「クラシックバレエ」と「モダンバレエ」の違いとは?

違いのギモン

「クラシックバレエ」と「モダンバレエ」には、どのような区別があるのでしょうか。「クラシック」「モダン」という言葉から、前者が古典的で、後者が現代的であるということは明らかですね。

実は、両者の違いはそれだけではないのです。他にも異なる点があります。

そこで、この記事では、「クラシックバレエ」と「モダンバレエ」の具体的な違いについて解説します。

結論:「クラシックバレエ」は形式重視、「モダンバレエ」は独創性重視

「クラシックバレエ」は古典的で形式を重んじるものです。一方、「モダンバレエ」は現代的で独創性を重視するものです

以下、両者の違いについて詳しく解説します。

クラシックバレエ

「クラシックバレエ」は、19世紀後半にロシアで発祥しました。

「クラシックバレエ」では、それぞれの所作や動きに細かい決まりがあります。そして、それらの形式を守ることが重視されるのです。

だから、振付は変えられることなく、現代でも同じように踊り続けられます。

 
また、古典的な物語が作品に用いられることも特徴です。さらに、「クラシックバレエ」のダンサーは、チュチュを着て踊ります。

このように、「クラシックバレエ」は形式を重んじるスタイルなのです

クラシックバレエに分類される作品

「クラシックバレエ」の代表例は、「白鳥の湖」「眠れる森の美女」「くるみ割り人形」の三大バレエです。これらの作品は、ロシアのチャイコフスキーが18世紀に作曲したものです。古典作品を題材にしています

また、振付は現代に受け継がれ、当時と同じように踊られています。ですから、これらは「クラシックバレエ」にあてはまります。

モダンバレエ

「モダンバレエ」は、20世紀初頭にロシアでうまれました。バレエのスタイルのなかで最も新しいものです

「モダンバレエ」では、振付家が自由に曲を選びます。そして、振付は現代的で独創性があります。

 
また、題材は物語性のあるものだけではありません。抽象的な作品もあります。

「モダンバレエ」での衣装は、作品によって異なります。ですから、チュチュ以外の衣装も使われるのです。靴の規定もなく、裸足で踊る場合もあります。

このように、「モダンバレエ」に個性を重視するスタイルなのです

モダンバレエに分類される作品

モダンバレエの代表例には、「牧神の午後」と「春の祭典」があります。どちらも、ロシアのダンサーであるヴァーツラフ・ニジンスキーが振付を行いました。

これらの作品の振付は、従来のバレエにはなかったような独特なステップから成り立っていました

独創性を重んじる「モダンバレエ」の定義に当てはまりますね。

まとめ

以上、この記事では、「クラシックバレエ」と「モダンバレエ」の違いについて解説しました。最後に、両者の違いについておさらいしましょう。

  • クラシックバレエ:19世紀に発祥・古典的・物語性あり・形式重視
  • モダンバレエ:20世紀に発祥・現代的・題材は自由・独創性重視

理想の型を追い求める「クラシックバレエ」と、自由を重んじる「モダンバレエ」。両者を鑑賞し、それぞれの魅力を感じてみませんか。