「基礎」と「基本」の違いとは?意味から使い分けまでわかりやすく解説

違いのギモン

日本語には同じような意味を持っていて使い分けが難しい言葉がたくさんありますよね。そして、これらの言葉を日本人は無意識のうちに使い分けていますが、日本語のネイティブではない人は違いがわからず困惑してしまいます。

そんな言葉の1つに、「基礎」と「基本」があると思います。みなさんはこの2つの言葉の違いがわかりますでしょうか。答えられない人も多いと思います。

そこで、今回は外国人に聞かれても困らないように、「基礎」と「基本」の違いについて解説していきたいと思います。

結論:基礎は物事の土台で、基本は物事の軸

基礎と基本はどちらも物事が役に立つもとになるもの、という意味です。

そして、基本の意味に基礎という言葉が使われたりしているくらいなので、この2つの言葉に大きな違いはありません。

ただ、基礎が物事の土台のことを表すのに対して、基本は物事の軸になるものを指します。

「基礎」の定義

基礎とは、物事の土台になるもののことです。

そもそも、基礎という言葉は建築物の「基礎」が由来になっています。建築物の基礎はその上に何かを建てるために絶対に必要なものですよね。他の分野で使う「基礎」も同じで、物事の土台になって、これなしには上に何も積み上げることができないもののことです。

物事の最初にあるものと言うこともできます。

そして、基礎は客観的に把握することができます。

「基本」の定義

基本とは、物事の軸になるもののことです。そして、基礎の上にあるものです。

そして、基礎が客観的で把握できるのに対して、基本は主観的な認識や価値観であるため、人によってさまざまです。

また、基本の「本」はそもそも物事の中心や正しさのことを表しています。そして、これは物事の軸になり、基本の一部を変えていくことで、さらに発展させ、応用することができます。

よって、基本は物事のどの段階でも必要なのだと言うことができます。

「基礎」と「基本」の使い分け例

基礎と基本の意味は上の通りですが、やはり抽象的な説明ではわかりにくいですよね。そこで、基礎と基本の使い分けの例を示したいと思います。

ここでは運動を例に出しましょう。

運動の基礎になるものの例としては体力があげられます。よく基礎体力とも言いますよね。体力は運動の基本になっていて、体力がないと運動はできません。例えば、寝たきりの人が運動をしようと思っても難しいでしょう。

次に、運動の基本は色々ありますが、例えば野球だったらボールを投げる動作やバットを振る動作などになります。これは基本動作と呼ばれます。基本動作は運動の「軸」になっていて、さまざまに発展・応用させることができます。

例えば、ボールを投げる動作ではボールの握り方を変えるという応用をすることで、変化球を投げることができます。また、バットを振る動作は人によってさまざまなスタイルがありますよね。これも基本の応用の1つの形と言うことができるでしょう。

まとめ

以上、この記事では、「基礎」と「基本」の違いについて解説しました。

  • 基礎:物事の土台になるもの
  • 基本:物事の軸になるもの

辞書では同じようなものとして扱われている基礎と基本にも違いがあったんですね。この違いを友達に自慢してみるのもいいかもしれません。

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和佐 崇史
文章を書くこと、読むことが大好きな大学生です。中学2年生で漢検2級を取得するなど、言葉については詳しい自信があります。Webライターとしてはこれまで累計1,000記事以上を執筆してきました。