今回ご紹介する言葉は、カタカナ語の「コンフリクト」です。
「コンフリクト」の意味、ITにおける意味、使い方、語源、類義語についてわかりやすく解説します。
このページの目次
「コンフリクト」の意味をスッキリ理解!
「コンフリクト」の意味を詳しく
「コンフリクト」とは、考えや主張が異なりお互いが対立している状態のことです。
個人同士の対立だけでなく、グループや団体同士の対立も表します。
あくまで意見や考え方が異なっている状態を表す言葉なので、相手に対して暴力を振うような身体的な喧嘩を意味するものではありません。
また、個人間に「コンフリクト」があったとしても、必ずしもその二人の仲が悪いとは限りません。単に意見や考えが違うだけで、それ以外の場面では、個人的な対立が起こっていない場合もあるからです。
ITにおける「コンフリクト」の意味
「コンフリクト」は、ITにおいて以下のような複数の意味で使われます。
- 複数のソフトウェアが同じ資源を同時に利用しようとして生じる不具合
- 複数のライブラリが同じ名前を使用しており同時に利用できなくなってしまうこと
- ひとつの対象に同時に複数の要求があったときに要求が正常に処理されない状態
「複数のソフトウェアが同じ資源を同時に利用しようとして生じる不具合」の意味
コンピュータシステムには、ソフトウェアやハードウェアが含まれます。
それらの複数のソフトウェアやハードウェアが、メモリ領域などの同じ資源を同時に利用しようとすると、動作が不安定になることがあります。
ひとつの資源の奪い合いになってしまうためです。この状態を「コンフリクト」と言います。
「複数のライブラリが同じ名前を使用しており同時に利用できなくなってしまうこと」の意味
プログラミングなどでは、ライブラリやデータそれぞれに名前を付けて管理します。
その際に、複数のデータに同じ名前空間やクラス名、変数名などを定義してしまうと同じ名前同士のデータが同時に利用できない状態になります。この状態を「コンフリクト」と言います。
「ひとつの対象に同時に複数の要求があったときに要求が正常に処理されない状態」の意味
ひとつのレコードやファイルなどの対象に同時に複数の要求やアクセスが行われた際に、それらの要求が正常に処理されない状態のことを「コンフリクト」と言います。
ひとつのファイルやデータに同時に何種類もの要求があったときに、内容が損なわれたり要求が拒絶されるなどの不具合が起こる場合があります。これが「コンフリクト」です。
「コンフリクト」の使い方
「コンフリクト」には以下のような使い方があります。
- コンフリクトを解消する必要がある。
- 2人以上の人間がいれば、必ずコンフリクトが生まれる。
「コンフリクト」の語源
「コンフリクト」の語源は英語の “conflict” です。
英語の “conflict” には、以下のような意味があります。
- 戦い
- 紛争
- 戦闘
- 論争
英語の “conflict” には、「戦闘」や「紛争」などの物理的な抗争が含まれます。カタカナ語の「コンフリクト」は、このような物理的な抗争を表して使われることは少ないです。
「コンフリクト」の類義語
「コンフリクト」には以下のような類義語があります。
- アンタゴニズム:敵対・反抗
- アーギュメント:議論・論争
まとめ
以上、この記事では「コンフリクト」について解説しました。
英語表記 | コンフリクト(conflict) |
---|---|
意味 | 考えや主張が異なりお互いが対立している状態 |
ITにおける意味 | 複数のソフトウェアが同じ資源を同時に利用しようとして生じる不具 複数のライブラリが同じ名前を使用しており同時に利用できなくなってしまうこと ひとつの対象に同時に複数の要求があったときに要求が正常に処理されない状態 |
語源 | 「戦い」という意味の英単語 “conflict” |
類義語 | アンタゴニズム、アーギュメント |
「コンフリクト」は、ITの分野において専門的な意味で使われます。この機会にしっかりと理解しておきましょう。