四字熟語「遠交近攻(えんこうきんこう)」の意味と使い方:例文付き

言葉

今回ご紹介する言葉は、四字熟語の「遠交近攻(えんこうきんこう)」です。

言葉の意味、使い方、由来、対義語、英語訳についてわかりやすく解説します。

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「遠交近攻」の意味をスッキリ理解!

遠交近攻(えんこうきんこう):遠い国と親しく交際を結んでおいて、近い国々を攻め取る戦法

「遠交近攻」の意味を詳しく

「遠交近攻」とは、遠い国と親しく交際を結んでおいて、近い国々を攻め取る戦法を表す四字熟語です。

「交」は「交際」や「親交」、「攻」は「攻撃」の意味で使われています。

漢字の通り「遠くと交わり、近くを攻める」外交政策です。地理的に遠い国とあえて親交を深め、自国から近い国に攻め入ります。その際に、遠くの国に背後から圧をかけてもらうのです。

 

この戦法は、戦国時代の中国で始められたものです。戦国時代の中国は数多くの国が分立していたので複数の国が手を組むことが多くありました。

それまで、中国では、隣国と手を結んで遠くの国に攻め入る戦法が一般的でした。地理的に遠い国と連絡を取り合い、親交を深めることが難しかったからです。

しかし、この戦法だと、遠方の国を攻め落とすことができても、自国との距離があるため、領地の維持や管理が難しくなってしまいます。当時の中国では、結局すぐに領地を取り戻されてしまう、ということもありました。

しかし、「遠交近攻」の戦法では、自国から近い国を攻め落とすので、領地の管理がしやすく、守ることもできます。

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「遠交近攻」の使い方

  1. 遠交近攻は、現代でも使用される戦法である。
  2. 遠国と遠交近攻の盟を結ぶ。
  3. 大企業と手を結んで、近くの子会社をのっとっていくやり方は、まさに遠交近攻だ。

「盟を結ぶ」とは「同盟関係になる」という意味です。

また、➌のように、比喩的な表現として使用することもできます。実際に「国に攻め入る」場面以外でも使うことができるのです。

「遠交近攻」の由来

遠交近攻は、戦国時代の中国で、范雎(はんしょ)という人物が考え出した戦法です。

彼は始めは「魏(ぎ)」という国に勤めていましたが、裏切りを企んでいると疑われ、国から逃げ出しました。同じ中国内にあった「秦」という国に行った范雎は、王に「遠交近攻」を提案します。

秦の王は、この戦法に感銘を受け、范雎を重役に任命し、国政を任せるようになりました。

このエピソードは、『史記(しき)』や『戦国策』などの中国の古書に残っています。

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「遠交近攻」の対義語

「遠交近攻」には以下のような対義語があります。

  • 遠水近火(えんすいきんか):遠くのものは急場の役に立たない。

遠水近火は「遠水は近火を救わず」を略したものです。

「遠くに水があっても、近くで燃えている火を消すことができない」という意味から「遠くのものは急用の役に立たない」という意味になりました。

「遠交近攻」の英語訳

「遠交近攻」を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • a policy of cultivating distant countries while working to conquer those nearby
    (遠くの国と手を結びながら、近くの国を征服する政策)
  • a policy of making good friendship of distant country while attacking ○○’s neighbor
    (遠い国といい関係を結び、隣国を攻める政策)

ここでは、cultivateは「耕す」という一般的な意味ではなく、「関係を結ぶ、仲を深める」というニュアンスで使われています。

distant countryが「遠くの国」、 conquerが「征服する」という意味です。

二つ目の英文では、make good friendshipが「仲良くする」、○○’s neighborが「隣国」という意味です。

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まとめ

以上、この記事では「遠交近攻」について解説しました。

読み方遠交近攻(えんこうきんこう)
意味遠い国と親しく交際を結んでおいて、近い国々を攻め取る戦法
由来中国の政治家である范雎が提案した戦法
対義語遠水近火
英語訳a policy of making good friendship of distant country while attacking ○○’s neighbor(遠い国といい関係を結び、隣国を攻める政策)

「遠交近攻」は、漢字の通りの意味で、理解しやすい四字熟語です。

この機会に、由来や使い方もしっかりと理解しておきましょう。

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