心理学用語「連言錯誤」とは?意味と具体例を解説

言葉

今回ご紹介する言葉は、心理学用語の「連言錯誤(れんごんさくご)」です。

言葉の意味、具体例、提唱者、原因、英語訳についてわかりやすく解説します。

 

「連言錯誤」の意味をスッキリ理解!

連言錯誤(れんごんさくご)一般的な状況よりも、より限定された状況の方が、事実らしいと勘違いしやすいこと

 

「連言錯誤」の意味を詳しく

「連言錯誤」とは、一般的な状況よりも、より限定された状況の方が、事実らしいと勘違いしやすいことです。

普通に考えて、特殊な状況やより具体的に指定された状況は、一般的な状況よりも起こりにくいです。

しかし、より具体的に状況を指定されたほうが、起こる確率が高いとご判断してしまうのです。

「合接の誤謬(ごうせつのごびゅう)」や「リンダ問題」と呼ばれることもあります。

「連言錯誤」の具体例

まず、以下の問題を見てみましょう。

90歳の男性がいたとします。彼は癌が全身に転移しており、「助かる見込はない」と医師は判断しています。

すでに手術などの措置を断念しており、意識がはっきりしていません。

これらを踏まえて、次のどちらが起こる可能性がより高いでしょうか。

  1. 彼は1週間以内に亡くなる。
  2. 彼は1年以内に亡くなる。

➊を選んでしまった人も多いかもしれませんが、「どちらが起こる可能性がより高いか」という質問では、➋が正解になります。

「1週間以内に亡くなる」ということも「1年以内に亡くなる」ということに含まれるからです。

しかし、直感ではAが正しいように思えてしまいます。これが「連言錯誤」です。

「連言錯誤」の提唱者

「連言錯誤」はエイモス・トベルスキーとダニエル・カーネマンが提唱した心理現象です。

彼らはリンダ問題という問題を使った実験を行いました。被験者に対して次のような問題(質問)を問います。

リンダは31才の女性です。独身で率直な性格で、とても聡明です。大学では哲学を専攻していました。

また、学生時代には「差別」や「社会正義」などの問題に深く関心を持ち、反核デモにも参加しました。

これを踏まえて、以下のふたつの選択肢のうち、どちらの可能性がより高いか?

 

  1. リンダは銀行窓口係である。
  2. リンダは銀行窓口係で、フェミニスト運動に参加している。

その結果、被験者の大多数が➋の選択肢を選びました。

➋の選択肢は、➊の選択肢よりも状況が限定されています。そのため普通に考えれば、➋である可能性よりも➊である可能性の方が高いです。

リンダがフェミニスト運動に参加していても参加していなくても、銀行窓口係であれば➊には当てはまるからです。

しかし、被験者の多くは判断を誤ってしまったのです。

「連言錯誤」が起こる原因

上記のように、より具体的な状況の方が発生確率が大きいと誤判断してしまう原因を、トベルスキーとカーネマンは次のように分析しています。

リンダ問題の➋の内容がリンダの特徴として、典型的・象徴的であるという印象を受けます。また、➊よりも➋の方が、描写が具体例になります。

これらによって、➊より➋の方が信ぴょう性が高いと思い込んでしまい、判断を間違ってしまうのです。

「連言錯誤」の英語訳

「連言錯誤」を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • conjunction fallacy
    (連言錯誤)

“conjunction”には「連言」と訳されます。 “fallacy” は「まちがって信じこむこと」という意味です。

まとめ

以上、この記事では「連言錯誤」について解説しました。

読み方連言錯誤(れんごんさくご)
意味一般的な状況よりも、より限定された状況の方が、事実らしいと勘違いしやすいこと
提唱者エイモス・トベルスキー
ダニエル・カーネマン
英語訳conjunction fallacy(日本語訳)

「連言錯誤」はさまざまな場面で起こりやすい心理現象ですが、しっかりと意識すれば正しい判断ができます。意味や具体例をしっかりと理解しておきましょう。