お菓子などによく使われている「シナモン」と、八つ橋に使われている「ニッキ」の香りはよく似ていますよね。しかし、この二つは同じものではなくきちんと違いがあります。それをこの記事で詳しく解説します。
結論:原料の木と部位が違う
「ニッキ」は、日本産のニッケイの根の樹皮が原料です。
「シナモン」をもっと詳しく
「シナモン」は、セイロンニッケイというクスノキ科の木から作られる香辛料です。
セイロンニッケイはスリランカやインドが原産の木です。熱帯地方で広く栽培されています。
セイロンニッケイの幹の外側の樹皮をはがすと、内側にコルクのような層があります。それを乾燥させたものがシナモンです。この内側の層は乾燥すると丸まります。
シナモンはよくスティック状で売られていますが、実はその形は自然にできます。内側の樹皮を何枚か重ねて乾燥させると自然と丸まって、よく目にするシナモンスティックになります。
「シナモン」の香りや風味
シナモンは、甘くて濃厚な香りとマイルドな風味が特徴です。この香りや風味はシナモンにしか含まれていないオイゲノールという成分によるものです。
このオイゲノールには防腐効果があります。そのため、かつてはミイラの防腐剤として使われていたこともあったそうです。
シナモンは甘い香りが特徴ですが、甘い味がするわけではありません。ですのでお菓子に甘い香りを出したいときに向いています。
「ニッキ」をもっと詳しく
「ニッキ」は日本産のニッケイから作られる香辛料です。
日本産のニッケイの根の樹皮をはがすと、セイロンニッケイと同じように、内側にコルクのような層があります。それを乾燥させたものがニッキです。
日本産のニッケイは収穫量が少ないため、シナモンよりニッキの方が値段が高いです。
「ニッキ」の香りや風味
ニッキにはオイゲノールは含まれていません。シナモンよりも香りは甘くないです。また、ニッキには、ハッカやミントのようなスッキリとした刺激が少しあります。
まとめ
以上、この記事では、「シナモン」と「ニッキ」の違いについて解説しました。
- シナモン:セイロンニッケイの幹の皮から作られる香辛料
- ニッキ:日本産のニッケイの根の皮から作られる香辛料
このように「シナモン」と「ニッキ」は似ているけど違いがあります。ぜひ、シナモンを使ったお菓子や八つ橋を食べるときにはその違いを感じてみてください。