世界的にサハラ砂漠は有名ですし、日本では鳥取砂丘が有名ですよね。では、「砂漠」と「砂丘」では何が違うのでしょうか。この記事ではその2つについて解説していきます。
結論:土地を指すか地形を指すかの違い
「砂丘」は風で飛ばされた砂が堆積してできた丘状の地形のことを指します。
「砂漠」をもっと詳しく
砂漠は、雨量が非常に少なく、砂や岩石からなる広大な荒れ地のことを言います。ただ乾燥していて砂が多ければ砂漠というわけではありません。年間の降雨量が250㎜以下、降雨量より蒸発量のほうが多いといった定義があります。
250㎜というと日本では大雨なら1日で降ってしまうような量なのでいかに少ないかが分かると思います。ですので日本に「砂漠」は存在しません。
砂漠は昼夜の寒暖差が非常に大きく、夏の日中には50度以上になる一方で冬の夜には氷点下になるときもあります。そのような気候に加え水分もとても少ないため、動植物はほとんど生息していません。
砂漠の種類
砂漠は砂でおおわれているイメージが強いと思いますが、砂だけでできている砂漠は全体のわずか20%程度です。実は砂漠には以下の種類があります。
- 礫砂漠(れきさばく):石がごろごろと転がる砂漠
- 岩石砂漠:大きな岩がごつごつ出ている砂漠
- 砂砂漠:砂の砂漠
- 土砂漠:土や粘土の砂漠
礫砂漠が一番多く、次に岩石砂漠、砂砂漠、土砂漠という順番です。
砂砂漠以外の砂漠はなじみがないと思いますが、例えば、サハラ砂漠の約80%は岩石砂漠といわれています。それから南極や北極も砂漠に含まれています。サハラ砂漠よりも大きく、南極は世界最大の砂漠です。
「砂丘」をもっと詳しく
砂丘は風によって運ばれた砂が堆積してできた丘状の地形のことを言います。重い石などは風では運ばれないため、砂丘は基本的に砂だけです。
砂丘には砂漠のような降雨量の定義はありません。ですから例えば鳥取砂丘では年間2000㎜以上の雨が降ります。表面は乾いていても掘るとすぐに水分が出てくるため、植物も様々なものが生息しています。
砂漠は国内に存在しませんでしたが、砂丘は、鳥取砂丘や青森の猿ヶ森砂丘など国内に10か所以上あります。
砂丘の種類
砂漠に種類があったように砂丘にも種類があります。
- 海岸砂丘:海岸にできる
- 湖岸砂丘:湖岸にできる
- 内陸砂丘:砂漠の中にできる
例えば鳥取砂丘は海岸砂丘です。サハラ砂漠の中にもメズルーガ大砂丘という内陸砂丘があります。
まとめ
以上、この記事では、「砂漠」と「砂丘」の違いについて解説しました。
- 砂漠:雨量が非常に少なく、砂や岩石からなる広大な土地のこと
- 砂丘:風で飛ばされてきた砂が堆積してできた丘状の地形のこと
砂漠と砂丘にはこのような違いがあったのです。観光などで砂漠や砂丘を訪れる際の参考にしてみてください。