている姿を想像してください。綱を渡る時は、綱は上下左右に揺れますし、自分の体もあらゆる方向によろけてしまいますよね。
これがまさに「ふらふら」のイメージだと言えます。
また、やりたい仕事がみつからず短期間で転職を繰り返している人は、「いつまでふらふらしているんだ!」というお叱りを受けるかもしれません。この「ふらふら」は、「定職につかず、不安定な生活をしていること」、つまり「自覚や目的をもたずに行動する様子」を指しています。
「ふらふら」の使い方の例
- 初心者マークを付けた車がふらふら運転している。(動き)
- 彼の方針はいつもふらふらとしている。(態度)
- 病気で体がふらふらする。(体調)
「ぶらぶら」をもっと詳しく
「ぶらぶら」とは、ぶらさがって揺れている様子を表しています。つまり、揺れる方向が一定であるということです。ブランコを想像してみてください。ブランコのイスはは鉄の柱からぶら下がっていて、前と後ろだけに揺れます。一般的に、「ぶらぶら」は上下の動きには使われません。
また、「決まった仕事や日課もなく、毎日を暮らす様子」、「あてもなくのんびりと歩く様子」を指すこともあります。
「ふらふら」と重複しますが、「ぶらぶら」の方が一定の範囲の中で、かつ自分の意志がより反映された行動をしていることを表します。
「ぶらぶら」の使い方の例
- 両手をぶらぶらとさせる。
- 国を渡りながらぶらぶらと生活している。
- 近所をぶらぶらと散歩する。
「ぷらぷら」をもっと詳しく
「ぷらぷら」は、「ぶらぶら」と同じように、つり下がって揺れている様子を表しますが、より軽いものの場合に使われます。「ぷらぷら」は、唯一デジタル大辞泉には載っていません。
同じぶら下がるものでも、軽い印象を与えたいときは、具体的な重さに関わらず「ぷらぷら」を使って表現することができます。「ゴリラが木からぷらぷらとつり下がっている」と言うことも可能です。
また、揺れているものが離れて落ちてしまいそうな様子を表すこともあります。
「ぷらぷら」の使い方の例
- 彼女のぷらぷらと揺れるピアスがとても魅力的だ。
- イヤホンがポケットからぷらぷらとしている。
- ふたがぷらぷらとしていて、今にもとれそうだ。
まとめ
以上、この記事では、「ふらふら」「ぶらぶら」「ぷらぷら」の違いについて解説しました。
- ふらふら:動き、態度、体調などが不規則に定まらない様子
- ぶらぶら:ぶら下がって、一定方向に揺れている様子
- ぷらぷら:「ぶらぶら」よりも軽いものがつり下がっている様子