「無礼講」の意味とは?使い方から英語や対義語まで例文付きで解説

言葉

今回ご紹介する言葉は、熟語の「無礼講(ぶれいこう)」です。

言葉の意味・使い方・語源・対義語・英語訳についてわかりやすく解説します。

☆「無礼講」をざっくり言うと……

読み方無礼講(ぶれいこう)
意味身分や地位を気にせずに、行われる宴会
語源日本古来の神事である礼講の後に行われる「無礼講」から
対義語慇懃講
英語訳loosen up and enjoy(くつろいで楽しむ)など

「無礼講」の意味をスッキリ理解!

無礼講(ぶれいこう):身分や地位を気にせずに、行われる宴会

「無礼講」の意味を詳しく

「今夜は無礼講で」というフレーズはよく言われますよね。

そんな「無礼講」という熟語は、「地位や身分に関係なく楽しく飲食を行う会」という意味です。

 

「無礼」と付くことから、「無礼講」は「マナーも何も気にせず失礼なことまでして良い」と誤解されることが多いです。しかし、あくまで「無礼講」の意図は「普段の上下関係を気にせずに楽しむ」というものなのです。

「立場が上の人から先に食べる」「目上の人に言いにくいことを言わない」などの慣例に従わなくても良いということが趣旨であり、無礼な行いをして周りの人に迷惑をかけて良いというわけではありません

「無礼講」の使い方

「無礼講」の使い方の例として、以下のような文が挙げられます。

  1. 分け隔てするのが嫌いなA先輩は、いつも飲み会前に「今夜は無礼講だ」と言う。
  2. 無礼講の席で部下が言ったことを、いつまでも根に持つべきではないよ。
  3. 無礼講とはいえ、少し調子に乗りすぎたかもしれない。

一般的に「無礼講」は、1つ目の例文にあるように、地位が上の人が下の人に対して普段の上下関係を気にしないようにと伝える際に使われます。

「無礼講」の語源

「無礼講」という言葉は、日本に昔から伝わる神事に由来します。

日本では古来から、神様からお酒を頂く儀式があり、それを「礼講」と呼びました。この「礼講」は、身分の上の人から順々にお酒を味わうという、上下関係を大事にする儀式でした。

そして、「礼講」の後に行われたのが「無礼講」です。「無礼講」とは、格式ばった「礼講」の後に身分を気にせずに楽しむ宴席の場であったのです。

「無礼講」の対義語

無礼講には以下のような対義語があります。

  • 慇懃講(いんぎんこう):礼儀正しさを崩さない集まり

「無礼講」の英語訳

無礼講を英語に訳すと、次のような表現になります。

  • loosen up and enjoy
    (くつろいで楽しむ)
  • not stand on ceremony
    (儀式ばらない)

英語が話されている国では、上下関係にあまり厳しくないため、直訳できる言葉はありません。

“loose” には「緩める」という意味があります。ここから、「楽しむ」を意味する “enjoy” と共に使って「くつろいで楽しむ」と表現できるのです。

まとめ

以上、この記事では「無礼講」について解説しました。

読み方無礼講(ぶれいこう)
意味身分や地位を気にせずに、行われる宴会
語源日本古来の神事である礼講の後に行われる「無礼講」から
対義語慇懃講
英語訳loosen up and enjoy(くつろいで楽しむ)など

「無礼講」という熟語は、日常的によく見ますが、その意味を誤解されがちな言葉です。

言葉の意味と使い方をしっかりと理解し、「無礼講」の場を適切に楽しみましょう。