データドリブンとは「データの分析結果をもとに施策立案や意思決定を行うこと」という意味です。
近年のIT技術の発達に際して、データドリブンという言葉が使われるようになりました。
しかし、この言葉の意味を正確に理解している人は、実は少ないのではないでしょうか。
今回は、データドリブンの意味や使い方、またツールなどについて悦明します。
☆「データドリブン」をざっくり言うと……
英語表記 | データドリブン(data-driven) |
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意味 | データの分析結果をもとに施策立案や意思決定を行うこと |
データドリブンに使われるツール | BI OLAP分析 DMPなど |
関連語 | ビッグデータ データドリブンマーケティング |
このページの目次
「データドリブン」の意味
データの分析結果をもとに施策立案や意思決定を行うこと
例:これからはデータドリブンで物事を考えていこう。
データドリブンは、データの結果をもとに課題解決のための施策を考えたり、意思決定を行ったりすることを指します。
近年ではIT化が進んだ関係で、売上データや顧客情報など、様々なデータを得ることができるようになっています。
こうしたデータを積極的に使って考えることで、直感で考えるよりも効率的な施策を練ることができるのです。
「データドリブン」が注目され始めた理由
近年データドリブンは、注目を集めています。
データドリブンが注目を集め始めた理由としては、以下のようなものがあります。
- 消費者の購買行動が複雑化した
- デジタルマーケティング技術が発達した
消費者の購買行動が複雑化
データドリブンが流行した背景には、消費者行動の複雑化が関係しています。
元々消費者が商品を買う際は、店舗に行って直接商品を買うという方法しかありませんでした。
しかし、近年ではネット販売など家に居ながら商品を買うことができるようになりました。
それにより、お店側が得られる情報も多くなるため、使えるデータが多くなり、データドリブンが盛んになったのです。
デジタルマーケティング技術が発達
デジタルマーケティング技術の発達も、データドリブンの流行に深く関係しています。
ここ数年の間で、googleなどの検索エンジンが強化された上に、SNSやメールなども誕生しました。
これにより、得られるデータの量も大幅に増加したため、データドリブンが活用されるようになったのです。
「データドリブン」の行い方
では、実際にデータドリブンはどのように行われるのでしょうか。
一般的なデータドリブンの流れは、以下の通りです。
- データを集める
- データをまとめ、使えるようにする
- データを分析し、施策を考える
この中で、データを集める段階においては、webサーバやサイトの情報、システムを用いて情報を集めます。
また、データを分析する段階では、時間経過に伴うデータの推移や、ほかのデータとの関係性を読み解きながら、結果の予測やある事業の因果関係を見つけるのです。
「データドリブン」に使われるデータ
では、実際にデータドリブンをするにあたり、どのようなデータが使われるのでしょうか。
データドリブンに使うデータとしては、以下のようなものがあります。
- 購入履歴
- 購入経路
- 顧客情報
- 満足度・リピート率
「データドリブン」の使い方
データドリブンは、データを用いて施策立案や意思決定を行う際に使う言葉です。
- ビッグデータを用いることで、データドリブンが可能となった。
- データドリブンにより、直感で考えるよりも効率的なマーケティング施策を行える。
- いきなりデータドリブンを行おうとすることは難しい。
「データドリブン」に使われるツール
データドリブンを行う際は、様々な分析ツールが必要となります。
Excelなどの表計算ソフトでもデータ分析を行うことはできますが、より専門的なソフトを使うことでさらに効率的なデータ分析を行うことができます。
データ分析を行うツールとしては、以下のようなものがあります。
- BI(ビジネスインテリジェンス)
- OLAP分析
- DMP(データマネジメントプラットフォーム)
- MA(マーケティングオートメーション)
- web解析ツール
BI(ビジネスインテリジェンス)とは
BIは、ビッグデータを分析することで経営管理を行うツールのことです。
経営管理以外にも売上の予測を立てることもでき、経営において重要な役割を果たします。
OLAP分析とは
OLAP分析は、ビッグデータからデータを抽出してデータベースを作り、そこから必要な情報を得るツールのことです。
様々な観点からデータベースを作ることができるため、色々なデータを得ることができます。
DMP(データマネジメントプラットフォーム)とは
DMPは、ビッグデータなど様々な情報を分析し、顧客の関心を把握するためのツールです。
顧客の嗜好性など、リアルタイムに欲しい情報を得ることができます。
MA(マーケティングオートメーション)とは
MAは、自社の市顧客になってくれそうな相手の情報を一元管理することができるツールです。
これにより、マーケティングを自動的に行うことができるというメリットがあります。
web解析ツールとは
web解析ツールは、webページのPVや表示回数など、webページに関する情報を集めるツールです。
web解析ツールによって自社サイトの情報を分析することで、効率的な宣伝や効果的な広告を打つことができるのです。
「データドリブン」の語源
データドリブンは、Data(データ)とDriven(起点にする・主軸にする)という2つの言葉の組み合わせからなる言葉です。
このように、何か名詞とDrivenという動詞を合わせて作られる言葉はほかにも存在し、代表例としては以下のようなものがあります。
- カスタマードリブン:
顧客を最優先し、よりよいサービスを提供しようとする考え方 - ハートドリブン:
楽しみながら仕事をする人々で構成される社会
「データドリブン」の関連語
データドリブンには以下のような関連語があります。
- ビッグデータ
従来のデータ管理システムでは記録や解析が難しいデータ - データドリブンマーケティング
データに基づいて行われるマーケティング - データ駆動
データに基づいて行動すること
それぞれの言葉について、以下で解説します。
ビッグデータとは
ビッグデータは、従来のデータ管理システムでは記録や解析が難しいデータを指す言葉です。
近年データ解析ツールが進歩したことにより、ビッグデータを用いた商品の需要予測や売上予測が立てられるようになりました。
ビッグデータは単に量が多いデータを指すわけではなく、日々生産されるリアルタイム性をもつデータであることが多いです。
データドリブンも、ビッグデータを用いて行われるため、データドリブンとビッグデータは非常に親密な関係にあります。
データドリブンマーケティングとは
データドリブンマーケティングは、データによって意思決定を行うマーケティングのことです。
従来のマーケティングでは直感に頼ったうえでマーケティング戦略を練ることも多かったですが、データドリブンによってより確実性のあるマーケティング戦略をとることが可能になったのです。
「データドリブン」の対義語
データドリブンの対義語としては、「KKD(勘・経験・度胸)」が挙げられます。
これはデータの前に意思決定の際に頼られていたものを表す総称です。
データドリブンに対し、KKDをもとにした動きは確実性や再現性が低いことが問題となっています。
「データドリブン」のまとめ
以上、この記事ではデータドリブンについて解説しました。
英語表記 | データドリブン(data-driven) |
---|---|
意味 | データの分析結果をもとに施策立案や意思決定を行うこと |
データドリブンに使われるツール | BI OLAP分析 DMPなど |
関連語 | ビッグデータ データドリブンマーケティング |
データドリブンは、近年のITの発達に伴って流行してきた言葉です。
今後より一層この言葉に注目が集まると予測されるため、しっかりとこの言葉の意味や使い方を覚えておきましょう。