今回ご紹介する言葉はカタカナ語の「フォーカス」です。
言葉の意味・使い方・語源・類義語について分かりやすく解説します。
☆「フォーカス」をざっくり言うと……
読み方 | フォーカス(focus) |
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意味 | 注目することや集中すること。または興味や関心の中心。 |
語源 | ラテン語で暖炉の意味 |
類義語 | ピント、コンセントレーション |
「フォーカス」の意味をスッキリ理解!
「フォーカス」の意味を詳しく
フォーカスとは、物事に集中したり注目すること、または興味の中心を意味します。あるいは、何かに重点的に取り組むという意義もあります。つまり、フォーカスは、全体の中のある一部分に着目することだといえます。
また、フォーカスは分野ごとに様々な意味合いを持つ言葉です。それでは、それぞれの分野での意味や使われ方を解説します。
カメラ用語の「フォーカス」
カメラの「ピントを合わせる」という表現に聞き覚えはありますか。意味はカメラで撮りたいものに焦点を合わせることです。そして、フォーカスはピントを合わせると同じ意味を持ちます。
同じ意味を持つピントとフォーカスですが、日本での使われ方は少し異なる場合があります。ピントの方がより定着している言葉なので、焦点を合わせるという意味ではピントを用い、その機能をフォーカスと表すことが多いです。
ちなみに、カメラのフォーカスにはオートフォーカスとマニュアルフォーカスの二種類があります。言葉通り、オートフォーカスはスマートフォンなどのように自動で焦点を合わせる機能です。対してマニュアルフォーカスは、自身で調節をしながら焦点を合わせます。
IT用語の「フォーカス」
パソコンの画面上で、ウィンドウや画像、入力ボックスなどが操作できる状態のことをフォーカスと表現します。具体的には、文字を入力したい箇所にカーソルがあり、そのカーソルが点滅した状態などのことです。
大抵の場合、「フォーカス」された状態で Enterキーを押すと「実行」をすることができます。検索するための入力ボックスがフォーカスされていて、文字を入力した後に Enterキーを押したのならば、検索用語に関するリンク先に飛ぶことができます。
医療用語の「フォーカス」
医療用語では、患者の病状を記録する一つの方式を意味します。正式名称はフォーカスチャーティングで、FOCUS と表現されることもあります。具体的な記録方法としては、フォーカス・データ・アクション・レスポンスの四つの項目に分けて記述します。
まず「フォーカス」では患者が抱えている問題点や現在行われている治療について書きます。次に「データ」ではフォーカスに対する、主観的と客観的な情報を書きます。
そして「アクション」ではフォーカスに対して行われた処置について書きます。最後に「レスポンス」では処置に対する患者の反応を書きます。
ちなみに、フォーカスチャーティングの他に SOAP という経過記録の方式があります。
「フォーカス」の使い方
- 試験日が近いので、苦手範囲にフォーカスを当てて取り組む。
- もうすぐで剣道の全国大会があるので、より一層フォーカスして練習に励む。
- カメラのフォーカスを調整しながら写真を撮る。
- パソコン上でフォーカスされている箇所が一目でわかるような機能を考え中だ。
- 転職先の病院では、患者の病状の経過記録はフォーカスチャーティングを取り入れている。
①と②は集中する、焦点を当てるという意味で使われています。
③では、カメラ用語の焦点を合わせるという意味で使われています。
④では、IT用語としての意味で使われています。
最後に、⑤では医療用語としての意味で使われています。
「フォーカス」の語源
フォーカスの語源はラテン語の focus です。focus は元来、暖炉という意味を持っていました。火が炉の中心にあることから派生して、焦点という意味を持つようになりました。
ちなみに、ピントの語源はオランダ語の brandpunt です。brandpunt は、焦げることを意味します。
「フォーカス」の類義語
「フォーカス」には以下の類義語があります。
- ピント:カメラレンズの焦点のこと
- コンセントレーション:集中すること
まとめ
以上、この記事では「フォーカス」について解説しました。
読み方 | フォーカス(focus) |
---|---|
意味 | 注目することや集中すること。または興味や関心の中心。 |
語源 | ラテン語で暖炉の意味 |
類義語 | ピント、コンセントレーション |
誰しも、一つの課題に対して複数名と一緒に取り組んだ経験はあるでしょう。そういった場面では、参加者全員の意図を汲み取りながら「フォーカス」を合わせていくことが重要となります。そのように、複数名をまとめ上げることのできる人になれるといいですね。