あなたは「業者」と「業社」の違いについてご存知でしょうか。「業者」と「業社」をしっかりと使い分けることができますか。
「どちらも聞き覚えや見覚えはあるけれど、両者がどういった意味を持つのかは把握していない」という方がほとんどではないかと思います。
この記事では、そんな意外と知らない「業者」と「業社」の違いについて解説します。
結論:「業社」は「業者」の誤用であり、そもそも存在しない日本語
そもそも「業社」という日本語は存在せず、「業社」は「業者」の誤用であるということです。
「業者」についてもっと詳しく
「業者」には、「商工業などの仕事を営んでいる人」「同じ種類の仕事や商売をしている人」という意味があります
「業務」「業績」「作業」という熟語から「業」という漢字は「仕事」や「本務」という意味を持つことが分かります。
そこに、「人」という意味を持つ「者」という漢字が連なっているので、「業者」という言葉は「商工業の事といった仕事を営んでいる人」「同じ種類の仕事や商売をしている人」という意味を持つということです。
「業社」についてもっと詳しく
「業社」という日本語は、そもそも存在しません。
パソコンやスマートフォンに「ギョウシャ」と打ち込んでみても、予測変換に「業者」は出てきますが、「業社」は出てきません。
存在しない日本語ですので、当然のことですね。
仕事やビジネスの場で「ギョウシャ」という言葉を使う際に、相手が会社であることが多いので、そこで「弊社」「当社」「貴社」「御社」といった言葉と混同してしまい、「業者」ではなく、「業社」という誤用が生まれてしまったのではないかと言われています。
まとめ
以上、この記事では「業者」と「業社」の違いについて解説しました。
- 業者:「仕事を営んでいる人」「同じ種類の仕事や商売をしている人」。正しい言葉。
- 業社:そもそも存在しない言葉。「業者」の誤用。
「業社」は、一見正しい言葉のような印象を受けますが、実際は存在しない日本語です。
しかし、言葉の意味は変化するものですので、「業社」という日本語も数十年後には適切な日本語として認められるようになるかもしれません。
ただ、現時点では、まだ「業社」は間違った日本語であるため、「業者」という正しい日本語を使用するようにしましょう。