「カピバラ」と「ヌートリア」の違いとは?サイズの違いを画像付きで解説

違いのギモン

冬場になると、「カピバラ」が温泉に入っている姿がテレビで特集されているのをよく見かけると思います。キャラクターとしても人気があるので、名前を聞いたことがある人も多いですよね。

また、カピバラに姿が似ている「ヌートリア」という動物がいます。動物園で見かけることが少ないので、聞いたことがない人も多いと思います。

今回はこの「カピバラ」と「ヌートリア」の特徴と違いについて説明します。

結論:「カピバラ」はおとなしく、「ヌートリア」は凶暴

どちらも「げっ歯類」に属するネズミ科の動物で、見た目もかなり似ています。しかし性格に大きな違いがあります。

「カピバラ」はとてもおとなしく、簡単に人に慣れます。一方「ヌートリア」は非常に凶暴な性格で、人を襲うこともあるのです。

「カピバラ」について詳しく


カピバラはおとなしい性格のネズミ目の動物です。現在生息しているげっ歯類の中で最も大きい種です。

名前の由来は、パラグアイで使われているグラアニー語での「細い草を食べるもの」「草原の主」といった意味を持つ言葉から来ています。

「カピバラ」の特徴

カピバラは次のような特徴を持ちます。

  • 体長 100 センチ
  • おとなしい性格
  • 草食
  • 暖かい地域の水辺(アマゾン川など)に生息する

とてもおとなしく簡単に人に慣れることから、ペットとしても人気があります。しかし、元々が水辺で暮らす動物であるため、その環境に近づけなければいけません。

 

またげっ歯類は、「歯が一生伸び続ける」という特徴を持っているため、その手入れなども必要です。このように様々な理由から、犬や猫と比べると世話はかなり大変です。

大人のカピバラの毛は非常に硬く、タワシのような手触りです。子どもの頃の体毛は柔らかいですが、成長するにつれて変化していきます。

カピバラのオスは、鼻の上に「モリージョ」と呼ばれる卵型の突起があります。この部分から出る分泌物は、自分の縄張りを表したり、メスへのアピールに使われます。メスにはこの部分がないので、性別を見分けるポイントになります。

 

南米など暖かい地域に住む動物のため、寒さには弱いです。寒い日本の冬には耐えられないため、日本では野生で生息していません。動物園でも冬場は基本的に屋内で過ごしています。

冬場に温泉に入っている姿がかわいらしいことも、カピバラ人気の理由の 1 つです。伊豆シャボテン公園や長崎バイオパークなどでその様子を見ることができるので、ぜひ訪れてみてください。

「ヌートリア」について詳しく


ヌートリアは凶暴な性格をしたネズミ目の動物です。トウモロコシやイネなどの農作物に被害が出てしまうため、日本を含め多くの国で害獣に指定されています。

名前は、スペイン語で「カワウソの毛皮」という意味を持っています。

「ヌートリア」の特徴

ヌートリアには次のような特徴があります。

  • 体長 50 センチ
  • 凶暴な性格
  • 草食
  • 長いひげ
  • オレンジ色の歯
  • 南米(ブラジル・アルゼンチン)の水辺に生息している

カピバラと比べると、大きさは約半分とかなり小さいですね。のほほんとした雰囲気もあまりありません。

オレンジ色の歯は、ヌートリアの外見上の大きな特徴です。ヌートリアは木などの硬いものをかじるため、歯が頑丈である必要があります。そのため歯に鉄分が含まれており、オレンジ色になるのです。

 

また、ヌートリアはとても泳ぎが得意で、5 分ほどは潜っていることができます。逆に陸上は苦手で、陸ではなるべく水辺を通って移動します。

ヌートリアは第二次世界大戦の頃、軍服の生産のために日本に輸入されました。育てやすい上に毛皮は柔らかく上質で安価なので、日本だけでなく世界各地で大量に飼育されていました。しかし戦争が終わった後は使い道がなくなり、野生化が進みました。

繁殖力が非常に強いことや巣の形状が複雑なために駆除も難しく、在来種の生息地を荒らしてしまうなどの問題が世界各地で起こっています。

まとめ

以上、この記事では「カピバラ」と「ヌートリア」の違いについて説明しました。

  • カピバラ:穏やかな性格。体長 100 センチと大型
  • ヌートリア:凶暴な性格。体長 50 センチほど。害獣に指定されている
のほほんとした雰囲気が人気のカピバラと害獣に指定されているヌートリアでは、かなりの違いがありました。

カピバラと直接ふれ合える動物園も多くあります。ぜひカピバラに触って、癒されてみてください。