「カーブ」と「スライダー」の違いとは?握り方や投げ方のコツまで解説

違いのギモン

みなさんはスポーツの種類をあげてくださいと言われたらなんのスポーツが思い浮かんできますでしょうか。

サッカーでしょうか、バスケットボールでしょうか、テニスでしょうか、それとも野球でしょうか。

このうち、野球は世界的に見ると意外とマイナーなスポーツですが、日本ではとても人気がありますよね。

プロ野球のファンも多いと思いますし、春や夏に開催される甲子園を楽しみにしている人も多いのではないでしょうか。

 

ところで、野球の花形ポジションといえばピッチャーですが、ピッチャーが投げる球にはさまざまな種類がありますよね。

例えば、ストレート、フォーク、カーブ、スライダー、チェンジアップなど、あげていけばきりがありません。

そして、これらの変化球の中には似ていて違いがよくわからないものもあります。

その代表としてあげられるのが「カーブ」と「スライダー」です。

そこで、今回は「カーブ」と「スライダー」の違いについて解説していきたいと思います。

結論:軌道などが違う

まず、「カーブ」は大きく曲がりながら落ちていく変化球です。

一方、「スライダー」はストレートに近い軌道から打者に近い場所で急に曲がっていく変化球です。

つまり、「カーブ」と「スライダー」ではボールの軌道が異なるのです。

「カーブ」をもっと詳しく

カーブは大きく曲がりながら落ちていく変化球です。

具体的には山なりの軌道から打者の手前で急激に減速し、落ちながらリリースした手の反対方向に曲がっていきます。

カーブは一番基本的な変化球であり、多くの投手が持ち球にしています。

 

そして、ストレートとの球速の差が大きく、緩急をつける意味で使われることが多いでしょう。

ちなみに、この球で打者を空振りさせるのは比較的難しいですが、縦の変化が大きいならば可能です。

 

そして、ただカーブを投げるというだけなら簡単であり、腕をひねって投げればたいていの人が投げることができます。

しかし、打者を翻弄したり、肘に負担をかけないように投げたりするのは難しく、多くの経験が必要になります。

また、カーブにはいろいろな投げかたや変化があります。

そのため、カーブは基本にしてもっとも奥が深い変化球だと言えるでしょう。

ここからはカーブの握りかたとリリース、それから種類について解説していきたいと思います。

カーブの握りかたとリリース

↑カーブの一般的な握りかた

カーブは基本的には中指を人差し指と揃えて縫い目にそってかけ、対角の縫い目からボールの下がわの間あたりを親指で支えて握ります。

そして、深く握ると回転がかかりにくくなっていしまいます。そのため、親指から人差し指のラインとボールとの間に隙間ができるように浅めに握ります。

 

ちなみに、カーブは肘や手首を外側にひねって投げるイメージがありますが、これは間違いで、実際にはひねったりしません。

実際は腕全体のしなりを使い、手首を縦に振って回転をかけます。

カーブのボールの軌道のイメージに重ねるように腕をしならせ、縫い目にかかっている中指でボールをなでるようにして投げるといい球を投げることができます。

ちなみに、このように投げることでボールが中指や人差し指を軸に転がるように手から離れていきます。これが一般的に言う、「抜く」という感覚です。

 

そして、カーブの握りかたやリリースの仕方、変化の方向などはさまざまです。

カーブの種類

カーブ系の変化球は主に 3 つです。それぞれについて見ていきましょう。

スローカーブ

スローカーブとは球速が遅いカーブのことです。その球速はとても遅く、ストレートとの球速の差が 50km/h になる場合もあるようです。

ドロップカーブ

ドロップカーブとは縦に大きく変化するカーブのことです。

ナックルカーブ

ナックルカーブとは人差し指をナックルのように曲げて投げるカーブのことです。

うまく「抜く」ことができるといい球になりますが、その分コントロールは難しいです。

「スライダー」をもっと詳しく

スライダーはストレートに近い軌道から打者に近い場所で急に曲がっていく変化球です。

そして、リリースした手の反対方向に曲がっていくので変化の方向はカーブと似ていますが、球速がストレートに近めです。

投手が左利きで打者も左利きの場合や投手が右利きで打者も右利きの場合はバットから逃げるように変化していくので空振りを取れる変化球です。

そのため、多くの投手が持ち球にしています。

 

そして、一般的なスライダーはほぼ真横に変化していきますが、中にはナナメ下向きに変化するスライダーもあれば真下に変化するスライダーもあります。

ここからはスライダーの握りかたとリリース、種類について見ていきましょう。

スライダーの握りかたとリリース

↑スライダーの握りかた[出典:http://haruceo.hatenablog.com/entry/2018/04/15/124332]

スライダーはストレートの握りから人差し指と中指をボールの外側にずらしてそろえて握ります。

そして、中指は全体が縫い目にかかる位置になっていて人差し指は縫い目にかかりません。

また、ストレートと同じように手首と指で回転をかけます。

 

そして、手首はやや外側に向けてチョップをするように振り、縫い目にかかっている中指に特に力を入れてリリースします。

ちなみに、手首を外側に向けすぎると中指でボールを押し出せなくなってボールが抜けてしまい、カーブのような球になってしまいます。

スライダーの種類

スライダーには主に 4 つの種類があります。それぞれについて見ていきましょう。

高速スライダー

高速スライダーとは文字通り、速いスライダーです。

スラーブ

スラーブとはカーブに近いスライダーです。

縦スライダー

縦スライダーとは垂直方向に変化するスライダーです。

カットボール

カットボールはふつうのスライダーより速く、変化の小さいスライダーです。

空振りと取るというよりは、バットの芯を外させてゴロにしたりフライを上げさせたりするために投げられます。

まとめ

以上、この記事では、「カーブ」と「スライダー」の違いについて解説しました。

  • カーブ:大きく曲がりながら落ちていく変化球
  • スライダー:ストレートに近い軌道から打者に近い場所で急に曲がっていく変化球

「カーブ」と「スライダー」にはこのように明確な違いがあるとはいえ、実際には見わけるのが難しい場合もあり、プロでも見間違えてしまうことがあります。

ただ、少しでもどの球種を投げているのかわかれば、野球を観戦するのがより楽しくなることでしょう。

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和佐 崇史
文章を書くこと、読むことが大好きな大学生です。中学2年生で漢検2級を取得するなど、言葉については詳しい自信があります。Webライターとしてはこれまで累計1,000記事以上を執筆してきました。