「エッセイ」と「小説」の違いとは?意味から使い分けまで解説

違いのギモン

エッセイ本だけでなく、エッセイ漫画というジャンルも出てきているほど展開されている「エッセイ」。書店で見かける方も多いのではないでしょうか。

では小説との違いは分かりますか?

結論:エッセイはノンフィクション、小説はフィクション

エッセイはノンフィクション(作者の経験、事実を元に書かれたもの)ですが、小説はフィクション(作者の作りあげた虚構の世界観)でお話が書かれています。

エッセイ


エッセイは、事実を元にした話(ノンフィクション)です。筆者の経験から得た知識を元に、感想や考えを自由な形式で述べたものです。随筆とも呼ばれます。

そして、書き手の視点がずっと作者自身から変わることが無いというのも特徴です。

明治時代以前は中国から入ってきた「随筆」の概念が強かったのですが、ヨーロッパから「エッセイ」という概念が入ってきたのです。

明治時代になり、論争を経て随筆とエッセイは同じであるという現在と同じ考えになりました。その考えが出来てから日本最古の随筆、つまりエッセイは枕草子だということが広まったのです。

小説


小説は虚構の話(フィクション)です。

主人公の目線からのみ語られるエッセイ風の小説もありますが、あくまでも筆者が作り上げた主人公なのでエッセイではありません。

こういった点でエッセイと小説ははっきり分けられます。

まとめ

以上、この記事では、「エッセイ」と「小説」の違いについて解説しました。

  • エッセイ:事実を元に書いた作者の考え(ノンフィクション)
  • 小説:虚構の話(フィクション)

エッセイの語源はミシェル・ド・モンテーニュの『エセー(随想録)』から来ています。その本では筆者の考える人間、特に自分自身の生き方について書かれています。

日本でエッセイとされた枕草子は日記形式ですから、国ごとにエッセイの違いがありそうですね。