ブイヨンとコンソメには、材料など5つの違いがあります。
普段よく使うものの、違いを理解していない人もいるでしょう。
そこで今回は、ブイヨンとコンソメの違いについて解説します。
☆「ブイヨン」「コンソメ」の違いをざっくり言うと……
ブイヨン | コンソメ | |
---|---|---|
定義 | 出汁 | スープ |
材料 | ブーケガルニ、肉、野菜 | ブイヨン、卵白、肉、野菜 |
作り方 | 材料を煮込んだあとにこす | ブイヨンに卵白を加えて煮込み、こす |
味 | 素材の味 | 塩味 |
活用方法 | 煮込み料理 スープ リゾット | コンソメゼリー ハンバーグ パスタ |
このページの目次
【結論】「ブイヨン」と「コンソメ」の5つの違い
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ブイヨンとコンソメには以下のような5つの違いがあります。
ブイヨン | コンソメ | |
---|---|---|
定義 | 出汁(だし) | スープ |
材料 | ブーケガルニ、肉、野菜 | ブイヨン、卵白、肉、野菜 |
作り方 | 材料を煮込んだあとにこす | ブイヨンに卵白を加えて煮込み、こす |
味 | 素材の味 | 塩味 |
活用方法 | 煮込み料理 スープ リゾット | コンソメゼリー ハンバーグ パスタ |
これから、それぞれの違いについて詳しく見ていきましょう。
【1】定義の違い
ブイヨンは出汁です。
コンソメはスープです。
ブイヨンの定義
Bouillon(ブイヨン)は、フランス語で「出汁」という意味です。
肉や野菜を長時間煮込んで作られます。
ブイヨンは、あくまで出汁あってスープではないため、料理としてそのまま飲むことはしません。
コンソメの定義
consommé(コンソメ)は、フランス語で「完成された」という意味です。
ブイヨンに卵白や卵の殻を加えてアクを吸い取らせ、仕上げにザルでこし、さらに浮いた脂分を取り除いて作られます。
コンソメはブイヨンをベースにしたスープであり、料理として飲むことができます。
【2】材料の違い
ブイヨンの材料は、ブーケガルニ、肉(牛・鶏・魚など)、野菜(玉ねぎ・にんじん・セロリなど)です。
コンソメの材料は、ブイヨン、卵白、肉(牛・鶏・魚・ハト・鹿など)、野菜(玉ねぎ・にんじん・セロリなど)です。
ブイヨンの材料
ブイヨンに使われるブーケガルニとは、風味付けのために煮込み料理に用いられる複数のハーブのことです。
煮出した後は取り除きます。
コンソメの材料
コンソメは、ブイヨンに肉や野菜、卵白などを加えて作ります。
卵白はアクや臭みを吸い取る重要な役割を担っています。
卵白を加えることで、コンソメは透き通った琥珀(こはく)色になるのです。
【3】作り方の違い
ブイヨンは、材料を煮込んだあとにこして完成です。
コンソメは、ブイヨンに卵白を加えて煮込み、こして完成です。
ブイヨンの作り方
- 材料を大きめに切る(煮崩れ防止のため)
- 寸胴鍋に材料と水を加え、スパイスを入れて火にかける
- 脂やアクをすくいながら弱火で約3~4時間煮る
- スープをこして完成
コンソメの作り方
- ブイヨンに卵白を加え、材料を粘りが出るまでよく混ぜる
- 強火から弱火にして約2時間煮込む
- 調味料を加えて味を付ける
- スープをこして完成
【4】味の違い
ブイヨンは素材の味を抽出したものです。
コンソメは、ブイヨンに塩味をつけたものです。
ブイヨンの味
ブイヨンは出汁であるため、塩など調味料の味はついていません。
しかし、市販のブイヨンには味付けがされていることがほとんどです。
本来のブイヨンの味はシンプルで、素材そのものの旨味を感じられます。
コンソメの味
コンソメは、作る過程で調味料を加えるため塩味があります。
また、旨味と香りが深いという特徴があります。
【5】活用方法の違い
ブイヨンは、煮込み料理・スープ・リゾットなどに使われます。
コンソメは、コンソメゼリー・ハンバーグ・パスタなどに使われます。
ブイヨンの活用方法
- 煮込み料理(カレー・ハヤシライス・シチュー・ロールキャベツ・ポトフなど)
- スープ
- リゾット
- パエリア
- ピラフ
コンソメの活用方法
- コンソメゼリー
- ハンバーグ
- パスタ
- スープ
- カレーの隠し味
- 肉料理の下味
補足① ブイヨンの種類
ブイヨンは、主に使用する材料によって以下のように呼び方が変化します。
- ブイヨン・ド・ヴォライユ:鶏ガラのブイヨン
- ブイヨン・ド・ブフ: 牛骨のブイヨン
- ブイヨン・ド・レギューム:野菜のブイヨン
- フュメ・ド・ポワソン:魚のブイヨン
- クール・ブイヨン:香味野菜のブイヨン
補足② ブイヨンとコンソメの形状
ブイヨンとコンソメは液体ですが、市販のものは固体として存在しています。
以下では、さまざまな形状で販売されているブイヨンとコンソメをご紹介します。
固形タイプ
固形タイプはキューブ状に固められたものです。
使い切りやすい分量が固形になっているため、計量の手間が省けます。
さらに個包装されており、酸化による劣化を防げるところがポイントです。
スープに混ぜるときはそのままでも使えますが、炒め物などに使いたいときは包丁などで崩す必要があります。
顆粒タイプ
顆粒タイプはサラサラしていて量の調整がしやすいところがメリットです。
粉末タイプに近いですが、粉末よりもスープにも溶けやすいという特徴があります。
粉末タイプ
粉末タイプは、顆粒よりさらに細かくなっています。
スープはもちろん、炒め物などに振りかけたいときにも便利です。
湿気で固まりやすいため、湿気の少ないところで保管しましょう。
補足③ 代用について
以下では、ブイヨンとコンソメの代用についてご紹介します。
ブイヨンは鶏ガラスープで代用
ブイヨンが無いときは、鶏ガラスープで代用可能です。
しかし、市販の鶏ガラスープには中華料理向けの香辛料を加えたものもあるため、原材料表をよく確認しましょう。
また、ブイヨンをコンソメで代用することも可能です。
ところがコンソメをそのまま使うと塩気を強く感じてしまう可能性があるため、調理するときは調味料を少なめにして対応するのがベストです。
野菜くずやベーコンを代わりに使ってみても良いでしょう。
コンソメはブイヨン+塩で代用
コンソメが無い場合は、ブイヨンと塩で代用しましょう。
ただし、市販のブイヨンにはすでに調味料が入っている場合もあります。
原材料を確認し、塩などが入っていた場合は調味料を調整しましょう。
鶏ガラスープの素や和風だしの素でも代用可能です。
ブイヨンとコンソメの違いのまとめ
以上、この記事では、ブイヨンとコンソメの5つの違いについて解説しました。
ブイヨン | コンソメ | |
---|---|---|
定義 | 出汁 | スープ |
材料 | ブーケガルニ、肉、野菜 | ブイヨン、卵白、肉、野菜 |
作り方 | 材料を煮込んだあとにこす | ブイヨンに卵白を加えて煮込み、こす |
味 | 素材の味 | 塩味 |
活用方法 | 煮込み料理 スープ リゾット | コンソメゼリー ハンバーグ パスタ |
いざ料理をするとなるとどちらがどちらか分からなくなりますが、そんなときはこの記事に戻って違いを確かめてみて下さい。