「クローバー」と「カタバミ」の違いとは?見分け方まで解説

違いのギモン

「クローバー」が生えていたら、幸運の象徴である四つ葉の「クローバー」を探すことはよくありますよね。

ただ、「クローバー」に非常によく似た葉を持つ「カタバミ」という植物を知っていますか?

知らなければ「クローバー」だと思って「カタバミ」の四つ葉を探していた可能性があります。

この記事では「クローバー」と「カタバミ」の違いについて説明します。見分け方も解説するので、「クローバー」と「カタバミ」を区別できるようになりましょう。

結論:「クローバー」と「カタバミ」は、葉の形や花が違う

「クローバー」は、葉の形が丸く、白い花を咲かせます。

一方、「カタバミ」は、葉がハート型で黄色の花を咲かせます。

「クローバー」と「カタバミ」を見分けるには、葉の形に注目すれば簡単に見分けることができます。

「クローバー」をもっと詳しく

「クローバー」は、マメ亜科シャクジソウ属の多年草に分類されます。

「クローバー」の葉は丸く、V字に白い模様が入っています。また、花は白く、球体形をしています。この花はシロツメクサと呼ばれます。この名前を耳にすることも多いでしょう。

四つ葉の「クローバー」は幸運を呼ぶとされています。群生している中から、四つ葉の「クローバー」を探した経験のある方は多いでしょう。

また、シロツメクサの茎を使って、冠などを編む遊びも有名です。

 

「クローバー」はいわゆる雑草ですが、いくつかの利点があります。

「クローバー」は蜜源植物であるため、花には蜜があります。ミツバチの重要な蜜源となっており、ハチミツの生産量に関わっています。

「クローバー」が生えている場所は、農作物などが育ちやすくなります。「クローバー」の根には根粒菌(こうりゅうきん)が共生しており、空気中の窒素を土の中に取り込むはたらきをします。窒素は植物にとって重要な栄養であるため、他の植物の育成を助けます。

また、花には解熱効果、鎮痛効果があるとされています。

根粒菌:マメ科植物の根に寄生する微生物で、吸収できる形に変えた窒素を取り込む。

「四葉のクローバー」が幸運を運ぶとされる理由

「四葉のクローバー」が幸運の象徴とされる理由は諸説あります。

主要な説として、「四つ葉のクローバー」を、キリスト教のシンボルである十字架に見立てて、幸運を呼ぶと考えた説があります。

また、ナポレオンが「四つ葉のクローバー」を拾うために身をかがめたおかげで、銃弾を避けることができた逸話を由来とする説もあります。

「カタバミ」をもっと詳しく

「カタバミ」はカタバミ科カタバミ属に分類される多年草です。俗称にかがみぐさ、しょっぱぐさなどがあります。

葉の形はハート型で、「クローバー」と同じく、3~4枚の葉が組みになっています。葉に模様はありません。黄色く小さな花を咲かせます。

夜は花を半分になるように閉じるため、その姿から「片喰(かたばみ)」と呼ばれるようになりました。

 

学名は”Oxalis”(オキザリス)です。この名前には、すっぱいという意味があります。茎や根をかむと、すっぱく感じるからです。

すっぱさの源はシュウ酸と呼ばれる酸です。

強くない酸であるため、カタバミのしぼり汁には銅硬貨などのさびのみを除去する作用があります。また、虫刺されにつけるかゆみ止めとしてもはたらきます。

 

果実は熟すと、弾けて小さな種をまき散らします。繁殖力が非常に高く、根を深く張るため、除去しにくい雑草です。

まとめ

以上、この記事では、「クローバー」と「カタバミ」の違いについて解説しました。

  • クローバー:葉の形が丸く、白い花を咲かせる、マメ亜科シャクジソウ属の多年草。
  • カタバミ:葉がハート型で黄色の花を咲かせる、カタバミ科カタバミ属の多年草。
「クローバー」と「カタバミ」は、葉が似ているだけで、違う種類の植物だということがわかりました。

また、花が生えていなくても、葉の形の違いにより判別できることを解説しました。

世の中には、「カタバミ」を「クローバー」として扱っている場面が、よく見かけられます。以後は、葉の形に注意して、間違いのないようにしましょう。

特に、四つ葉の「クローバー」を探しているつもりで、四つ葉の「カタバミ」を探していないか、よく確認してみて下さい。

ABOUT US

シェスカ
公的文章に詳しい大学院生。 学術論文や特許の執筆を得意としています。 スッキリではその知識を活かし、専門用語の解説を担当しています。