同じじゃない！「列車」と「電車」の違いを解説！汽車との比較も。

列車と電車は、「列車は人や物を輸送する車両の全般を指すが、電車は列車のなかでも電気で動くものが電車と呼ばれる」という点が異なります。

駅の電光掲示板やメディアにおいて列車と電車が使い分けられていることは知っていますか？

一見同じ意味のような二語ですが、厳密には違うのです。

この記事では列車と電車の違いについて解説します。

「列車」と「電車」の違い

列車は人や物を輸送する車両のことを指します。

電車は列車の中で、特に電気を動力としているものを指します。

つまり、電車は、列車の一種なのです。

「列車」の意味

列車は人や物を輸送するための車両です。

一両だけで走行する場合も「単行機関車列車」という列車になります。

列車はそれぞれを区別するために「列車番号」という番号がつけられています。これも列車の特徴として重要な要素です。

また、列車は運転目的や速度、動力により固有の名前がつけられることがあります。

具体的には以下のようなものが挙げられます。

無意識に使い分けていたかもしれませんが、ぜひ覚えておきましょう。

「電車」の意味

電車は動力に電気を使う列車のことです。

電車は線路上に設置された「架線」から電気を取り入れ、モーターを駆動させています。

動力を持つ車両を「電動車」、それ以外の車両を「付随車(ふずいしゃ)」と呼びます。

関連語「列車線」「電車線」の違い

線路の区分に「列車線」「電車線」というものがあります。

二つの語の意味を以下に解説します。

線路の話になると「列車」「電車」を走行距離により区別するので注意しましょう。

線路を見るとしっかりと使い分けられているのでぜひ見てみてください。

「列車」と「電車」の英語訳の違い

列車と電車は英語でも以下のように使い分けます。

また “train” は列車のことも電車のことも指します。

使い分けに迷ったら “train” を使うといいでしょう。

「列車」と「鉄道」の違い

列車と鉄道は以下のように異なります。

列車が車両のみを指すのに対し、鉄道は駅や信号を含む設備のことを指します。

「列車」と「汽車」の違い

電車は、電気を動力とする列車ですが、汽車もまた列車のひとつです。

汽車は蒸気によって駆動する列車のことを指します。

動力の違いにより呼び方が変わります。

また、昔は列車と言えば汽車を指していたので、いまでもその名残で電車のことを汽車と呼ぶことがあります。

厳密には間違った使い方なので、混乱を避けるためにできるだけ正しく使うようにしましょう。

地方での「電車」「汽車」の意味

地方によってはJR線を「汽車」、市電を「電車」と表現することがあります。

これは、地方都市において国鉄線(現在のJR)の列車が蒸気機関で動いていて、新しくできた市電が電気で動いていたことに由来します。

昔の呼び方がいまでも使われているのです。

日本最初の鉄道

鉄道はイギリスで生まれたもので、日本に登場したのは明治5年です。新橋から横浜を走りました。

当時の鉄道は、すべて蒸気機関車でした。

この列車のことを「陸蒸気(おかじょうき)」と呼ぶこともありました。

「列車」と「電車」の違いのまとめ

以上、この記事では、「列車」「電車」の違いについて解説しました。

「列車」「電車」は同じ意味なようで、はっきりと区別されている言葉です。

このように、言葉の細かな違いに着目すると新たな知識を獲得できるでしょう。

駅やメディアで「列車」「電車」という言葉を見つけたときは、ぜひこの記事のことを思い出してください。