大学を選ぶ時、学部選びはとても重要になってきますよね。
そして、大学にはいろいろな学部がありますが、似ている学部もあって、区別がつかないことも多くありますよね。
区別ができないと適切な学部選びができません。
例えば、「文学部」と「人文学部」は名前がとても似ていて、区別をするのが難しいですよね。
そこで、今回は「文学部」と「人文学部」の違いについて解説していきたいと思います。
結論:大きな違いはない
一方、「人文学部」は人文科学を学ぶ学部です。
つまり、「文学部」と「人文学部」に大きな違いはないのです。
「文学部」をもっと詳しく
文学部は哲学、文学、歴史学、社会学、心理学などの人文科学について学ぶ学部です。
そのため、哲学科、文学科、社会学科、心理学科などが設置されていることが多いでしょう。
文学部と聞くと、文学について学ぶというイメージが強いですが、文学部では人文科学全般について学ぶことできるのです。
「人文学部」をもっと詳しく
人文学部は人文科学を学ぶ学部です。
ところで、そもそも人文科学とは何でしょうか。まずはそれについて考えてみましょう。
前提として、学問というものは大きく3つにわけることができます。
それは、人文科学と社会科学と自然科学です。
このうち、社会科学とは、人間が暮らす社会や、社会が生み出したものなどについて探求する学問です。
例えば、法学や経済学などが社会科学にあたります。
また、自然科学とは自然現象について探求する学問です。
例えば、化学、物理学、生物学、地学などが自然科学にあたります。
そして、人文科学とは、「人間とは何か」「人間が人間たるゆえんは何なのだろうか」などということを探求する学問です。
例えば、哲学、文学、歴史学、社会学、心理学などが人文科学にあたります。
そんな人文科学を学ぶことができる人文学部の多くは、戦前や戦後の一時期にあった旧制高校が昇格してできた教養学部や文理学部から文系分野が独立してできました。
ちなみに、1947年の学制改革の時に、新潟大学が文学を学ぶ学部を「人文学部」と名付けたのが最初だと言われています。
そして、大学によっては、ここからさらに経済学や法学など社会科学分野が分離し、残りの学問分野を学ぶ学部を人文学部にしました。
ちなみに、人文学部の中にある学科の名称は大学によってさまざまです。
哲学科、文学科、社会学科、心理学科などが設置されている場合も多いですが、それ以外の学科がある場合もあります。
例えば、最近では「文化」をキーワードにした学科が増えています。「現代文化学科」などです。
また、「コミュニケーション」をキーワードにする学科も増えています。
これには、「国際コミュニケーション学科」「英語コミュニケーション学科」などがあげられます。
まとめ
以上、この記事では、「文学部」と「人文学部」の違いについて解説しました。
- 文学部:哲学、文学、歴史学、社会学、心理学などの人文科学について学ぶ学部
- 人文学部:人文科学を学ぶ学部
「文学部」と「人文学部」に内容的な違いはありませんが、学ぶことができる内容は大学によって異なる場合があります。
大学の学部を選ぶ時には学ぶことができる学問の種類をきちんと確認しておいたほうがいいでしょう。
入ってから学びたかったことが学べない、という事態は回避したいですよね。