今回ご紹介する言葉は、カタカナ語の「バッファ」です。
「バッファ」の意味、使い方、語源、類義語についてわかりやすく解説します。
「バッファ」の意味をスッキリ理解!
「バッファ」の意味を詳しく
「バッファ」とは、緩衝物、2つの物や事柄の間に起こる衝突や衝撃を和らげるもののことです。
また、もともとの「衝撃を和らげるもの」という意味が転じて、主に以下の2つの意味を持つようになりました。
- ビジネスシーンにおいての意味
余裕、ゆとり、仲介役、サポート役 - IT業界においての意味
データの送受信を行う際に、データを一時的に保存しておくためのデータの領域
それ以外に、以下のような領域でも使用されることがあります。
- 国際関係においての意味
対立している二国の間をとりもつ国 - 金融業界においての意味
(資本保全バッファーという単語で)経済危機に備え、銀行などの企業が、最低限必要な資本の他に積み立てる資本 - 化学・生物学においての意味
緩衝液 - オンラインゲームでの意味
味方のサポートをすることに特化しているキャラのこと。他のキャラの能力を上げる「バフ(buff)」をする人(er)という言葉から
どの使い方も、もともとの「衝撃を和らげる」という意味と関係しています。
また、「バッファ」は「予備」という意味で用いられることもあります。
たとえば、物流業界では想定外の在庫切れを防ぐための、予備の在庫のことを「バッファ在庫」と呼びます。
「バッファ」の使い方
ビジネスシーンでの使い方
ビジネスで使用する場合、「バッファ」には以下のような使い方があります。
- 作業の日程にバッファ(=余裕)を持たせる。
- あの人にバッファ(=仲介役)になってもらって、交渉を進めよう。
- 私がバッファ(=サポート役)になります。
上の例文のように、「バッファを持たせる」「バッファを取る」「バッファになる」などの形で使われることが多いです。
また、主に日程や人員、予算、在庫などに関して使われます。
たとえば上司から「バッファはあるか?」と聞かれたら、日程/人員/予算/在庫などに関して、どの程度余裕があるのかを示せば良いということですね。
IT業界での使い方
IT業界で使用する場合、「バッファ」は他の単語と組み合わせて専門用語として使用することが多いです。
- プリンタバッファ
印刷する際、送られてきたデータを一時的に貯蔵しておくバッファのこと - バッファリング
予備の保存領域(バッファ)にデータを一時的に保存しておく行為のこと - バッファメモリ
バッファとなるメモリ装置のこと - バッファオーバーフロー
バッファ領域を超えるデータを書き込んでしまったことで、エラーが出ること
また、「バッファ」単体でも以下のように使うことがあります。
- バッファ領域が足りない。
プライベートでの使い方
たくさんの意味がある「バッファ」ですが、プライベートではあまり使われません。主にビジネス用語として知られている単語です。
また、相手と勤めている業界が違う場合、自分では「サポート役」という意味のつもりで使っていたのに、相手は「データの領域」のことだと思って聞いていた、なんてことも起こり得ます。
誤解を防ぐためにも、ビジネスの場面以外では、「余裕」「ゆとり」「サポート」などと言い換えながら使います。
「バッファ」の語源
バッファの語源は英語の “buffer” です。
“buffer” には、名詞としての意味と、動詞としての意味があります。
名詞としての意味は以下の4つです。
- (鉄道車両などの)緩衝器
- (衝撃/苦痛などを)緩和する人、緩衝国、緩衝材
- (コンピューター)緩衝記憶装置
- 老いぼれ、じじい
動詞としての意味は以下の2つです。
- (衝撃などを)やわらげる、緩和する
- (〜から)守る、かばう
「バッファ」の類義語
バッファには以下のような類義語があります。
- 緩衝装置
- 余裕
- クッション
- サポート役
- バンパー
- バッファストレージ
まとめ
以上、この記事では「バッファ」について解説しました。
英語表記 | バッファ(buffer) |
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意味 | 衝撃を和らげるもの |
語源 | 緩衝器という意味の英語”buffer” |
類義語 | 緩衝装置、余裕、サポート役など |
たくさんの意味があるので、使うシーンごとに理解しておきましょう。