心理学用語「奥行き知覚」とは?意味と具体例をわかりやすく解説

言葉

今回ご紹介する言葉は、心理学用語の「奥行き知覚(おくゆきちかく)」です。

言葉の意味、「視覚」による「奥行き知覚」の種類、具体例、英語訳についてわかりやすく解説します。

 

「奥行き知覚」の意味をスッキリ理解!

奥行き知覚(おくゆきちかく)観察する人から対象までの空間を三次元的に知覚し、方向や距離感を立体的に把握する感覚

 

「奥行き知覚」の意味を詳しく

「奥行き知覚」とは、観察する人から対象までの空間を三次元的に知覚し、方向や距離感を立体的に把握する感覚のことです。

「奥行きを把握する感覚」と言うと視覚を想像しがちですが、「奥行き知覚」には聴覚や触覚も含まれます。しかし、やはりもっとも大きな役割を果たすのは視覚です。

観察者から対象までの距離を「絶対距離」と呼び、ある物からまた別のある物までの距離を「相対距離」と呼びます。また、物同士の前後関係、つまりどちらが前でどちらが後ろにあるのかは「遠近感」と言います。

「視覚」による「奥行き知覚」の種類

人間が視覚でとらえるのは平面画像です。その二次元の画像の中の情報からさまざまなてがかりを見つけて奥行きを認知します。

「視覚」によるてがかりの種類には以下のふたつがあります。

  • 単眼性のもの
  • 両眼性のもの

それぞれの意味を詳しく見ていきましょう。

単眼性のもの

片方の目から手に入れられる情報によるてがかりは主に以下の5つがあります。

  • 相対的大きさ:対象の大きさを知っている場合には、見えている対象の大きさによって距離を推測する
  • 重なり:ある対象が別の対象の一部を覆っている場合には、覆われている対象が奥だと知覚される
  • 線遠近法:平行線は遠ざかるほど、その幅が狭くなり、一点に収束する
  • 大気遠近法:遠くにある対象は、ぼやけたり色がかすんで見えたりするなど明瞭度が低下する
  • きめの勾配:床や天井など、一様な模様が広がっているとき、遠くにあるほどきめが細かくなる

言葉で言われると当然のように感じることばかりです。私たちはこれらの情報を一瞬で分析して物の奥行きを認知しているのです。

両眼性のもの

両目から手に入れられる情報によるてがかりは以下のふたつがあります。

  • 輻輳(ふくそう)
  • 両眼視差(りょうがんしさ)

それぞれの意味を詳しく見ていきましょう。

「輻輳」の意味

両目で一点を凝視するときに両視線が交わる角度のことを輻輳角(ふくそうかく)と呼びます。

凝視する点がが近くにあるときには、この輻輳角は大きくなりますが、凝視点が遠くにあるときには小さくなります。

見る点が近いとき、つまり輻輳角が大きいときは眼球を動かす筋肉をより使う必要があります。

このときの筋肉のの緊張度によって奥行きを判断することができるのです。

「両眼視差」の意味

人間の眼は左右に離れてついているので、一つの対象を両目で見ると、左右の目の網膜には少しずれて対象物が投影されます。この画像のずれを両眼視差、または両眼網膜視差(りょうがんもうまくしさ)と呼ぶのです。

この両眼視差を脳内で処理することで、対象を奥行きのある立体像として知覚することができます。

「奥行き知覚」の具体例

人間は、視覚で手に入れた画像の情報から奥行きを認知します。その情報は、物と物の重なり、物の大きさ、物の鮮明さなどさまざまなものがあります。

そして、右目と左目によって手に入れられる画像の違いから奥行きを認知することもあるのです。

そのため、片目をつむった状態では奥行きを測るのが難しくなってしまいます。

「奥行き知覚」の英語訳

「奥行き知覚」を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • Depth perception
    (奥行き知覚)

“Depth” は「深さ」 “perception” は「知覚」「感知」という意味です。

まとめ

以上、この記事では「奥行き知覚」について解説しました。

読み方奥行き知覚(おくゆきちかく)
「視覚」による「奥行き知覚」の種類単眼性のもの
両眼性のもの
意味観察する人から対象までの空間を三次元的に知覚し、方向や距離感を立体的に把握する感覚
英語訳Depth perception(奥行き知覚)

「奥行き知覚」でもっとも重要になるのは「視覚」です。仕組みをよく理解しておきましょう。