「黒胡椒」と「白胡椒」の違いとは?使い分けまでわかりやすく解説

違いのギモン

皆さんは「黒胡椒」と「白胡椒」の違いを知っていますか?元となる胡椒の木は同じですが、収穫時期や加工方法によって違いが出てきます。

そこで今回は、「黒胡椒」と「白胡椒」の違いついて、詳しく解説します。

結論:「黒胡椒」は熟していない皮付きのもの、「白胡椒」は完熟の皮無しのもの。

「黒胡椒」は、熟す直前の緑の実を摘み、皮ごと天日や火力で乾燥させたものです。

一方で、「白胡椒」は、実が完熟して赤くなるのを待って摘み、水に1〜2週間ほど浸して皮を取り除き、その後に乾燥させたものです。

「黒胡椒」をもっと詳しく


「黒胡椒」は、熟す直前の緑の実を摘み、皮ごと天日や火力で乾燥させたものです。

黒胡椒は味の主張が強いので、臭み消しに向いています。味の濃いビーフステーキや魚料理、カルボナーラといったパスタ料理に使われます。また、風味づけとして料理の仕上げに、スパイシーで華やかな香りを付けたい時にも効果的です。

「白胡椒」をもっと詳しく


「白胡椒」は、実が完熟して赤くなるのを待って摘み、水に1〜2週間ほど浸して皮を取り除き、その後に乾燥させたものです。

辛味や香りが上品な白胡椒は、素材の繊細な風味を消さずに旨味を引き立ててくれます。「白胡椒」は、風味が淡泊なものにつける下味として効果が大きいです。

  • 白身魚
  • エビ
  • イカ
  • 鶏肉
  • 豚肉
また、スープやクリームシチューに、ちょっとしたアクセントが欲しい時にも「白胡椒」は最適です。

それぞれの違いについて、もっと詳しく

辛さの違い

胡椒の辛味の素は主に「ピペリン」というモノです。この成分の多くは皮の部分に含まれます。そのため、「黒胡椒」の方が辛味が強いですが、皮を取り除いてある「白胡椒」はその分だけ刺激が穏やかになります。

香りの違い

胡椒の香りの素は、「モノテルペン」というモノです。辛味成分である「ピペリン」と同様、多くが皮に含まれているので、「白胡椒」に比べると「黒胡椒」の方が香りが強いです。

色の違い

名前にも含まれている通り、「黒胡椒」は黒色、「白胡椒」は白色です。色によって、使い分ける事もあります。

〇〇胡椒について

緑胡椒(グリーンペッパー)

緑胡椒(グリーンペッパー)」は、緑色の胡椒です。熟す前の胡椒を塩漬けにしたり、冷凍乾燥した利したものです。爽やかな香りと酸味があります。

赤胡椒(ピンクペッパー)

赤胡椒(ピンクペッパー)」は、いくつか種類あります。日本の一般的な「ピンクペッパー」は、ウルシ科のコショウボクの実を指します。よくカルパッチョに使われます。「グリーンペッパー」と同様に、香りは爽やかですが、風味はフルーティーです。

フランス料理や、東南アジア・南アジア各地の料理で使用され、「ポアブルロゼ」とも呼ばれています。ツヤのある外皮に包まれていて、鮮やかなピンク色。料理に添えると華やかさもアップします。

塩胡椒

塩胡椒」は、塩:胡椒が7:3くらい割合で作られています。手軽に使うことができるので、自宅に置いてある人も多いのではないでしょうか。「塩胡椒」も、粗挽きタイプやニンニクタイプなど、いろいろな種類が売られています。

柚子胡椒

柚子胡椒」は、唐辛子と柚子を原料とする調味料です。よって、「柚子胡椒」の「胡椒」は、唐辛子です。

まとめ

以上、この記事では、「黒胡椒」と「白胡椒」の違いについて解説しました。

  • 「黒胡椒」:熟す直前の緑の実を摘み、皮ごと天日や火力で乾燥させたもの
  • 「白胡椒」:実が完熟して赤くなるのを待って摘み、皮を取り除き、乾燥させたもの
以上のように「胡椒」といっても、たくさんの種類があります。それぞれの特徴が違うので、ぜひ料理で「胡椒」を使う際や、外食して胡椒が出てきた際は、どの種類の胡椒を使うべきなのか、また使われているのかを考えてみてください。