電子機器でよく使われている「キャパシタ」と「コンデンサ」について知っていますか?
近年、電気自動車のバッテリーとしての期待の高まりから、「キャパシタ」という言葉を聞く機会が多くなったと思います。以前からある「コンデンサ」との使い分けが分かりにくいですが、実は日本語と英語のそれぞれで用法が異なっています。
そこで今回は、「キャパシタ」と「コンデンサ」の違いについて解説します。
結論:指す意味の範囲が国によって違う
近年は、新しいタイプの蓄電装置を「キャパシタ」と呼ぶ傾向があります。
本来、同じものを指しているのですが、日本語でも英語でも違いがあります。まず「キャパシタ」や「コンデンサ」が何を意味するかを解説した後、日英それぞれのケースに分けて違いを説明していきます。
キャパシタ、コンデンサとは?
「キャパシタ」「コンデンサ」とは、どちらも「電気を蓄え放電できる蓄電装置」のことを指します。電圧を安定させる機能があり、携帯電話やテレビなど多くの電子機器にも使われています。
様々な種類が存在し、使用される材料によって、「アルミ電解コンデンサ」や「セラミックコンデンサ」などがあります。
日本語における違い
この蓄電装置は、日本で主に「コンデンサ」と呼ばれてきました。
同時に「キャパシタ」という用語も全く同じ意味で用いられ、特に輸入販売者が、英語で一般的に用いられる “capacity” という名前を直訳する形で使っていました。
近年、従来のコンデンサよりも容量が格段に上がった「電気二重層コンデンサ」という種類のコンデンサが注目されています。電気自動車の充電効率を格段に上げられると言われ、期待が高まっています。
最近は、このような新しいコンデンサを「キャパシタ」と呼ぶことが多いのです。
これは、新しい技術であることをアピールするために、今まであまり使われてこなかった「キャパシタ」という言葉を用いているだけで、「コンデンサ」と意味自体は変わりません。
英語における違い
“capacitor” と “condenser” は、指す範囲が違います。
“condenser” は、“capacitor” と同じ「蓄電装置」の意味に加え、「集光レンズ」や、冷蔵庫で使われる「凝縮器」を指すこともあります。
このように “condenser” が広い意味を持つため、日本で言う「キャパシタ」や「コンデンサ」を示したい場合は、“capacitor” を使うといいでしょう。
まとめ
以上、この記事では、「キャパシタ」と「コンデンサ」の違いについて解説しました。
- キャパシタ:特に新型の蓄電装置の呼称
- コンデンサ:蓄電装置の従来の呼称
今後、「キャパシタ」や「コンデンサ」の注目度は、益々上がっていくと予想されます。用いられている単語に惑わされないように、この違いを理解しているといいですね。