間違えて使っていたかも?「作成」と「作製」の違い

違いのギモン

日本語の言葉には、同じ発音でも字と意味が異なるものがたくさんありますよね。その中の一つである、「作成」と「作製」の違いについて考えてみたことはありますか。どちらも同じ「作る」という漢字を用いているので、同じような意味を持つ言葉だと混同される方も多いでしょう。

この記事では、「作成」と「作製」の違いをわかりやすく解説します。

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結論:思考内容をまとめる「作成」、形あるものに仕上げる「作製」

はじめに、どちらも何かを作りだすという意味では共通しています。それでは、具体的にどのような違いがあるのかみていきましょう。

「作成」は書類や企画書など、試行した内容をまとめることです。

「作製」は道具を用いて製品や品物、あるいは芸術作品を作り上げることです。

「作成」とはどんな意味?

「作成」とは、主に記事や計画書など内容に重点を置くものを作り上げる時に使われる言葉です。この2字熟語に使われている「成る」という漢字は、「物事を仕上げる」という意味を持っています。

そのため、何もないところから何かを生み出す時、はたまた形のないものを作り上げる時など幅広い場面で使うことができます。ただ、物理的に形にするというよりは、考えや情報を1つの形にまとめるという意味が強いです。

作成の使い方の例

  1. 上司に提出する企画書はまだ作成している途中だ。
  2. 授業で同じグループになったメンバーとポスターを作成する。
  3. 出版予定の本の原稿を作成する。

①の企画書は、新しいプロジェクトに関して、その実現に資する具体的なプロセスや費用対効果などをわかりやすくまとめたものです。この場合、企画書を物理的にどう仕上げるかではなく、思考した内容をどのようにまとめ上げるかという点に焦点が当てられているため、「作成」を用います。

②のポスターも、情報を整理したものであるため、「作成」を用いることが多いです。ただ、広告として見せ方に重点を置く場合は、どのように形にするかという点が重要視されます。その場合は、後に解説する「作製」を用います。

③では、原稿という物理的な実体に重きを置いているのではなく、そこにかかれる内容に焦点を当てているため、「作成」を用いています。

「作成」の英語訳

「作成」の英語訳は以下の通りです。

「作成」の英語訳
  • make
    ((文書を)作成する)
  • create
    ((データなどを)作成する)

それぞれを用いた例文は以下の通りです。

例文
  • I have to make an experiment report by tomorrow.
    (明日までに実験レポートを仕上げなければいけない。)
  • I created a data which explains about the variations in the atmospheric temperature today.
    (今日一日の気温の変化を説明するデータを作成した。)
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「作製」とはどんな意味?

「作製」とは品物や商品などの物体を作り上げる時に使われる言葉です。

この2字熟語で使われている「製」という漢字は、元来、洋服の仕立て屋が衣服を作る」という意味を持っています。ここから、製品を作り出すという意味で使われるようになりました。つまり、「作製」する対象は「物」が主体となります。

さらに、「作製」という言葉は、機能を持つ物やある程度用途が定まっている物を作り上げる際に使われる頻度が高いです。

そのため、自分用に作るポスターには「作成」、納品するために作られるポスターは「作製」を用いることが多いです。後者の場合は、機能や見せ方が充実している必要がありますよね。

作製の使い方の例

  1. 数年後、渋谷に建設予定のマンションの図面を作製する。
  2. 企業の理想は、顧客のニーズに合わせた商品を作製することだ。
  3. とっておきの料理の作製に取り掛かった。

①の図面は、何かの機能や配置といった情報をまとめたものであるため、「作成」を用いたくなります。しかし、設計に関する情報をわかりやすくまとめた図面は、物を形にしていく上で重要な役割を果たします。

そのため、図面は、以下にしてわかりやすいもの(図面)を形にするかという側面に焦点が当てられるため、「作製」を用います。

②では、顧客の求める機能を形にするというニュアンスから、「作製」を用いています。

③の料理については、形にする作業に取り掛かったという意味で「作製」を用いています。

「作製」の英語訳

「作製」の英語訳は以下の通りです。

「作製」の英語訳
  • manufacture
    ((機械を使って大規模に)作る)
  • produce
    ((商品を)製造する)

それぞれを用いた例文は以下の通りです。

例文
  • In this factory, many kinds of clothes are manufactured.
    (この工場では、多くの衣服が作製されている。)
  • My grandfather produced a watch with exquisite designs for me.
    (祖父は、私のために、精巧なデザインの時計を作製してくれた。)

まとめ

この記事では「作成」と「作製」の違いについて、説明しました。

  • 作成:記事や書類など、思考した内容を1つにまとめ上げること。
  • 作製:商品や製品などの物体を道具を用いて作り上げること。

「作成」は計画や書類を作り上げること、「作製」は物品や商品など物体を作り上げること、というのが2つの大まかな違いです。ただ、同じ対象でも、思考内容をまとめるのか、機能を実現することに重きを置くのかで用いる漢字が変わっくるため、注意が必要です。

この違いを明確にして、様々なものを世の中に生み出していけるといいですね。

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