今回ご紹介する言葉は、心理学用語の「燃え尽き症候群(もえつきしょうこうぐん)」です。
言葉の意味・症例・提唱者・対策・英訳についてわかりやすく解説します。
☆「燃え尽き症候群」をざっくり言うと……
読み方 | 燃え尽き症候群(もえつきしょうこうぐん) |
---|---|
意味 | 急激に無気力になり、社会に適応出来なくなること |
症例 | 頭痛・集中力の低下・攻撃性の増加など |
提唱者 | ハーバート・フロイデンバーガー |
対策 | エクササイズをする・ポジティブシンキングを心掛けるなど |
英訳 | burnout syndrome,occupational burnout(燃え尽き症候群) |
このページの目次
「燃え尽き症候群」の意味をスッキリ理解!
「燃え尽き症候群」の意味を詳しく
「燃え尽き症候群」とは、別名「バーンアウト症候群」とも呼ばれます。これは、今まで意欲的に仕事に取り組んでいた人が、ストレスなどが原因となってある瞬間に突然無気力となり、仕事を投げ出したり社会に適応出来なったりしてしまう症状のことをいいます。
この症状を発症する人としては、医者や看護師など勤務時間が不規則にな人や、また対人関係が重視される職種の人に多くみられます。
また、性格的な面で考えると、仕事への理想が高い人や自己評価が極端に低い人なども、燃え尽き症候群になりやすいと言われています。
そして、燃え尽き症候群になるのは仕事だけが関係しているのではありません。
全国大会や国際大会など、大きな大会を終えた後のスポーツ選手が目標とするべき次の舞台を見失って虚脱感に駆られることで発症したり、受験を終えた学生が解放感から脱力して発症したりすることもあります。
「燃え尽き症候群」の症例
燃え尽き症候群の症例としては、大きく身体的な症例と精神的な症例に分けられます。
身体的な症例としては頭痛や腹痛、吐き気などがあげられます。また精神的な症例としては集中力の低下や自己嫌悪といったもののほかに、攻撃性の増加など他人に影響を及ぼすものもあります。
身体的な症例の例
- 頭痛・腹痛・吐き気
- 不眠
- 胃腸障害
- めまい
- 風邪が治りにくくなる
精神的な症例の例
- 集中力の低下
- 自己嫌悪
- 疲弊感
- 攻撃性の低下
- 思いやりを持てなくなる
- 人間不信
「燃え尽き症候群」の提唱者
「燃え尽き症候群」を定義したのは、アメリカの精神分析医であるハーバート・フロイデンバーガーです。
この言葉を生み出した1970年代のアメリカでは、メンタルヘルスケアに注目が集まっていました。
その論文の中で彼は、保護施設での勤務経験から、医者や看護師などの人間を相手にする職業におけるストレスについて言及しています。
職務を全うするために必要な精神力と、得られる結果のバランスが取れていないさまを、「燃え尽き症候群(バーンアウト症候群)」と名付けたのです。
「燃え尽き症候群」の対策
燃え尽き症候群の対策には、行動を伴うものと考え方を変えるものに分かれます。
行動を伴う物の例としてはエクササイズなどをして体を動かすことが、考え方を変えるものの例としてはポジティブシンキングを心掛けるなどがあります。
燃え尽き症候群の対策の具体例
- エクササイズをする
- 仕事の現実的な計画を立てる
- 休息を十分にとる
- ポジティブシンキングを心掛ける
- 夢を持つ
- 完璧主義をやめる
「燃え尽き症候群」の英語訳
「燃え尽き症候群」の英語訳は以下のようになっています。
- burnout syndrome
(燃え尽き症候群) - occupational burnout
(燃え尽き症候群)
このうち、下の例のoccupationalという単語は、「職業の」という意味の単語です。
まとめ
以上、この記事では「燃え尽き症候群」について解説しました。
読み方 | 燃え尽き症候群(もえつきしょうこうぐん) |
---|---|
意味 | 急激に無気力になり、社会に適応出来なくなること |
症例 | 頭痛・集中力の低下・攻撃性の増加など |
提唱者 | ハーバート・フロイデンバーガー |
対策 | エクササイズをする・ポジティブシンキングを心掛けるなど |
英訳 | burnout syndrome,occupational burnout(燃え尽き症候群) |
この燃え尽き症候群は何か特別な人がなるものではなく、誰しもがなる可能性のあるものです。この状況下にある人は、自分が燃え尽き症候群にかかっているということを自覚し辛いため、近くにかかっている疑いがある人がいたら、まずは相談にのってあげてストレスを解消させていきましょう。