スーパーの小麦粉のコーナーに行くと、「強力粉」と「薄力粉」を見ますよね。同じ小麦粉なのになぜ2種類あるの?と思ったことはありませんか。
両者の違いを知っておくことで、料理をする時により役に立ちます。この記事では、これらの違いについて解説します。
このページの目次
違いは「グルテンの量」
「強力粉」と「薄力粉」の違いは、グルテンの量です。グルテンとは、もちもちとした食感を生み出す成分のことです。
強力粉になる小麦は、硬質(こうしつ)小麦という種類で、グルテンの量が11.5%~13.5%です。反対に薄力粉になる小麦は、軟質(なんしつ)小麦という種類で、硬質小麦よりグルテンの量は少なく、7.0%~8.5%です。
強力粉
強力粉は、グルテンが多く含まれていて、水を含むとネバネバと弾力のある生地になります。また、粉は粗く、触った感じはサラサラしているのが特徴です。
パンに強力粉を使う理由は、グルテンが多く含まれると、イースト菌というパンを発酵させる作業で必要な微生物が作る炭酸ガスをグルテンが覆うことでよく膨らむからです。また、その粘り気のおかげで膨らんでも破裂しません。
強力粉には、弾力が必要な生地の料理に向いていて、パンの他にはピザや餃子の皮を作るときに使います。
もしケーキを強力粉で作った場合、硬くてパサパサした食感になってしまいます。ケーキはこねる作業よりも軽く混ぜ合わせる作業のため、薄力粉の方が適しています。
その他、強力粉を使った料理
- 中華めん
- トルティーヤ(メキシコ料理のタコスに使う皮)
- ラビオリ(皮にチーズなどを挟んだイタリア料理)
薄力粉
薄力粉は、グルテンの量が少ないので、水を含んでもネバネバとした感じは弱いですが、粉は細かく、しっとりとした手触りで、焼くとサクサクした食感になります。
粉が細かいと固まりやすく、ダマが出来ることで味の質も落ちてしまうので、薄力粉を使う時にはふるいにかけることが大切です。
薄力粉を使った料理には、ケーキの他にクッキーや唐揚げがありますが、薄力粉でパンを作ると、柔らかすぎる食感になってしまうので、パンを作ることには向きません。
その他、薄力粉を使った料理
- パイ生地
- てんぷらの衣
- 和菓子
まとめ
以上、この記事では「強力粉」と「薄力粉」の違いについて解説しました。
ポイントをまとめると
- 強力粉・・・グルテンの量が多く、11.5%~13.5%
- 薄力粉・・・グルテンの量が少なく、7.0%~8.5%
身近な食材ですが、種類によって用途が違います。レシピ通りの小麦粉を使わないと、出来上がりが大きく違ってきてしまうので、その料理に適している方を使って料理を楽しんでくださいね。