「立て板に水(たていたにみず)」とは?意味や使い方を解説

言葉

今回ご紹介する言葉は、ことわざの「立て板に水」です。

言葉の意味・使い方・由来・類義語・対義語・英語訳についてわかりやすく解説します。

「立て板に水」の意味をスッキリ理解!

立て板に水(たていたにみず):よどみなく、すらすらと話すことのたとえ

「立て板に水」の意味を詳しく

「立て板に水」とは、「よどみなく、すらすらと話すことのたとえ」です。

言い淀んだり、口ごもったりせずに流ちょうにペラペラと話すようすを表す言葉です。

「上方いろはかるた」という伝統的なかるたの「た」の札は「立て板に水」となっています。

また、もっと早いしゃべり口調を表現するときには「立て板に玉」や「立て板に豆」などの表現をする場合もあります。

「立て板に水」の使い方

  1. 普段は寡黙な彼が、大好きな映画のことになると立て板に水のように話しだす。
  2. 立て板に水のごとく話す校長のスピーチは、しばらく終わりそうにない。
  3. 得意なプレゼンでの、彼のしゃべり口調は立て板に水だ。
  4. 立て板に水を流すようにスラスラと話だした。

さまざまな使い方がありますが、「立て板に水のように話す」などの比喩の形で使われることが多いです。

「立て板に水」の間違った使い方

「立て板に水」は、「無意味であること」という間違った使い方をされることがよくあります。

これらが混同される理由で大きいのは、以下のふたつです。

  • ことわざ「焼け石に水」と混同している
  • 水が抵抗なく下に流れてしまうイメージから

「努力や援助がわずかでは、役に立たない」という意味のことわざ「焼け石に水」と混同されていることがあります。響きは似ていますが、全く違うことわざなので注意しましょう。

また、「水が板に溜まらず、下に流れ落ちてしまう」というイメージから「無意味だ」「無駄だ」などの言葉を連想してしまっている場合があります。

しかし、このような意味は「立て板に水」には全くありません。

「立て板に水」の由来

「立て板に水」は、その名の通り「立てかけてある板に水が流れるようす」から生まれたことわざです。

立てかけてる板に水を流すと、水は板の上にとどまることなく、どんどん下に流れていきます。

このときの水の流れのように、止まることなくスラスラ言葉をつないで話すようすを「立て板に水」と言うようになりました。

「立て板に水」の類義語

「立て板に水」には以下のような類義語があります。

  • 弁舌に優れる:しゃべるようすが非常に流暢であるさま
  • 一瀉千里(いっしゃせんり):文章や弁舌などが巧みでよどみのないことのたとえ
  • 竹に油を塗る:口が達者なことのたとえ・若々しくて美しいことのたとえ
  • 懸河の弁(けんがのべん):よどみなく、ほとばしるような弁舌のこと
  • 戸板に豆:すらすらと早口でしゃべること・ものごとが思うように進まないこと

「立て板に水」の対義語

「立て板に水」には以下のような対義語があります。

  • 横板に雨垂れ(よこいたにあまだれ):詰まりながらしゃべること
  • 横板に餅:詰まりながらしゃべること

「立て板に水」の英語訳

「立て板に水」を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • to speak nine words at once
    (一度に九語話す)
  • Your tongue runs nineteen to the dozen.
    (十二語で済むことを十九語でまくし立てる)

これらは、英語のことわざで「流ちょうにとめどなく話すようす」を表しています。

まとめ

以上、この記事では「立て板に水」について解説しました。

読み方立て板に水(たていたにみず)
意味よどみなく、すらすらと話すことのたとえ
由来立てかけられた板に水が流れるようすから
類義語弁舌に優れる、一瀉千里、竹に油を塗る、懸河の弁、戸板に豆
対義語横板に雨垂れ、横板に餅
英語訳to speak nine words at once(一度に九語話す)
Your tongue runs nineteen to the dozen.(十二語で済むことを十九語でまくし立てる)

「立て板に水」は、間違った意味で使われることが多いことわざです。意味や使い方をしっかりと理解しておきましょう。