「十二支」と「干支」の違いとは?意味から早見表までわかりやすく解説

違いのギモン

「十二支(じゅうにし)」や「干支(えと)」は多くの人が知っている言葉だと思います。しかし、この2つの言葉の違いは誤解されていることが多いです。

ここでみなさんに問題です。

「2018年の干支は戌(いぬ)です」

この表現は正解でしょうか。それとも間違いでしょうか。この記事を読んでいただければわかると思います。

では、さっそく「十二支」と「干支」の違いについて見ていきましょう。

結論:十二支は12種、干支は60種

「十二支」は、ねずみ、牛、虎、うさぎ、龍(りゅう)、ヘビ、馬、ヒツジ、サル、鳥、犬、イノシシの12種類です。

一方「干支」は、十二支と十干(じっかん)とを組み合わせたものです。十干は甲、乙、丙、丁、戊、己、庚、辛、壬、癸の10種類です。十二支と十干の組み合わせは60あるため、干支は60種類あります。

「十二支」をもっと詳しく

十二支はねずみ、牛、虎、うさぎ、龍(りゅう)、ヘビ、馬、ヒツジ、サル、鳥、犬、イノシシの12種類です。これは、「ねーうしとらうーたつみーうまひつじさるとりいぬい」と覚えた方も多いのではないでしょうか。

しかし、十二支での読み方と実際の動物とは読み方が違うものもあるので、混乱してしまう人も多いのではないでしょうか。

そこで、まずは十二支と実際の動物の関係を表で見てみましょう。

子(ね)ねずみ
(うし)
寅(とら)トラ
卯(う)ウサギ
辰(たつ)
巳(み)ヘビ
午(うま)
未(ひつじ)ヒツジ
申(さる)サル
酉(とり)
戌(いぬ)
亥(い)イノシシ

これで少しはわかりやすくなったのではないでしょうか。

そして、十二支は元旦の日に神様のもとへ現れた順番を表しています。ちなみに、十二支の物語は主に神道がベースになっている神様バージョンと仏教がベースになっているお釈迦様バージョンの2種類がありますが、みなさんの多くもどちらかは聞いたことがあると思います。

そして、どちらの物語も動物たちがレースをし、その順位に従って、毎年1つの動物がその年を代表する動物になったという点は同じです。

また、どちらの物語にも猫が登場します。

 

そんな十二支はもともとは12年で1周する木星の軌道上の位置を示すための数詞でした。しかし、数字は覚えてもすぐ忘れてしまいますよね。例えば、「146784596430」という数字の羅列を覚え、1分後に思い出せるか試してみてください。ほとんどの人は全部思い出せないと思います。

そこで、中国の王充(おうじゅう)という人は、この数詞を民衆に浸透させるために、覚えやすくて馴染み深い動物に置きかえて本を書きました。そして、これを後の人が動物たちがレースを行う物語にしたのが十二支です。

この物語は中国で生まれ、日本に伝わってきました。

 

十二支は現在ではサル年、イヌ年などのように使われることが多く、そのほかの場面ではあまり使われないと思います。

しかし、昔は時刻や方角を表す時にも十二支が使われていました。

そして、その一部は現在でも名残があります。

例えば、現在でも「丑三時(うしみつどき)」という表現がありますよね。

昔は午前0時の前後2時間を「子の刻(ねのこく)」といい、そこから2時間ごとに、時計回りで十二支の動物を割り当てていました。つまり、「丑の刻(うしのこく)」は午前1時から午前3時までです。

また、「1つ時」は30分でした。つまり、「丑三時」とは午前2時のことなのです。

そして、丑三つ時は妖怪などと出会う時間という言い伝えがあります。

「干支」をもっと詳しく

干支とは、正確には十干十二支(じっかんじゅうにし)のことです。そして、十二支と十干とを組み合わせたものです。つまり、十干の「干」と十二支の「支」で干支なのです。ちなみに、十干には甲(こう)、乙(おつ)、丙(へい)、丁(てい)、戊(ぼ)、己(き)、庚(こう)、辛(しん)、壬(じん)、癸(き)の10種類あります。

十二支は12種類なので、十干十二支は12と10の最小公倍数である60種類になります。

ちなみに、十干は漢字をそのまま読むと上記のようになりますが、十干として読む時には以下の表の通りに読みます。

きのえ
きのと
ひのえ
ひのと
つちのえ
つちのと
かのえ
かのと
みづのえ
みづのと

そして、この読み方の前半の部分は「木火土金水(もっかどごんすい)」に対応しています。そして、後半はすべて「え」と「と」でできていますよね。これの「え」は「兄」、「と」は「弟」を表しています。

ちなみに、これは中国の陰陽思想の「陰」と「陽」が日本に入ってきて「兄」と「弟」に変化したものです。

例えば、つちのとは「土の弟」なのです。

 

ちなみに、十干はもともと太陽の巡りを数えるための数詞でした。十干は10日で1週するので、1か月を上旬、中旬、下旬の合計30日にしているのです。

そして、こちらも古代の中国が起源となり、日本に伝来してきました。

そんな十干は現在、日常生活で使われることは少ないです。

しかし、干支としてはそこそこ使われます。ただ、これは十二支と混同されることも多いため、現在では違いは少なくなってきています。

 

干支は現在では生まれ年に使われることが多いです。例えば、私は丙午(ひのえうま)生まれです、などのように使います。

ちなみに、干支は60種あるので、60年で1周します。つまり、60歳の時、生まれた時と同じ干支になるのです。これは還暦と呼ばれます。

また、戦前には通知表の評価にも甲、乙、丙などが使われていました。現在でも「甲乙つけがたい」という言葉が残っています。これは、双方の実力が同じくらいでいい勝負をしているという意味です。

他にも、契約書などでは「株式会社○○を甲とする」などのように、十干の表現が使われています。

まとめ

以上、この記事では、「十二支」と「干支」の違いについて解説しました。

  • 十二支:ねずみ、牛、虎、うさぎ、龍(りゅう)、ヘビ、馬、ヒツジ、サル、鳥、犬、イノシシの12種類
  • 干支:十二支と十干とを組み合わせたもの

ということで、「2018年の干支は戌(いぬ)です」という表現は間違っています。干支だったら十干のほうの表現も付け加えなければならないので、これは十二支と言わなければなりません。今度からは間違わないように使っていきたいですね。

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和佐 崇史
文章を書くこと、読むことが大好きな大学生です。中学2年生で漢検2級を取得するなど、言葉については詳しい自信があります。Webライターとしてはこれまで累計1,000記事以上を執筆してきました。