今回ご紹介する言葉は、カタカナ語の「ボタニカル」です。
「ボタニカル」の意味や使い方、語源、類義語、「ボタニカル」のつく言葉、「オーガニック」との違いについてわかりやすく解説します。
このページの目次
「ボタニカル」とは?
「ボタニカル」の意味を詳しく
「ボタニカル」とは、植物の、植物由来のという意味の修飾語のことです。
「ボタニカル〇〇」という形で、名詞の前に着けて使われることが多いです。
また、ファッション用語として使われる際は、「ボタニカル柄」という意味になります。
「ボタニカル柄」は「花柄」とは少し違います。これについては後に詳しく説明します。
「ボタニカル」の使い方
- 最近の若者の間でボタニカルファッションが流行している。
- ボタニカル商品だからと言って体にいいとは限らない。
- 自然派志向の人々はボタニカルという言葉をよく使う。
「ボタニカル」の語源
「ボタニカル」の語源はギリシャ語の “botane” です。
“botane” は「牧草」という意味で、「ボタネー」と読みます。
これが「植物学」「植物」「植物の生態系」などの意味の英語である “botany” のもとになりました。
「ボタニカル」のアルファベット表記である “botanical” は“botany”の形容詞形です。
「ボタニカル」の類義語
「ボタニカル」には以下のような類義語があります。
- 植物由来
- オーガニック
- 無添加
「ボタニカル」のつく言葉
ボタニカルファッション
「ボタニカルファッション」とは、「ボタニカル柄」を取り入れたファッションのことを指します。
「ボタニカル柄」というのは「植物をモチーフにしたプリントの総称」のことです。
ただし、「花柄」に対して「茎や葉の実、草花などをモチーフにした少し落ち着いた柄」として使われることが多いです。
洋服のプリントはもちろん、アクセサリーやネイルに「ボタニカル柄」がほどこされている場合も「ボタニカルファッション」と言えるでしょう。
ボタニカルアート
「ボタニカルアート」とは、植物の博物画であると同時に芸術的な美も求めた絵画のことです。
ただの、「きれいなお花の絵」ではありません。
その植物の種子の形や構造などの植物的ポイントを正しく描くことが重要です。
「ボタニカルアート」に明確な基準があるわけではありませんが、「背景を書かない」というポイントを「ボタニカルアート」である条件とする人もいます。
ボタニカルインテリア
「ボタニカルインテリア」とは、植物を主モチーフに据えたインテリアスタイルのことです。
植物柄(ボタニカル柄)のアイテムを部屋に取り入れることももちろんですが、実際に観葉植物を置いたり、緑系統の色を多く使って統一感を出すことも「ボタニカルインテリア」には重要です。
「オーガニック」との違い
「ボタニカル」とよく似ていて混同されやすい言葉が「オーガニック」です。
これらは似ているように見えて大きな意味の違いがあります。
「ボタニカル」は単に「自然由来の、植物の」という意味ですが、「オーガニック」は「自然由来のものの中でも化学肥料や農薬を使用しないで栽培した植物」という意味です。これはいわゆる有機栽培の植物と言われるものです。
つまり、「ボタニカル」というくくりの中で、さらに条件を加えたものが「オーガニック」と呼ばれているわけです。
先ほども言った通り、「ボタニカル」とは、「自然由来の、植物の」という意味しかありません。
それに対して、「オーガニックハーブ」や「オーガニックの野菜」などのように表記する場合は様々な条件をクリアしなければなりません。
化学肥料や農薬を使用せずに栽培しなければならない上に、農地にも「3年間化学肥料を使用していない土地」という規定があります。
ただし、ヘアケア用品などに使われる際は、自然由来の成分がほんの少しでも入っていれば商品名に使うことができます。含有量や割合の規定は一切ありません。
また、「オーガニックシャンプー」と「ボタニカルシャンプー」の違いは、配合されている原材料がオーガニック農法で生産されたかどうかという差のみになります。
まとめ
以上、この記事では「ボタニカル」について解説しました。
英語表記 | ボタニカル(botanical) |
---|---|
意味 | 植物の、植物由来のという意味の修飾語 |
語源 | 「牧草」という意味のギリシャ語 “botane” から |
類義語 | オーガニック、自然由来、無添加 |
「ボタニカル」がつく言葉 | ボタニカルファッション、ボタニカルアート、ボタニカルインテリア |
「オーガニック」との違い | 原材料が有機農法で作られているかどうか |
「ボタニカル」は最近急に使われる回数の増えた言葉です。
時代に置いて行かれぬようにしっかりと理解できるといいでしょう。