今回ご紹介する言葉は、カタカナ語の「フレーバー」です。
「フレーバー」の意味・使い方・語源・類義語について分かりやすく解説します。
☆「フレーバー」をざっくり言うと……
英語表記 | フレーバー(flavor) |
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意味 | 香り |
語源 | 英語の “flavor” |
類義語 | テースト、スメルなど |
「フレーバー」とは?
「フレーバー」の意味を詳しく
「フレーバー」は「香り」というのが主な意味のカタカナ語です。「風味」という意味でも言い換えられます。一般的に食品の香りを指します。特に、何か口に含んだときの風味や香りなどを指します。
また、厳密に言うと食品学の用語です。私たちは、食べ物を口にすると味を感じることができますが、その味には香りも含まれています。食品学ではこの香りのことを「フレーバー」と言います。
そして「フレーバー」は、多くの人が好むような香りを指し、不快になるような香りを指すことはほとんどありません。しかしながら、香りの好みは人それぞれですから、「フレーバー」を厳密に区別することはできません。
「フレーバー」の使い方
- とてもよいフレーバーがするお茶だ。
- タバコのフレーバーを選ぶ。
- バニラフレーバーが好みである。
「フレーバー」を使用するのは、主に食べ物について言及する時です。特に、食べ物を口に入れて香りを感じたときに「フレーバーがする」と言います。
また、食べ物以外にも使用する場合があります。
①の例文では飲料であるお茶を取り上げています。食品でなくても、口に含んだ時に感じられる香りのことを「フレーバー」と言うことができます。
②の例文ではタバコについて述べています。タバコは、食品でも飲料でもありません。しかしながら、タバコは口にくわえて体内に直接吸引するものでもあるので、「フレーバー」と言うことができるのです。よく「タバコの味を楽しむ」というようにも言いますね。
③の例文の「バニラフレーバー」とは、単純に「バニラの味」を指しています。実際によく使うのは、バニラ単体より他の食べ物を口にする時の方が多いです。
たとえば、「バニラ味のクッキー」です。バニラの要素も少なからず入っていますが、全てバニラではありませんよね。しかしながら食べてみるとバニラの風味がするので「バニラフレーバー」ということができます。
ここで注意するべきなのは、「香り全般」に使用するのではないことです。「フレーバー」はあくまで、口から吸い込んで鼻の方に抜ける香りに対してのみ使用することができます。鼻だけで感じる香りに対して「フレーバー」と言うことはできません。
「フレーバー」の語源
「フレーバー」の語源は英語の flavor です。カタカナ語と似たような意味があります。「ある食べ物の独特な香り」という意味です。また、動詞として使用する場合は「風味を添える」という意味になります。
この単語はスペルに注意する必要があります。イギリス英語ではflavourと言い、アメリカ英語ではflavorと言います。スペルは違いますが、意味は一緒なので注意しましょう。
また、語源をさらに辿るとなぜ「フレーバー」が「味の香り」を表すのかが分かります。実はラテン語からflavorは生まれました。ラテン語の意味は「吹く」です。よく、「風が吹く」と言いますよね。食べ物を食べた後に口臭を気にした経験はないでしょうか。
食べ物を食べると口の中に一定時間、その香りが残ります。何か喋ったり、息を吐いたりするとその香りが漂います。この息に吹かれる香りという意味で、現在のような意味合いで「フレーバー」は使われるようになったのです。
「フレーバー」の類義語
「フレーバー」には以下のような類義語があります。
- テースト:味
- スメル:香り
たとえば、チョコレートについて何か言及する時に、「カカオのテースト」と言えばカカオの味がよくするチョコレートという意味になります。
また、「テースト」には別の用法と意味があります。それが「趣味」「好み」という意味です。これはよくファッションや芸術などの分野で使用する単語です。例えば、「この作品には彼のテーストが現れている」と言えば、彼の好みが作品の中に反映されているということです。
また、ファッションについて「テースト」を使用する場合は、「フェミニンテーストなコーディネート」「日頃とは違うテーストのアイテムを選ぶ」というような例が挙げられます。
「スメル」は「香り」という意味のカタカナ語です。語源は英語のsmellです。「フレーバー」と違うのは、口に入れた時の香りという意味合いがない点です。ただ単に、何かの香りを嗅ぐと言いたい時にこの「スメル」を使用します。
また、あまり良い意味では使われません。「スメル」というと一般的に好まれない香りのことを指すことが多いです。例えば、焦げたにおいや発酵したにおいです。
「スメル」を使う具体例としてよく挙げられるのは、「スメルハラスメント」があります。これは「においの嫌がらせ」という意味のカタカナ語です。一般的に良い香りとされているものでも、嫌がらせになることがあります。
その具体例が香水です。香水はよい香りがすることが一般的です。しかしながら、つけすぎてしまうと香りが強すぎで他人に不快感を与えてしまいます。それが原因で「スメルハラスメント」と言われることがあります。
この「スメルハラスメント」という用語は、社会問題にもなりました。そうした背景があるのでとても使用する頻度が高いため、覚えておいたほうが良いでしょう。
まとめ
以上、この記事では「フレーバー」について解説しました。
英語表記 | フレーバー(flavor) |
---|---|
意味 | 香り |
語源 | 英語の “flavor” |
類義語 | テースト、スメルなど |
「フレーバー」は日常生活でもよく使う単語です。食事や食べ物に対して、「〜フレーバー」と言うことも多いです。食事を楽しむ時にも「フレーバー」は重要な役割を担っています。
ぜひこの記事で「フレーバー」の意味や使い方を理解して、実際の生活でも役に立てるようにしましょう。