心理学用語「エスカレーター効果」とは?具体例までわかりやすく解説

言葉
今回ご紹介する言葉は、心理学用語の「エスカレーター効果(えすかれーたーこうか)」です。

言葉の意味、具体例、由来、英語訳についてわかりやすく解説します。

 

☆「エスカレーター効果」をざっくり言うと……

読み方エスカレーター効果(えすかれーたーこうか)
意味止まっているエスカレーターを上り下りするときに足が重く感じる感覚
由来エスカレーターを乗ったときに表れる違和感から
英語訳escalator effect(エスカレーター効果)
escalator phenomenon(エスカレーター現象)
broken escalator phenomenon(壊れたエスカレーター現象)

「エスカレーター効果」の意味をスッキリ理解!

エスカレーター効果(えすかれーたーこうか)止まっているエスカレーターを上り下りするときに足が重く感じる感覚

 

「エスカレーター効果」の意味を詳しく

「エスカレーター効果」とは、止まっているエスカレーターを上り下りするときに足が重く感じる感覚のことです。

違和感を感じるだけでなく、バランスを崩したりめまいを感じたりすることもあります。

 

人間の脳は、歩いたり走ったりするときに無意識にバランスを取っています。

私たちは「エスカレーターは動くものである」と思っていますし、実際にエスカレーターは自動で上り下りをしてくれます。そのため、エスカレーターを利用するときには「動いてくれる」ことを前提として体のバランスがとられています。

そのように思い込んでいるエスカレーターが動かないときに、用意していたバランスと実際のエスカレーターの動きにギャップが生まれます。

この「無意識のバランス調整」によって違和感が生まれるのです。

 

また、ここから意味を広げて「思い込みによって生じる違和感のこと」という意味で使用されることもあります。

「エスカレーター」に関する違和感以外のことを表すこともあります。

エスカレーターの違和感は不快感にもつながるマイナスの違和感ですが、プラスの違和感にも当てはまります。

「エスカレーター効果」の具体例

たとえば、私たちは「セールスマンは自分の商品を売り込んでくるものだ」と思っています。

しかし、最初に「この商品は使いづらいので、正直お客様にはおススメしていません」と言ってきたとします。

これは、売られる側にとってとても予想外のことですから、いい意味で裏切られたことになります。

このような「思い込みを裏切る違和感」を与えることによって、セールスマンは好印象を受けたり、自分を印象に残らせることができるのです。

 

「違和感」は「疑問」や「興味」につながるものですから、印象に残らせたり、興味を持たせたりできるのです。

これは、「エスカレーター効果」をプラスの効果で使う例です。

「エスカレーター効果」の由来

「エスカレーター効果」は「意味を詳しく」の項で述べたように、止まっているエスカレーターを上るときの違和感を示すものなのでこの名前になりました。

現在では、意味が広がっており、エスカレーター以外についても使われることがあります。

「エスカレーター効果」の英語訳

「エスカレーター効果」を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • escalator effect
    (エスカレーター効果)
  • escalator phenomenon
    (エスカレーター現象)
  • broken escalator phenomenon
    (壊れたエスカレーター現象)

「壊れたエスカレーター効果」でも、単に「エスカレーター効果」でも同じものを表します。

まとめ

以上、この記事では「エスカレーター効果」について解説しました。

読み方エスカレーター効果(えすかれーたーこうか)
意味止まっているエスカレーターを上り下りするときに足が重く感じる感覚
由来エスカレーターを乗ったときに表れる違和感から
英語訳escalator effect(エスカレーター効果)
escalator phenomenon(エスカレーター現象)
broken escalator phenomenon(壊れたエスカレーター現象)

「エスカレーター効果」は意外と意味が広く、営業などにも活用できる心理現象です。意味や具体例をしっかりと理解しておきましょう。