今回ご紹介する言葉は、ことわざの「猫に小判(ねこにこばん)」です。
言葉の意味、使い方、由来、類義語、英語訳についてわかりやすく解説します。
☆「猫に小判」をざっくり言うと……
読み方 | 猫に小判(ねこにこばん) |
---|---|
意味 | どんな立派なものであっても、価値が分からない者には、なんの役にも立たないことのたとえ |
由来 | 小判は大変高価なものであったことから、江戸時代の人がわかりやすく表現したことが由来 |
類義語 | 馬の耳に念仏、豚に真珠、牛に経文など |
英語訳 | Cast pearls before swine.(豚に真珠を与える) |
「猫に小判」の意味をスッキリ理解!
「猫に小判」の意味を詳しく
「猫に小判」とは、どんな立派なものであっても、価値が分からない者には、なんの役にも立たないことのたとえです。
「猫の前にも小判」とも言います。
「猫に小判」は、京都いろはかるたの札の一つとしても有名です。
いろはかるたは、南蛮文化として伝わり、江戸時代に普及したかるたです。江戸(現在の東京)・京都・大阪の各地域で、それぞれの形で発展していきました。
京都いろはかるたの「ね」は、「猫に小判」です。
ちなみに、江戸いろはかるたの「ね」は「念には念を入れよ」です。また、大阪いろはかるたの「ね」は「寝耳に水」です。
「猫に小判」の使い方
- 小学生がこんなにいい時計をつけて、まるで猫に小判だ。
- いただいたものがこんなに高価だったとは。猫に小判の状態だったことに今更気づいた。
- 犬に高い洋服を着せるなんて、まさに猫に小判だな。
「猫に小判」の由来
小判は、江戸時代に流通した金貨の一つです。非常に価値が高く、庶民であれば目にすることすら少ないものでした。
しかし、猫には小判の価値は分かりません。魚などのエサをちらつかせれば喜びますが、小判には見向きもしないでしょう。
このことから「猫に小判」は現在の意味を持つようになりました。
招き猫
猫が小判を持っている置き物を、一般的には、招き猫と呼びます。
江戸時代の家には、家の至る所に隙間があったため、頻繁にネズミが侵入し、食料を食べていました。
また、猫はペットとしては全然普及しておらず、高価なものでした。
野良猫が家に住み着くということは非常に運が良いことであり、利益の増加に繋がりました。
このことから商売繁盛を祈願する「招き猫」が生まれたと言われています。
「猫に小判」の類義語
猫に小判には以下のような類義語があります。
「猫に小判」の英語訳
猫に小判を英語に訳すと、次のような表現になります。
- Cast pearls before swine.
(豚に真珠を与える)
まとめ
以上、この記事では「猫に小判」について解説しました。
読み方 | 猫に小判(ねこにこばん) |
---|---|
意味 | どんな立派なものであっても、価値が分からない者には、なんの役にも立たないことのたとえ |
由来 | 小判は大変高価なものであったことから、江戸時代の人がわかりやすく表現したことが由来 |
類義語 | 馬の耳に念仏、豚に真珠、牛に経文など |
英語訳 | Cast pearls before swine.(豚に真珠を与える) |
ぜひ、自分の身の丈にあった身なりや行動をしていきたいですね。