似ているけど違う!「鹿」と「トナカイ」の違い

違いのギモン

「鹿」は日本でも見ることができる有名な動物ですよね。奈良公園にいる「鹿」が一番有名だと思います。

また、クリスマスの季節になるとサンタクロースのソリを引いている「トナカイ」が話題にのぼりますよね。

みなさんはこの2つの動物が同じだと思っていませんか。

実は、「鹿」と「トナカイ」は似ていますが、違う動物だったんです。

そこで、今回は「鹿」と「トナカイ」の違いについて解説していきたいと思います。

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結論:トナカイは鹿の一種

「鹿」はシカ属シカ科の動物のことですが、日本ではニホンジカのことを指していることが多いです。

一方、「トナカイ」はシカの一種です。

「鹿」の詳細

鹿はシカ属シカ科の動物のことですが、日本ではニホンジカのことを指していることが多いです。

そして、シカ科の動物は基本的にオスのみ角が生え、毎年落ちて生え変わっていきます。ちなみに、角は皮ふが変化してできたものです。最初に軟らかい皮ふをかぶった袋角というものが生えてきて、次第に成長していき、9月の交尾の時期になると先のとがったかたい角になります。

ちなみに、シカ科はオーストラリアとアフリカを除いた全ての大陸に生息しています。ただ、地中海周辺には生息していません。

そんな鹿ですが、日本ではニホンジカのことを指している場合が多いので、ここから先はそれについて解説していきたいと思います。

ニホンジカの詳細

ニホンジカは日本全国に野生で生息しています。奈良公園にいるニホンジカは半ば家畜ですが、ぎりぎり野生であると言えます。

そして、繁殖力が強いため、現在では年々個体数は増加していっています。

また、困ったことにニホンジカは草食なので、畑の作物を食い漁ってしまう場合もあります。

 

ただ、ニホンジカは人間の役に立っている面もあって、肉はやわらかいので食べられることもあります。

また、皮は滑らかで肌触りがよいので、手袋や靴、そしてソファーなどに加工されることもあります。

そのほかにも、オスだけに生える角は古くから民間療法の薬としても活用されてきました。

 

そんなニホンジカは古事記にも登場するほど昔から人間と関わってきた動物で、奈良時代には神の使いとして大切に扱われていました。

ちなみに体長にはそこそこ個体差がありますが、 90cm~190cm でトナカイに比べると小さめです。

また、角は1本の角から分岐していく棒状の角です。

そして、体毛は夏と冬とで異なりますが、冬は灰褐色をしています。一方、夏は褐色に白斑点の体毛に生え変わります。

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「トナカイ」の詳細

トナカイはシカの一種です。厳密に言うならばシカ科トナカイ属の動物ですが、トナカイ属に属する動物は一種類しかありません。

そして、トナカイにはシカ科で唯一オスメスともに角が生えるという特徴があります。

まず、オスの角は春に生えて、秋から冬には抜け落ちてしまいます。

これは、トナカイのオスにとって角はメスの争奪戦に欠かせない武器だからです。そのため、繁殖期が終わる9月~10月になると角は役割を終えてしまうのです。

 

一方、メスの角は冬に生え、夏に抜け落ちます。

具体的には、メスは5月~6月に出産をしてから角を落とします。

ただ、日本で飼育されているトナカイのメスは3月~5月には角を落としてしまい、出産する前に角を落としてしまう個体もいます。

これは、エサを与えて飼育していること、日本とトナカイの本来の出身地とでは気候が違うことなどが関係していると考えられています。

ちなみに、メスの角が冬場に生えているのはトナカイの冬場の生活が関係しています。

 

トナカイはふだんは草や葉っぱや小動物や昆虫などを食べていますが、トナカイが住んでいるような場所は冬の寒さが厳しく、地面は雪に覆われてしまいます。

そんな季節にはトナカイは雪を掘り起こしてトナカイゴケという地衣類を食べています。

トナカイゴケはたんぱく質が豊富に含まれていて、栄養価が高いので、冬場にトナカイが生き残れるのはトナカイゴケのおかげだと言われています。

ただ、雪を掘り起こしてトナカイゴケを探すのはそんなに簡単な作業ではありません。特にまだ生まれたばかりの子どもがいるメスは、2人分のトナカイゴケを確保する必要があります。

よって、トナカイゴケを効率的に掘っていくためには立派な角が必要なのです。

 

そして、トナカイの角には雪が掘りやすいように左右どちらかの角の根本から一本、額から前に向かってつきでていて、シャベルのような形をしている部分があります。これは額角と呼ばれます。

また、トナカイの優劣は体重があり、がっしりした体格をしていることと、立派な角を持っていることで決まりますが、トナカイのオスはメスの2倍ほどの大きさです。よって、まともに戦ってもメスは勝てません。

しかし、冬の間はオスに角がないのでメスが優先的にエサを確保することができます。

 

そして、トナカイはこれまでの話でも分かる通り、寒さが厳しい地方に住んでいます。例えば、北極地方、グリーンランド、ヨーロッパ北部からアジア東部にかけてなどです。

そして、トナカイの体はこれらの地方に住むのに適したものになっています。

例えば、体は保温性が高い厚い体毛に覆われ、平べったい蹄は積雪の上を移動するために役立っています。

 

ちなみに、トナカイには大群で生活している時期と小さなグループで生活している時期とがあります。

まず、大量に発生する蚊やアブ、そして暑さをさけるために高地に移動する夏の時期や、積雪の少ない低地などに移動する冬などには大群で移動します。

一方、それ以外の季節には小グループにわかれて生活しています。

ちなみに、繁殖期以外ではメスとオスも別々に生活していて、小グループは基本的に同じ性別の個体で構成されています。

 

このように、トナカイは夏と冬に長距離を移動します。そのため、トナカイの移動能力は高く、1000km以上を移動することができます。

ちなみに、体長は120cm~220cmほどで、ニホンジカより少し大柄です。

また、体毛は鹿と同じように生え変わりますが、冬は灰褐色をしていて、夏は褐色をしています。

そのため、冬は体毛でトナカイと鹿を区別することができませんが、夏には区別することができます。

 

ちなみに、トナカイは北欧を含むユーラシア大陸北部では古くから家畜化されていて、乳をしぼったり、肉を食べたり、毛皮を採取したりするために利用されていました。

また、トナカイは英語ではreindeer(レインディア)と呼ばれていて、特にその中でも北米に生息している種はカリブーと呼ばれています。

 

ところで、トナカイはサンタクロースが乗るソリを引いていることで有名ですよね。あれは角が生えていて、なおかつ冬なので、メスの個体なのだと考えることもできます。

しかし、実際にはサンタクロースのソリを引いているトナカイの中にはオスも含まれている設定です。

ただ、これも説明することができます。

通常、オスは冬に角を落としてしまいますが、去勢されたオスは冬でも角を持っているのです。

そのため、サンタクロースのソリを引いているトナカイは去勢されているという説があります。

まとめ

以上、この記事では、「鹿」と「トナカイ」の違いについて解説しました。

  • 鹿:シカ属シカ科の動物のこと。日本ではニホンジカのことを指していることが多い。
  • トナカイ:シカの一種

このように、「鹿」と「トナカイ」は同じようで違う動物です。間違えないようにしたいですね。

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